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 2011年度国際大会代表選手選考会(東日本大震災復興支援チャリティー大会) 4月11日 静岡・ToBiO(古橋廣之進記念浜松市総合水泳場)



 木幡と五十川が二人で大健闘!

7位に入賞した木幡
 ライバルであり良き仲間――。彼らの間柄はそう例えることができる。その彼らとは2011年度国際大会代表選手選考会の最終日に男子800メートル自由形でそれぞれ7位と8位に入賞した木幡開(スポ3=東京・淑徳巣鴨)と五十川祐記(スポ2=神奈川・桐蔭学園)だ。

 他の短距離レースとは違い、一度きりの勝負となる800メートル自由形は暫定で順位が決まっていく。3組目で登場した木幡・五十川両選手は第3・4コースと横並びでレースに挑んだ。まず五十川がトップに飛び出す。「前半から積極的にいこうと思っていました」(五十川)。五十川に添うようにして木幡が2番目に続く。そこからはワセダの二人の独断場となる。抜きつ抜かれつの展開を打開したのは先輩の木幡だった。600メートルにさしかかる手前で五十川を抜き、トップに躍り出る。そのまま首位の座を守りきりレースを終えた。午後に行われた最終組に上位をさらわれるも、見事入賞を果たした。

木幡とともに健闘した五十川
 先月アメリカで行われた合宿。「初めての高地合宿でしたが納得できるトレーニングでした」(五十川)、「さまざまなトレーニングを行ったがまだ足りません」(木幡)。両選手の手応えは相対したが、結果的には今回の合宿が二人の成功へとつながったといえる。合宿中に東日本大震災が起きた。「後ろめたい気持ち」(五十川)を感じながらも、「自分たちの頑張りでスポーツを盛り上げていくんだ」(奥野景介監督=昭64教卒)という気持ちで戦い抜いた。その結果が、両者そろっての入賞という快挙につながったのだろう。

 今大会は東日本大震災の影響を受けながらもワセダは星奈津美(スポ3=埼玉・春日部共栄)を筆頭に多くの選手が入賞した。7月に上海で開催される世界水泳の切符を手にしたのは星奈だけではあるが、連日、複数の選手が決勝に残るなど着実にワセダのレベルが上がっていることがわかる。「今大会は非常に良かったと思います」と奥野監督も語り、手応えを感じているようだ。このまま5月のジャパンオープン、そして学生スイマーの最高峰である日本学生選手権(インカレ)を9月に控え、さらなる飛躍が求められる。勢いを勝ち得たワセダからまだまだ目が離せない。

(記事 山田周平、坂本奈都美、志村遼太 カメラ 杉山幸美、奈良圭) 

★大賀が自己ベストで7位!

7位と好調の大賀
 100メートルバタフライでは、大賀貴嗣(スポ3=熊本・九州学院)が7位に入賞した。レース直前、大賀は一度ゆっくりと大きく深呼吸をしてジャンプ台に立つ。誰もに集中している姿が分かった。スタートの合図が鳴ると、大賀はいきよいよく飛び出し50メートルを5位で折り返す。その後も必死に先頭集団に食らいついたものの、終盤スピードが伸び悩み7位でフィニッシュ。それでも、試合後大賀は「合宿の成果が出ていると思う」と、確かに手応えをつかんだ様子だった。「インカレ(日本学生選手権)では表彰台に上がってワセダに多くの得点を持って帰りたい」。その言葉通り、ワセダの優勝には大賀の活躍が必要不可欠である。




★星奈、3種目目は3位入賞

100メートルの決勝レースに臨む星奈
 大会初日の200メートルバタフライで日本新記録を叩き出した星奈津美(スポ3=埼玉・春日部共栄)だったが、今大会3つ目の種目である女子100メートルバタフライでは3位入賞という結果となった。スタートの浮き上がり直後から加藤ゆか(東京SC)、細田梨乃(KONAMI林間)らに遅れをとると、その後も差をつめることができずにそのままフィニッシュ。順位、タイムともに世界水泳出場の条件を満たすことができず、レース後の本人の表情にも悔しそうな様子が伺えた。












