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 全日本大学選手権 12月23日 三重・東員町スポーツ公園陸上競技場



 2ゴールはエースの証!千真弾で予選突破

放った弾丸の行方を見守るエース・渡邉  グループリーグ最終戦、早大は桃山学院大との全勝対決に臨んだ。引き分けでも予選突破は可能な状況だったが、苦しい試合に終止符を打ったのは渡邉の個人技が光る2得点。Cブロックを首位で通過し、準々決勝の高知大戦へと駒を進めた。

 前夜の雨でぬかるむピッチではボールが走らず、持ち味のパスワークを紡ぐことは難しい。「リスキーなプレーはしたらいけないなと意識して」(中野遼)シンプルな戦い方を徹底した。序盤こそ中盤で激しくプレスをかけて裏のスペースを突いてくる桃学大に苦しんだが、時間を経るにつれワセダのリアクションサッカーが牙を剥く。38分にはハーフライン近くでボールを受けた渡邉がドリブルで長い距離を持ちあがり、左足で先制弾を叩きこんだ。

 暗雲は突如たちこめた。後半開始早々、相手選手と接触した兵藤が腰を抑えてうずくまる。プレーを続行したものの走ることもままならない手負いの主将に代えて、大榎監督は島村を送り出した。大黒柱の負傷退場に重さを増していくピッチの空気。それと呼応するかのようにPKを献上して同点ゴールを許してしまう。しかし、そんな「悪い雰囲気」(横山)の中にも、エンジのイレブンが焦燥に駆られることはなかった。「もう一点獲りにいこう」(鈴木修)。そして74分、勝負を決めたのはやはりエースの一撃だった。鈴木修とのワンツーから渡邉が右足を一閃。弾丸の如きシュートはGKの手を弾き飛ばし、豪快にネットを揺らす。スタンドは一瞬の静寂ののち、驚嘆のどよめきに包まれた。

 守備陣の奮闘も光った。裏へのスルーパスに対しては金守を中心に高いディフェンスラインを敷いてオフサイドを誘発。また中盤で桃学大が前を向くと、すかさず鈴木修、中野遼のダブルボランチや中川裕が体をぶつけて攻撃の勢いを削いだ。泥にまみれたユニフォームはタイトな守備を敢行した勲章といっていいだろう。

 3連勝で予選突破を果たした早大だが、その中でも渡邉の存在感は際立っている。大榎監督は「きょうは千真に助けられた」と語りながらも「もっと上を目指してほしい」とエールを送った。いまだ進化を止めないストライカーがもたらした決勝トーナメント進出という1日早いクリスマスプレゼントを胸に、“最強の挑戦者”は2007年を白星で締めくくった。

(斎藤 純) 


予選グループリーグ
 早  大  1−0
1−1
桃山学院大
【得点者】(早)38渡邉、74渡邉 (桃山学院)62金光/td>



早大メンバー
位置 背番 名前 出身校 学部学年
GK 伊藤拓真 前橋育英 スポ3
DF 23 中川裕平 四日市中央工 社2
金守貴紀 四日市中央工 社4
横山知伸 帝京 スポ4
→84分 岡根直哉 初芝橋本 スポ1
藤森渉 早実 教4
MF 鈴木修人 市立船橋 スポ4
30 中野遼太郎 FC東京U18 スポ1
17 中川翔平 国見 スポ2
→45分 松本怜 青森山田 スポ2
◎10 兵藤慎剛 国見 スポ4
→60分 島村毅 早実 スポ4
FW 渡邉千真 国見 スポ3
14 首藤豪 ジェフ市原Y スポ4
※◎は主将、監督は大榎克己監督(昭63教卒)


◆コメント
大榎監督
(予選リーグ1位通過)リーグ戦と言えども短期決戦でトーナメントのようなものでもあった。その中で結果を残せたということが1番価値あることだと思います。そしてこの3試合で色んな選手を起用できたことで、様々な可能性を試すことができ、収穫になりました。あとは選手の頑張りにつきますね。本当によく頑張ってくれました。(ピッチコンディションが悪く、早大の持ち味があまりだせなかった)特にきょうはきのうの雨の影響で一段と悪かったね。パスを繋ぎにくいからシンプルに攻めようと話した。セカンドもなかなか難しかったけど、その状況の中でもある程度ボールをしっかり繋げるってことは大切。きょうは千真(=渡邉)に助けられたね。(渡邉選手が絶好調でした)まだまだ力は持っている選手です。シュート能力はずば抜けているし、勝負強くなった。今のところからもっと上を目指してほしいし、それだけの素材は持ち合わせている。(いよいよ本戦です)もう一度守備の意識をチームとして持っていきたいね。あとは相手との兼ね合い、しっかり分析して挑みたい。(引退と背中合わせという状況)それはもう意識してやってきている。みんなモチベーションが高くていい状態。

