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 全日本学生選手権 8月28日〜9月4日 東京・有明テニスの森公園ほか



 新王者はWの元気印!田川がインカレ制覇

ライジングショットを放つ田川
 台風の影響を受けながらも予定通り進行し、全日本学生選手権(インカレ)は決勝を迎えた。男子シングルスでは、飯野翔太(教4=青森山田)、伊藤潤(スポ4=佐賀・龍谷)を倒して波に乗る田川翔太(教2=神奈川・湘南工大付)が学生王者返り咲きを狙う片山翔(スポ4=福岡・柳川)を6−3、6−3で圧倒。またも先輩を下して、頂点まで駆け抜けた。

 片山のショットがラインを割ると、静かに、しかしながら力強く、拳を突き上げた。田川にとって片山は「1回も勝ったことがない相手」(田川)。ユニバーシアード代表にも選出される大学トップの選手から、インカレ決勝の大舞台で勝利したことはただの1勝以上に価値があっただろう。第1セットは互いにブレークを続ける展開。それでも第5ゲームではサービスエースを2本決め、ラブゲームで先にキープした。その後も5―3までブレークを奪い合ったが、第9ゲームでまたもキープして第1セットを先取する。第2セットでは4−3とほぼ互角の争いの中、迎えた第8ゲーム。デュースとされ、追いつかれるピンチで田川のサーブが冴えた。アドバンテージをつかむと、とどめはサービスエース。「ずっとあそこに打てるようにサーブを練習していたので、『ここできたか』って思いました」(田川)。ワイドへ放った一撃は、自身の成長を証明するものだった。この勢いのまま続くゲームもブレークし、ストレート勝ち。試合全体を通しても、片山との質の高いラリー戦を繰り広げた。相手のバックハンドをしつこく攻め、最後は逆クロスへの強烈なフォアハンドでウィナーという場面を何度も見せた。大学テニス最高峰の戦いを制し、学生の頂点へ立った。

優勝の喜びを爆発させる田川

 兆候は春から見せていた。関東学生トーナメントで片山と対戦した際、第2セットでタイブレークまで持ち込んでいた。結果は0−2だったが、片山は田川の成長を肌で感じていたはずだ。そして、わずか4ヵ月後のインカレ。「予測はしてたんですけど、それ以上に田川がずっと攻撃的にきて、ちょっとそこを対応しきれなかった」(片山)と語るように、その成長は周囲の目を驚かすほどのものとなって表れた。これまでダブルスのイメージが強かった田川。持ち前のネットプレーやスライスなどの小技に加え、大学トッププレーヤーを脅かすほどの強烈なフォアハンド、サーブ、リターンを身につけた。シングルスプレーヤーとしても、今後は期待が懸かってくる。

 インカレ王者となったことで見える世界は確実に変わる。周囲も、それ相応の厳しいマークを張ってくるだろう。「ここから彼がさまざまなプレッシャーを周りの目を気にせずに振り払って頑張れるかには、もう1段階レベルの高い練習や努力が必要になると思う」と土橋登志久監督(平元教卒=福岡・柳川)もさらなるレベルアップを求めた。ポイントを挙げるたびに雄たけびを上げる『ワセダの元気印』は、未知なるプレッシャーにも打ち勝つほどの成長を今後も見せていくのだろうか。

(記事 佐藤敬久、カメラ 鳥塚絢、佐藤真希) 


◆結果
▽男子シングルス

○田川(6−3、6−3)片山●

表彰式にて、笑顔で優勝杯を掲げる田川
◆チャンピオン・スピーチ
田川
まずはじめに、今大会を開催してくださった全日本学生テニス連盟の方々、本当にありがとうございました。そして、コートを提供してくださった有明テニスの森公園様、本当にありがとうございました。ぼくは高校時代から1回も全日本など全国のタイトルを獲ったことがなくて、今回、初めて獲ることができて本当にうれしく思っています。まだ学生を引退するまであと2年あるので、それまでにもっときょうと同じ舞台に立って、プレーする機会ができるようにしっかり日頃から努力してまた頑張っていきたいと思います。あと2日空いたらすぐに(関東大学)リーグ戦が始まるので、そこでもしっかり自分のいいプレーが出せるように明日からまたしっかり調整して頑張っていきたいと思います。どうもありがとうございました。