◆主な記録(第3日)
●決勝
▽女子100メートルバタフライ 星奈 59秒05 【3位】
▽男子100メートルバタフライ 大賀 53秒58 【7位】自己新記録

●タイム決勝
▽男子800メートル自由形 木幡 8分08秒13 【7位】自己新記録、五十川 8分10秒15 【8位】自己新記録



◆コメント
奥野景介監督(昭64教卒)
まず、この大会は日本選手権が中止になり、開催事態が危ぶまれた中で場所を変更し、日程を短縮してチャリティー大会というかたちで行われましたが、無事試合という機会を与えてもらえたことに感謝したいなと思います。被災地の方々のことを思うと、こんな大変な折に自分たちはスポーツをしていていいのかと考えたりしましたが、自分たちがいまできることは何かというのを考えて頑張るしかないんだなと思って臨みました。過去には早慶戦などが震災や戦争などで中止になったこともあり、先人の先輩方に「自分たちの頑張りでスポーツを盛り上げていくんだという思いで過去もやってきた」と励ましのお言葉をいただいてここまできました。取り組みとしては、体力向上ということを冬場からずっとみっちりとトレーニングを積んでいくという原点に戻ってやってきました。今回に関しては8日前までアメリカで3週間に渡って高所合宿に行っていました。ちょうど震災当日はアメリカにいて、さらに帰ってきても大学のプールなど身の回りのものがある程度整っていたりと、非常に幸運が重なったのかなと思います。3週間の合宿は十分に予定通りトレーニングを積めてこの大会に臨めました。成果については、例年は春の出だしがかなり悪いんですけど、今回チームとしてはかなり成功に終わったなと感じています。それはベスト記録が多く出たこと、加えて、決勝進出レースがかなり多かったので力がついてきたのかなと実感しています。選手は本当によく頑張ったなと思います。世界水泳の代表はうちの学生でいうと星奈津美だけですが、彼女にはこのままメダル圏内まで頑張ってもらいたいです。その他の選手はもう一回5月の下旬にジャパンオープンがあって、そこで今回の結果と合わせてユニバーシアードの代表が決まるので、そこでもう一度勝負をかけていきたいと思います。その前哨戦として再来週に春季六大学対抗戦が相模原で予定通り行われるので、もう一度チームの勢いで乗り越えていきたいなと思います。(2月の日本短水路選手権の前後で何か練習内容で変えてきた部分はあったのですか)レースのスピードに近いスピードトレーニングの割合を増やしたり、あとは陸上トレーニングに関しても単なる体力向上のためだけではなくてスピードパワーをつけるためのものに変えました。さらに、体がよく動くようなコーディネーションドリルを積極的に導入して、試合の時の体の動きづくりを重視してきました。競技のことを離れると、今までは各個人に任せていた生活リズムについても今大会は最低でもレース4時間前に起きるように徹底するなどして、日常生活や試合時の過ごし方に渡るまで目を配りました。すべて、練習でやってきたことをレースで発揮し、満足いく結果につなげるためで、いろんな知恵をみんなで共有して臨めたのでそういう部分も良かったのかなと思います。(アメリカでの高所合宿というのは何年前から始まったのですか)2003年からです。アテネ五輪の前からやっています。いつもは高所トレーニングが終わってから大会まで3〜4週間空けるのですが、今回は初めて8日間にしました。過去のデータを基にした科学的調査で、高所合宿終了から7〜10日の間に競技パフォーマンスが向上するという研究結果があったので、それを参考に実践しました。今まではいろいろなリスクを考えて3〜4週間空いていたんですけど、今回はギャンブルで一か八かやってみようと思って実践してみました。ジャパンオープンに関しては、鍛錬した後の数週間を過ごしてジャパンオープンに臨むということになります。これはこれまでの高所トレーニングと同じことをやることになるので、今回のと合わせて2段構えでユニバーシアードに臨むという計画でいます。まずは今回第1弾として、非常に良かったと思います。

木幡
(きょうの試合を振り返って)2日目までは思うような結果が出ずに悩みました。きょうは800メートル自由形だったんですけど、最後ということで自信が出て、結果は一応ベストだったので、良かったです。(隣の五十川選手と競っていましたが、意識はしましたか)隣で泳いでいたんですけど、前半から結構五十川君が出ていたので、一緒についていく感じで泳いでました。(きょうの課題と収穫)きょうは、もうちょっと持久的な部分が欠けていたと思うので、そこを修復したいですね。メインは2日目の400だったんですけど、そこを外してしまったというかタイムが良くなかったんですけど、気持ちを立て直して最終日に結果を残せて良かったです。(合宿ではどのようなことを強化しましたか)合宿では、細かいテクニックだったり、持久的なトレーニングもしたんですけど、ちょっとまだ足りなかったです。(手応えをつかんだことは)メインの400メートルでミスやトラブルが自分の中であったので、まだ伸びしろがあると思いました。(今後の具体的な目標は)5月のジャパンオープンで、400メートル自由形でベストを出すことです。

五十川
(今日のレースを振り返って)1日目、2日目と調子が良かったんで、前半から積極的なレースをしようと心がけて臨みました。(横の木幡選手と並んでのレースだったが)木幡選手自身も調子よくて、いつも練習では一緒に練習している仲なので一緒に競ってゴールしたいと思っていました。(抜きつ抜かれつの展開だったが)最初に前に出たんですけどそれは作戦でした。積極的に前に出ようと思っていたので飛ばしました。(先月の合宿ではどういった練習をしたか)初めての高地合宿だったんですけど、できるだけ心配機能を高められるようにしてました。今回の大会はスタミナの面で少し不安があったんですけど、初日の1500メートルで調子が良かったのでいいトレーニングができた納得のいく合宿でした。(合宿の間に震災があったが影響はあったか)日本でプールが使えない状況のなかで今大会は練習ができないまま迎えた選手が多かったので公平性のある大会とは言えなかったんですが、自分は恵まれた環境の中で出来ているんだなと実感しました。(今後に向けての意気込み)昨年はスポーツ推薦で入ってきた深谷(皇=スポ2、愛知・知立東)と山崎(美里=スポ2、東京立正)がインカレで活躍している中で、僕は貢献することができずに悔しい思いをしたので、ことしこそはインカレの決勝に残ってワセダの優勝に貢献できるように頑張って練習していきたいです。

大賀
(レースを振り返って)予選でもいい成績が残せたので調子自体は悪くないと感じてレースに挑みました。先月の合宿の成果も出てると思います。(予選は6位だったが)大会前の合宿では調子よかったんですけど、自分が実感出来るほどではないままレースを迎えました。(合宿ではどういう練習をしたか)高地合宿に行ってたんですけど体力の向上だとか、スピード・スタミナ両面を中心に練習に励みました。(震災での精神的な影響はあったか)そのときはアメリカに合宿に行ってて、ものすごく後ろめたい気持ちになりました。でも、自分の出来ることはすることしかなかったんで練習出来ることに感謝しながら集中するよあにしました。(今後もジャパンオープン、インカレと続くが)ジャパンオープンもユニバーシアード大会の選考会も兼ねているので学生スイマーとしての本分はインカレだと僕は思っているのでインカレで表彰台にあがってワセダに多くの得点をもって帰りたいと思います。







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