鈴木修副将
決勝トーナメントに行くのに、引き分けでも良かったんですけど、勝てて上がりたかったので良かったです。(兵藤選手が退場した直後に同点に追いつかれて焦りは)焦りはなかったです。最近は層も暑いし、誰が出ても大丈夫なので。もう一点獲りにいこうっていう気持ちでした。うちは守りに入るとやられちゃうので。(3試合通して課題は)今日はグラウンドが悪くてリアクションサッカーになってしまったけれど、もっとボールをつないでワセダらしいサッカーがしたいです。(次の高知大の印象は)昨年のインカレで大差で勝っているけど、関大に勝ってるし、ここまで来て弱いチームはないんで。ワセダらしいサッカーをして絶対勝ちたいです。

金守
(今季は課題が見つかった予選リーグでした)1試合目は自分たちのサッカーができたけど、2、3戦目はあんまりできなかった。ただ、その中でも結果を残せたっていうことがよかった。(いよいよ本戦になります)負けたらそこで引退なので、トーナメントの戦い方、リスクマネージメントをしっかりして戦いたいです。(4年間守備の中心としてプレーしてきた全てですね)一戦一戦頑張ります。

横山
グラウンドが悪かったので、やりたいサッカーはできなかったけど、こういう時のやり方は徹底してできた。個人的にはイエローをもらってしまって、たぶんインカレは累積2枚で出場停止になるので、気をつけていきたいです。(熱くなっている場面も見られましたが)相手がコーナーの時にいろいろやってきてむかついたんですけど、気をつけます。(同点に追いつかれて焦りは)勢いは向こうにあって、悪い雰囲気だなとは思いましたけど、焦りはなかったです。(今後の抱負)インカレは最後の大会なので、タイトル取って、今後のサッカー人生につなげていきたいです。

島村
(兵藤選手との交代、指示は)首藤が一列下がったんですけど、前線からボールにいけと。(チームとしては)やっぱりノーリスクな攻撃というのは指示されていて、セカンドボールを拾ったり、ヘディングで勝たなきゃいけないなっていうのは意識していました。(決勝点は島村選手が起点)守備を頑張って、そこが起点になって得点に絡めたことはチームに貢献できたと思います。

渡邉
(個人技で勝利を導く2得点)コンディションは3試合の中で1番良かったんじゃないかなと思います。結果的に2点とれたのは良かったですね。(前線でつぶれてタメをつくりましたね)いつも通りにやっていたことなんですけど、きょうは特にグラウンドが悪かったので、お互い(大きく)蹴って蹴ってのサッカーになってしまって。とにかく自分のところで起点になってボールを落ち着かせようと心がけてやりました。(悪いピッチ条件でやる上で指示は)リスクを避けて、特にディフェンスラインでは安全にやれと言われました。FWは前線から追いかけていこうと。(決勝トーナメントへ)4年生とやるのも多くてあと3試合ですし、1試合全力でやっていきたいです。まずは高知大戦勝つためにやるべきことをしていきます。

伊藤拓
前半はグラウンドが悪くて全体的に良くなかった。ミスも多かった。危ないシーンも何度かあったが、全部ミスから。守っていて不安はなかった。(2試合目に続いて好セーブを連発)止めたは止めたんですけど、それが全てではないので。ミスが多いので。調子は5分5分ですね。これから期間も開くので100%にしてきたいです。(3試合通じて課題は)つなぐところつないでいくこと。最初の試合は良かったんですけど、今日は外からの攻撃が少なかったし、ミスが多かった。(高知大に向けて)やることは自分たちのサッカーをやることなんで、相手どうこうではない。自分たちのサッカーをして勝ちたい。

松本怜
(厳しい試合をモノにして)こういう試合で粘れたのは良かった。グラウンドが本当にぐちゃぐちゃで酷かったから自分もやりづらかったですけどね。古河(サッカー場=茨城)と比べものにならないくらいの悪いピッチだったけど、よく勝てたと思います。次からは負けたら終わりなんでしっかり頑張ってきます。

中野遼
ピッチが悪かったんでリスキーなプレーはしちゃいけないなと意識していました。いつも通りにはできないことが多いと言われていたからそこは割りきってやりました。(中盤での激しいプレスが多かった)セカンドボールとかが勝負だと思ってたのでそのへんは意識していくようにしていましたね。(チームの雰囲気は)スタメンも毎試合変わるんで、緊張感を持ちながら良い雰囲気でできています。次の高知大はまだやったことないんでわからないですけど、気を引き締めて1試合でも多くやりたいですね。







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