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秋季関東学生リーグ戦
9月3〜7日 東京・代々木第二体育館
散った三冠の夢、メイジの壁厚く…
泣き崩れる主将・下山隆敬(社4)の姿が、逃したものの大きさを物語る。三冠――春季関東学生リーグ戦制覇、全日本大学対抗選手権(インカレ)制覇、そして秋季関東学生リーグ戦制覇――の夢。早大史上31年ぶりの偉業達成へ、早大卓球部は3つ目のタイトルを賭けて戦った。しかし立ちはだかったのはまたしても明大の壁。これで秋季リーグ戦3連覇を達成した明大の前に、早大は涙を呑んだ。
互いに全勝で迎えた4日目。早明のカードは、勝った方が優勝決定という決戦の舞台となった。「他の大学とは違った緊張感」(塩野真人=スポ3)に包まれたテーブルで、気迫を前面に押し出す明大の選手にまず対峙したのはトップの時吉佑一(スポ4)だ。春季リーグ戦でもインカレでも明大のエース・水野から勝利を上げている時吉に懸かる期待はもちろん大きい。しかし交互にゲームを奪い合う展開の末、フルゲームで敗戦。試合後河原智監督が「時吉が負けたのが痛かった」と振り返るように、この一敗が後の戦いに響くことになる。
続く2番・塩野は得意のカットが冴えわたり、相手を翻弄。寄せ付けずにストレートで勝利するが、3番・足立智哉(スポ1)が食らい付けずにストレート負け。4番ダブルス・下山・時吉組は踏ん張り、ゲームカウント3−1で勝利して同点に持ち込んだが、大胆に抜擢された1年生、5番・浅沼慎也(スポ1)が雰囲気に呑まれてストレート負けを喫してしまう。勢いに乗りたいところでの2つのストレート負けに、試合の流れは寸断された。
「回してくれるだろう、頼む」(久保田)。ラストに起用された久保田は、そう祈りながら6番・下山の試合を見つめた。負ければこの試合の敗戦が決まってしまう後がない状況。「どうしても勝ちたかった」(下山)。試合はフルゲームに及ぶ大接戦。第5ゲームでは7−10と相手にマッチポイントを握られてから意地を見せ、ジュースまで持ち込み粘った。しかし、ついに久保田に出番が回ることはなかった。歓喜に沸くメイジと言葉を失うワセダ。紫紺とエンジのコントラストは、あまりにも鮮やかだった。
これまで力強くチームけん引してきた4年生はこれで引退。だからこそ「取らせてあげたかった」(足立)三冠。絶対的な存在だった4年生の穴は確かに大きいが、後輩たちはこの悔しさを胸に新体制の下始動する。夢は、来季へ。
(伊藤元輝)
◆結果
【男子1部】
○早大4
−0駒大
○早大4
−1専大
○早大4
−3中大
●早大2
−4明大
○早大4
−1埼工大
※最終成績 2位 4勝1敗
※敢闘賞
久保田隆三(社4)
※特別賞(1部通算20勝以上を収めた選手へ贈られる賞)
下山
、
時吉
◆コメント
河原監督
(今のお気持ちは)残念だね。優勝したかったんだけど。(リーグ戦は勢いのあるチームが勝つと以前おっしゃっていましたが、その難しさが出ましたね)それもあるんですけど、今回は完全に自分のせい。オーダーにも作戦にも試合中のタイムを取るタイミングなど、迷いがあった。(1年生の浅沼選手を起用しましたが)かなり批判されたね。特徴がある選手で、おもしろいキャラだから使ってみたんだけど。(明大戦は)監督のオーダーと作戦ミスに尽きる。トップの時吉が負けたのが痛かった。あとは足立がダメだったこと。勝てると思っていたが、まだ1年生なのでこれからだね。本当は下山、久保田で連勝して優勝を決めたかった。(下山主将は泣いていたがどう声をかけましたか)しゃあないとしか言えなかったね。自分でもプレッシャーがあったんじゃないかな。(接着剤についてルール改正があったが、影響はあったか)あったね。うちは直前まで試合をしていたので、その辺は準備不足だった。
下山主将
(結果は2位。率直な感想を)悔しいです。勝つときも負けるときも、自分で勝負が決まるような場面で回ってきたのは幸せ。秋優勝していなくて、4年生なので勝って終わりたかった。プレッシャーはあったけど、今回のリーグ戦は今までで一番チーム一丸となって楽しくできました。(明大、軽部戦を振り返って)向こうは1年生で、自分が勝たなきゃいけない場面。まだまだ精神的に強くならないといけない。5ゲーム目に離されていたとこから追い付いたけど、ちょっとホッとしてしまって。それで最後まで行ききれなかった。どうしても勝ちたかった。みんなに厳しいことも言ってきたのに自分が最後できなかった。みんなに悪いし、情けなかった。チームはみんなよくやってくれた。良いチームでした。(接着剤のルールが変更された影響は)特になかった。みんな条件は同じですからね。(来年のチームは)(今の)3年はみんなやってくれると思う。明大も強いけど何とかなると思いますよ。(次は3連覇がかかる全日本学生選手権)みんなにそう言われている。2連覇した去年もそう意識しなかったので、今回もそこまで気負う必要もないのかなと思いますが。でも3連覇はなかなか出来ることじゃないので、しっかり準備して狙っていきたい。
時吉
