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 谷沢野球コミュニティ千葉トライアウト 11月12日 神奈川・読売ジャイアンツ球場



 「谷沢球団」異色野球クラブチームがついに始動

トライアウト終了後、選手たちを労う谷沢監督  2005年11月12日、まったく新しい発想をはらんだスポーツコミュニティーが、ついにその第一歩を踏み出した。早大スポーツ科学部客員教授・谷沢健一氏(昭45二文卒)が設立したNPO(特定非営利活動法人)『谷沢野球コミュニティ千葉』(略称・YBC)がトライアウトを開催。当日は早大野球部員を含め70人以上の老若男女が挑戦し、参加者は白球に想いを込めて精一杯アピールしていた。

 「プロとアマの架け橋をつくりたい」。今秋、そんな使命感を抱く谷沢氏は組織の体制作りに奔走していた。そして先月、故郷の千葉県柏市を本拠地としてYBCを設立。役員構成はメジャーリーグを含むプロとアマの両関係者で構成し、チーム組織はトップチームから以下3チーム制を採用した。これはレベルを問わずあらゆる人が野球をプレーできる体制と言える。トップチームの目標として都市対抗野球などの全国規模の公式大会への出場を掲げ、もちろん将来的にプロ選手を輩出する可能性も見据えている。今回のトライアウトでは、主にそのトップチームを選考対象として実施された。

 YBC設立の理念の通り、参加者の年齢層は下は中学生から上は中年層まで実に幅広い。ある30歳代後半の会社員は「YBCの理念である老若男女での野球コミュニケーションに共感した。自分はいままで企業で野球をしてきたがここで子供に野球の手本を示したい」と参加動機を熱弁する。また唯一の女性も参加した。本学の学生である尾崎えり子さん(法4)は終始、軽快なグラブさばきとシェアな打撃をアピール。「谷沢監督と野球がしたい」。トライアウト終了後に切実な想いを語った尾崎さんは中学生の時から野球を始め、大学では軟式野球サークルに所属。当面の目標は全日本の女子硬式代表チーム入りだ。全日本クラブ選手権でも女子の出場者は過去に例があり、公式戦への出場にも十分期待できる。またその他にも、甲子園を湧かせた元高校球児も多数参加し「高いレベルの選手がいっぱい」と谷沢氏も舌を巻くほど。

打撃テストで快音を響かせた山田悠斗  参加者の中でもひと際目立っていたのが、早大野球部の山田悠斗(教4)、芳賀崇(人4)、山田和弘(法4)であったことは間違いないだろう。キレのあるプレーでコーチ陣をうならせ、谷沢氏も彼らを「早大の彼らは無視できない存在」と評し、すでに信頼を寄せているようだ。特に山田悠斗は先日の早慶戦に出場したことが記憶に新しい。「やるからには中途半端ではなくしっかりやりたい」。当初は武内晋一(人4)の誘いで参加したが今はすっかりやる気だ。「目標はクラブ選手権日本一です」。

 谷沢氏はクラブチームとしての地域密着性を重ねて強調する。チームの維持には人材や環境、資金をはじめさまざまな援助を必要とするため、特に地元の柏市とはあらゆる関係を構築すべきだろう。谷沢氏は行政をはじめとする地域との連携を強め、具体的には野球教室、野球指導者講習会など、地域に根ざした活動を目指す。そういったら活動は野球競技の裾野、底辺拡大につながることは言うまでもない。プロ、アマの架け橋として、YBCの担う役割はまさに無限大だ。

(堀 和彦) 


★近年の野球企業チームとクラブチーム
 1990年代以降、日本の企業スポーツは休廃部の波にさらわれた。野球も例外ではなく、名門野球部は次々と廃部に追い込まれる。その反動から、企業にとらわれず野球をしたい有志で結成するクラブチームの数は近年右肩上がりに増え、最近では野茂英雄選手や青島健太氏など野球関係者が全国各地に創設しはじめている。タレントの萩本欽一氏が結成した茨城ゴールデンゴールズは世間の人気を博した。去年、プロ野球界は球界再編問題に揺れたが、社会人球界も大きく動いている。

◆コメント

谷沢YBC理事長
(トライアウトをした印象は)本当に野球好きが多いね!高いレベルの選手はいっぱいいるし、何しろ必死さが伝わってくる。(早大の選手は)やっぱり無視は出来ない存在。ワセダの選手はリーダーシップを発揮できる選手が多いしね。應武監督ともこないだあいさつしたし、今後もワセダの選手には注目していきたい。(今後の方向性は)まずは行政を含めた地域との連携をとっていくこと。「中学生はトライアウトに参加できないのか」なんていう問い合わせも多くきているし、リトルシニアのチームなんかは割りと早い段階で現実化するんじゃないかな。(野球教室の開催は)野球教室だとか指導者講習会も当然やるよ。そうやって地域に根ざしていかないと。あとは少なくとも月に一度はニューズレターを発行して、YBCのメッセージを地域のみなさんに発信していきたい。まだまだこれからですよ。

山田悠
(今日に至った経緯)自分はもう野球部を引退して野球をやめようと思っていた。けど先日、谷沢さんと武内が一緒に飯を食ったときに武内が僕を紹介して、このような形になった。まだ野球やります。

山田和
(今日はどうでしたか)自分は野球をやめると思ってたんで、野球をできる場をみつけられたらと思って今回トライアウトを受けました。(このトライアウトを知ったのは)芳賀と悠斗もいたし、谷沢さんにも誘っていただいたので。(トライアウトに合格したら)環境にもよりますが、受かればチャレンジしたいです。

芳賀
(YBCトライアウトを受けるまでの経緯)野球を続けたいんですけど、来年も教員の免許がほしいんで学校に通わなきゃいけなくて。指導者になりたいんで。それで体動かす場所がなくてどうしようかと思ってるときに、谷沢さんにうちのクラブチームでやらないかっていう誘いをもらいました。来年1年やって、そこから社会人に行くのもいいし、指導者の道に進むのでもいいと言ってくれたんで、今回受けてみました。(トライアウトを受けた感想)同じピッチャーの人でも結構いい球投げる人がいたんで、おもしろいなと。来年ここでやりたいと思いました。

尾崎えりこさん(法4)
(今回のトライアウトの志望動機は?)今年の5月から谷沢監督率いる西多摩クラブに入っていて、卒業後も谷沢監督と野球がしたいからです。(今回トライアウトの参加者で女性ひとりということは気になりましたか?)特に気にしてなかったです。野球するときは周りは男性が多いのでもう慣れました。(トライアウトは今回が初めて?)初めてです。(いつごろ野球をはじめたのですか?)中学、高校はソフトをやっていて大学で野球サークルに入りました。(野球での短所とかありますか?)やっぱり女性ということでパワーの面や肩が男性に比べると弱いと思います。(女子野球で注目されている茨城ゴールデンゴールズの片岡安祐美選手はやはり気になるライバルですか?)そうですね。全日本女子野球チームを目指しているのでポジションが同じセカンドの安祐美ちゃんはライバルです。(最後に今後の目標は?)とにかく全日本女子野球チームに入ることです。







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