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国際卓球連盟(ITTF)プロツアー・荻村杯ジャパンオープン
6月21〜24日 千葉ポートアリーナ
世界トップクラス相手に奮闘!ジャパンオープン
世界選手権にも劣らないそうそうたる面々が集うなか、早大から福原愛(スポ1)、時吉佑一(スポ4)ら4選手が出場した。各選手とも上位進出はならなかったが、世界との距離を再確認する格好の機会となった。
女子シングルスの1、2回戦とダブルスの1回戦を難なく勝ちあがった福原。ダブルスの準々決勝では、世界ランキング(WR)1、2位で世界選手権優勝ペアの張怡寧・王楠組(中国)と対戦した。「全然ついていけなかった」との言葉通り、ミスがほとんど出ない相手の的確な攻撃の前にいいところなく3ゲームを連取される。4ゲーム目にようやく思い切った強打や効果的なサーブが出始め、1ゲームを取り返すと、5ゲーム目も勢いに乗り、一時は9―8とリードする。しかし、ここからチャンピオンペアに3連続ポイントを許し力尽きた。
シングルスの3回戦の相手は、ダブルスでも対戦した王楠。シドニー五輪金メダルに、3度の世界選手権制覇の実績を誇り、中国の生きる伝説とも呼ばれる大選手だ。また、2005年シーズンに福原が所属していた中国超級リーグの遼寧省チームでは同僚だったこともあり、福原が「大先生」と仰ぐ存在でもある。
1ゲーム目、得意のバックハンドでクロスに打ち抜くスマッシュや、「今日は思い切っていけた」というサーブでジュースに持ち込み、11―10とゲームポイントを奪う。しかし、ここから福原が苦手とするフォアへ集中的にボールを集めてきた王楠に3連取され、最初のゲームを取られてしまう。福原は2ゲーム目以降もバックハンドでの速攻からは確実に得点を挙げていく。しかし、一本調子な感が否めない福原に対し王楠は多彩なプレーでゲーム全体を支配。競り合う場面もあったが、1ゲームも奪えずストレートで敗れた。
試合後、王楠とは「次元が違いすぎる」としながらも、「前回の対戦よりも内容は良かった」と収穫も口にした福原。バックハンドや、今回試したサーブは十分通用するだけに、今後は中国のトップ選手が持つ、プレーの多様性を身に付けることが必要となるだろう。
一方、男子シングルスではWR199位の時吉が高い潜在能力の片鱗を見せた。予選リーグでWR58位のクズミン(ロシア)をストレートで破り2勝0敗で通過すると、決勝トーナメント1回戦ではプリモラッツ(WR28=クロアチア)と対戦。過去にはWR2位まで上り詰めたことのあるベテランに対し、身上とする思い切った攻めで先手を奪う。また、攻めと守りではプレーの速さを変え、横回転バックフリック打法であるチキータも見せるなど多彩なプレーで相手を幻惑する。しかし、1、2ゲーム目ともに9―7とリードした場面で「勝負どころでミスが出なくなった相手に対し、こっちが何をしたらいいかわからなくなってしまった」ことで競り負け、2ゲームを落とす。4ゲーム目に一矢報いたものの、1、2ゲーム目を落としたことが響き1―4で敗れた。しかし、世界で戦う確かな手応えも得た。「海外で戦っていくことが夢なので、もっと世界で勝てるようになりたい」という貪欲な気持ちは、時吉をさらなるステージへ、必ずや導いていくだろう。
(富永俊矢)
◆結果
【男子】▽シングルス 1回戦敗退 時吉
予選リーグ敗退 下山隆敬(社4)
▽ダブルス 予選2回戦敗退 時吉・吉田海偉(日産自動車)組、下山・坪口道和(青森大)組
【女子】▽シングルス 3回戦敗退 福原
1回戦敗退 照井萌美(教1)
▽ダブルス ベスト8 福原・藤沼亜衣(ミキハウス)組
予選2回戦敗退 照井・樋浦令子(ミキハウス)組
▽U−21シングルス 1回戦敗退 照井
◆コメント
福原(22日コメント)
シングルスもダブルスも思ったよりも簡単に勝てて拍子抜けしました。(今日なぜ調子が良かったか)1回戦、2回戦ともに相手は日本の他の選手が負けたことのある選手だったこともあり、気持ちが締まっていけたからだと思います。(明日の王楠選手について)今回が最後の対戦かもしれないという気持ちで思い切っていきたいと思います。8歳のとき、私が初めてサインをもらった卓球選手ですし、とても尊敬しています。(明日のダブルスは世界1・2位のペアだが)私達ペアは失うものは何もないので、当って砕けろと思っていきます。(世界選手権後の課題について)シングルスもダブルスもミックスもあまり足が動いていないなと思っていたけど、今日はまずまず動けていたかなと思いますので、今まで通りトレーニングしていこうと思います。
近藤欽司女子日本代表監督(22日コメント)
(今日の福原について)過剰な緊張はなかったですね。焦りが出ると悪いですが、今日は変な力みがなかったのは良かったです。マッサージの方はクロアチアの時より体が締まってきていると言っていましたね。そういう意識が芽生えてきたのではないかと思います。
福原(23日コメント)
ダブルスは試合前作戦を立てたつもりだったけど、相手のペアの技術がすご過ぎて全然ついていけなかったです。大事なところでミスして申し訳ないです。途中からお互い調子が上がったけど、上がったころに試合が終わってしまいました。シングルスはいつもは駄目な所ばかり目に付くけど、今日は欠点よりもこうしたらもう少し強くなれるという感想。悔いの残らない戦いをしたかった。王楠さんは次元が違います。前回のがスコア的には良かったけど、今日の方が内容は良かった。サーブはいつもは出し惜しみをすることが多かったけど、今日は思い切っていけた。(今回見つかった欠点は)ちょっと言えないです。王楠さんとは、試合前に練習場で、『今のままで十分強いから、練習しないで』と言ったら『ここはあなたのホームだから、絶対に勝たなくては駄目。だから練習する』と言われちゃいました。中国オープンでは北京へ向けてランキングを上げたいです。
時吉
予選でけっこう強い人に勝てた。1回戦はチャンスがあったにもかかわらずモノに出来なかった。でも、世界トップクラスの選手と対戦できていい経験になった。調子はよかった。(1回戦は1、2ゲームともに9―7とリードするも逆転許す)勝負どころでミスが出なくなった相手に対し、こっちが何をしたらいいかわからなくなってしまった。そこを付け込まれた。プリモラッツとは初めてやったがイメージと実際はやはりちょっと違った。粘り強く、なおかつ一発もあった。今回の結果は当然満足はしない。満足したらそこで終わりなので。海外で戦っていくことが夢なので、もっと世界で勝てるようになりたい。プロツアーはなかなか出してもらえないので、気合は十分に入っていた。(強化本部に)アピールも少しはできたと思う。またこれから、この経験を生かしていきたい。
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