(最後のリーグ戦を終えて)やっぱり悔しいというのが1番ですね。明大戦、トップ水野に勝ったらいつもチームが勝っているので。僕も春季リーグ戦、インカレと水野に勝ってチームも勝っていたので。そこで自分が勝っていれば、チームが勝っていたと思います。(トップにこだわりは)1年生の頃は思い切ってやってこいということでだされていたんですが、今回とインカレと下山の調子が悪くて、あと今回の場合は自分に特別賞がかかっていたというのもあるんですが、自分がチームを盛り上げていければと思っていました。(リーグ戦は勢いのあるチームが勝つといいますが)4年生が最後ということでいつもよりチーム全体に強い思いがありました。周りのサポートもすごかったです。そこは本当に感謝したいです。(秋は3年連続明大に敗れてますが)準備というか精神的な面での弱さがあるのかもしれないです。技術的には変わらないとうかむしろワセダが上だと思うのですが。やはりメンタル面ですかね。(最後、下山選手と軽部選手の試合を見て)オーダー的に見て6、7番にまわして4年生がとってくれるのがいいと思っていたけれど。軽部は1年生で勢いがあり、精神的なものにやられたと思います。下山も意地を出して7−10から逆転したんですが、勢いと若さにやられましたね。(今大会から接着剤のルールが変更された)多少用具は変えました。変えたばっかりでやりづらい面はありましたが、みんな同じ条件なので理由にはならないです。やはり強い人は自分のプレーが出来ていました。(全日学に向けて)優勝しかないです。3年間とれなかったことが悔しい。メンタルが1番大切。今年は4年の意地を見せて絶対に優勝したいです。(最大のライバルは)自分です。
久保田
(リーグ戦を終えて今の気持ちは)ほっとしています。もちろん負けて悔しい気持ちもありますが、みんな一生懸命やったので、戦い終わってすっきりしている。(中大戦は最後に登場して勝ちました)危なかったです。1−3で負けていて、でも下山と足立がよくつないでくれて。やってやろうという気持ちが半分、最後なので勝たないという気持ちで半分泣きそうでした。ベンチに戻った時も主務の松浦さんに「どうしよう、どうしよう」とずっと言っていて。勝ててよかったです、ギリギリだったんですけど。(明大戦は出番がありませんでした。他の選手の試合を見ていてどうでしたか)時吉が頑張ったんですけど負けたのが大きかったですね。塩野もなんとかつないだんですけど。メイジはやっぱり強かったです。(どんな気持ちで下山選手の試合をご覧になっていましたか)自分に回してほしいというのはありました。回してくれるだろう、頼むという気持ちで信じて待っていました。(下山選手は試合後泣いていましたが何か言葉はかけましたか)ナイスゲームとしかいえなかったですね。厳しい試合でよく頑張っていたので。((最後に控えるというのはどんな気持ちなのですか)プレッシャーですね。特に自分は4年生なので、負けられないので。できれば前半の方でプレーしたかったんですけど、チームのために負けたくないという気持ちでした。(4戦全勝、個人としてはいいリーグ戦だったのではないですか)調子はよくなかったんですけど、4年の意地で勝ったようなものです。(次の大会は)個人の大会では全日学があります。さっきOBの人が下山の3連覇を激励していましたが、時吉も自分もいるので。優勝を狙っています。
塩野
明大との試合では、他の大学とは違った緊張感がありました。(明大足立選手との試合について)過去に何度も試合で勝ったことがあったため、自分の気持ちにそこまでプレッシャーがかからないと思いましたが、緊張して、あまり良くはありませんでしたが、一生懸命頑張りました。(今日見つかった課題)サーブ、レシーブの練習、カットは粘ること、自分のボールをもっと変化させること、強打とスマッシュを取る練習をもっとしなければと。(4年生の引退ですが、今後チームを引っ張る選手として)まだ自覚はないですが、やるしかないです。下山さんはすごい頑張っていただいたし、自分はそこまでなれないかもしれないですが、チームを引っ張って頑張りたいと思います。
足立
(優勝を逃したが)正直悔しいです。明大戦以外の時は、自分が負けてもチームが勝っていたので、僕の中では、明大戦に勝つことで自分の役割を果たせると思っていました。時吉選手が負けた分、1年生のどちらかが勝ってヒーローになろうと思っていたのですが。逆に勢いを止めてしまいました。負けてもチームが勝っていれば良かったのですが。試合に出れない3年生、4年生もいるわけで、負けるくらいなら出ないほうが良いというくらいの気持ちで、全勝するつもりだったんですが。(4年生はこれで引退だが)僕が頑張れたのは4年生が背中を押してくれたからです。秋は少しでも楽にさせてあげられたら、展開も良かったはずで、申し訳ないです。4年生は人間としてとても良い人たちで、尊敬できます。春、インカレ、そして秋制覇のために頑張ってきたので、取らせてあげたかったです。(明大戦の個人的な敗因は)プレー自体差はなかったと思うんです。絶対勝てない相手じゃなかった。しかしこっちまで力が入ってしまって。うまく集中できませんでした。気持ちが敗因です。(今後の目標)4年生が3人抜けますが、実際今のワセダは4年生のチームと思われているのが現実です。塩野さんを中心に春、インカレ、秋の制覇を達成したいです。
浅沼
(初のリーグ戦、雰囲気はどうでしたか)チームはすごいいい雰囲気で、いい流れで来ていた。みんなが乗せてくれたおかげで1ゲーム目はうまく試合に入れたんですけど、2、3、4ゲームは流れに乗り切れませんでした。(やはりプレッシャーがありましたか)プレッシャーはそんなに感じてはいませんでしたが、やはりあの試合の雰囲気というものに呑まれてしまったかなぁと思います。(このリーグ戦を今後どのように繋げていくか)秋で初めてリーグ戦に出たわけですが、また春には新しい一年生も入ってくるので、彼らにも負けないように、自らも固定メンバーとして戦えるように頑張っていきたいです。
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