◆コメント
※土橋監督のコメントは今後掲載のダブルス優勝記事に記載致します。

片山翔(スポ4=福岡・柳川)
――決勝についてお聞きします。相手の田川選手の強さについては
勢いが結構あったので、予測はしてたんですけど、それ以上に田川がずっと攻撃的にきて、ちょっとそこを対応しきれなかったです。
――田川選手はウィナー連発だったと思いますが、一番苦しんだショットは
やっぱフォア(ハンド)の一撃が相当利きましたね。
――バックハンドを狙われていたとも思いますが
そうですね。はい、やっぱり課題でもあるのかな、自分の。
――シングルスでは2年連続の準優勝という惜しい結果ですが
まあ結果はどうしようもないので、4年間のインカレ、まだ終わってないですけど、学生大会、(関東大学)リーグ戦だったり王座(全日本大学対抗王座決定試合)だったり、4年間のすべてが今後の、プロやっていくので、何かの自分の中の課題っていうかそういうものになればいいかなと思います。
――最後のインカレということで懸ける思いも違ったと思いますが
そうですね。はい。
――学生大会の個人戦としても最後ということもあって有終の美を飾りたいという思いは
そこまでは考えてなかったですけど、やっぱり最後は勝って終わりたかったなっていうのは本音です。
――今大会を振り返って、ユニバーシアードからの過密日程ということもありましたが
いやそんなにユニバーシアードからの疲れはなくて。まあでも、プロになったらこういう毎週試合が続くのは当たり前だと思うので、1つの勉強にはなったと思いますね。
――関東大学リーグ戦や王座に向けて意気込みを
もう本当に去年よりも今年はさらに良いチームじゃないかなと思うし、全員で自分たちのやることを、選手だけでなくサポートもやれば絶対勝てると思うので、そういうのをぼくだけじゃなくてチーム全員で意識してやっていきたいと思います。

田川翔太(教2=神奈川・湘南工大付)
(前日の準決勝について)
――伊藤潤主将との準決勝、ストレート勝ちでしたが、振り返ってみて
風が強くて相手としてはやりづらかった状況だと思うんですけど、僕は風がある状態が結構好きで、それに合わせてゲームを組み立てることができたので、それが勝因だったのかなと思います。あとは、伊藤さんもちょっと調子が良くなかったみたいなので、そこを突いていきましたね。
――ダブルスは準決勝敗退という結果になりましたが、連日連戦でたまった疲れがひびいた部分もあるのでは
疲労を言い訳にはしたくないので…。できることはもっとあったと思うんで。例えば第1セットをもっと簡単にとれるチャンスがあったのに、それを逃してしまったり…。そういうところが、最終的に体力がないという一つの敗因につながってしまったのかなと思います。片山さんとのダブルスは本当に優勝できるチャンスだったので、残念です。

(きょうの決勝について)
――インカレで初優勝を果たした今のお気持ちは
実感がよく湧かなくて…。伊藤さん、片山さんを倒して優勝するなんて、大会前は思ってもいなかったですし。準々決勝あたりから、本当に一回も勝ったことない相手とばかりあたっていたんですけど、そういう人達に勝てたっていうのは良かったし、本当にうれしいです。
――今大会、どの試合をみてもフォアハンドの球が以前よりも速く、大きな武器になっていたと思うのですが、いつからあんなに速い球が打てるようになったんですか
そうですね、いつからだろう…。まあ結構勢いにのって、思いきって勝負して、だめだったらだめっていう切り替えがすぐできたので。ミスしてもまたチャレンジして、臆することなく打てました。確かにミスもしましたけど、勝負所で打ちきれたのはそういうことが大きかったと思います。
――きょうの決勝戦で、印象的なセットやポイントがあれば教えて下さい
第2セットの4―3のときに、僕のアドバンテージで、最後サービスエース決めたところが印象的でしたね。ずっとあそこに打てるようにサーブを練習していたので、「ここできたか」って思いました(笑)。
――シングルス優勝、そしてダブルスはベスト4という結果で終えたインカレを総括して
シングルスについては、ノンプレッシャーで上まで勝ち上がっちゃったな、という感じで実感も湧かないし、優勝しようと強く大会前から思っていたわけでもないですし…。むしろ、どこかで負けてしまうかもしれないと考えていたので、そういう意味では良かったんですけど。でも来年からは勝負しなきゃいけない年なので、またさらに来年は大変になると思います。ダブルスに関しては、本当に悔しかったですね。優勝したかったです。
――今大会で得た課題や収穫はありますか
スピードもあれくらい出せれば、学生トップの選手でもとれないということが分かったので、引き続き良いプレーをしていきたいです。
――インカレ優勝者ということで、10月に行われる全日本大学対抗王座決定試合に出場した場合にはシングルス1で戦うことになり、これからチームを引っ張って行く存在になると思うのですが、そのような意識はありますか
現時点ではまだ何とも言えないんですけど、今まで団体戦とかリーグ戦で、シングルスは負けたことないのでそれを継続させていきたいです。王座はなんとしても勝ちたいなと。来年もチームの軸となって、上のレベルの選手に勝てるような実力を備えられるよう、頑張っていきたいです。








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