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 JR東日本カップ2007 関東大学リーグ 5月23日 東京・アミノバイタルフィールド



 これぞワセダ協奏曲!宿敵・駒大に逆転勝利

ゴールを決め、喜びをあらわにする兵藤主将。司令塔はワセダ協奏曲の指揮者である  タイムアップの瞬間、選手の顔が一斉にほころぶ。スタンドからは大きな雄叫びがこだまする。順延のため3日遅れで開催された第10節、早大は首位・駒大に3−1で逆転勝ちを収めた。

 絶対に勝たなければならなかった。第6節で首位に立った以降、泥沼の3連敗。加えて相手は昨年のリーグ戦、全日本選手権決勝でワセダの前に立ちはだかった駒大である。駒大のロングボールを駆使して押し込んでくるチームカラーは今季も変わらない。立ち上がりは相手に合わせてしまい、7分にFKを頭で合わされて失点。敗戦の記憶が脳裏をよぎる。しかし、選手たちは決して下を向かなかった。丁寧なパスワークにポジションチェンジを絡めて攻撃を構築し、徐々に試合の主導権を握っていく。

 歓喜が訪れたのは40分。CKの混戦から兵藤主将が頭で同点ゴールを叩き込む。吠えながら応援団のスタンドへ疾走する姿が、この試合にかける意気込みを物語っていた。さらに後半開始直後、兵藤がゴール前にあげたグラウンダーのクロスがオウンゴールを誘発。勢いに乗った司令塔は53分にもゴール手前のFKをカーブのかかった低い弾道でねじこみ、決定的な3点目が電光掲示板に灯った。

 「ボールをつないで相手の運動量を奪えば、後半駒大の足が止まるのはわかっていた」(大榎監督)。その言葉通り、甘くなった相手のプレスを尻目に奏でる流麗なパスサッカー。芝足の短く整ったピッチがそのハーモニーに彩りを添える。守備陣は集中力を切らさずロングボールに対応し、セカンドボールをそつなく奪取して攻撃を寸断。とったオフサイドの数は7度を数える。78分に退場者を出した駒大にもはや反撃する力は残っていなかった。

 何度も苦しめられてきた“駒大のサッカー”を統率された守備で封じ込め、「ボールも人も動くサッカー」(塗師)を貫いた。「久しぶりに本来のワセダらしいサッカーができてよかった」と殊勲の兵藤は語った。ようやく開花した本来のスタイル。つかんだ流れはもう離さない。曇天のトンネルから抜け出したワセダは眩しい陽光を浴びながら次節、前期最終戦に臨む。

(斎藤 純) 


第10節
早大 1−1
2−0
駒大
【得点者】(早)40兵藤、46オウン、53兵藤(駒)7菊地


順位表
チーム 勝点 勝数 負数 分数 得点 失点 得失
駒大 21 17 10
明大 19 17 10
流経大 18 17 11
法大 17 15 11
早大 16 20 16
東学大 14 10 11 −1
東海大 12 14 19 −5
国士大 11 18 20 −2
順大 10 11 15 −4
10 青学大 10 18 23 −5
11 中大 17 −9
12 筑波大 12 17 −5
※第10節終了時
早大メンバー
位置 背番 名前 出身校 学部学年
GK 伊藤拓真 前橋育英 スポ3
DF 金守貴紀 四日市中央工 社4
横山知伸 帝京 スポ4
23 藤森渉 早実 教4
MF 塗師亮 湘南台 スポ3
鈴木修人 市立船橋 スポ4
31 幸田一亮 港北 スポ1
→89分 梅澤誠司 早実 教3
中島健太 国学院久我山 社4
→63分 前田亮 都立駒場 教4
◎10 兵藤慎剛 国見 スポ4
FW 山本脩斗 盛岡商 スポ4
渡邉千真 国見 スポ3
→77分 門田新平 早大本庄 理工4
※◎は主将、監督は大榎克己監督(昭63教卒)


◆コメント
大榎監督
(久しぶりの勝利ですね)立ち上がりはリスタートから早い時間帯に失点して、そこは課題として残ったんですけど、他の部分では良かった。駒大には最近勝てていなかったから。(“駒大のサッカー”をさせませんでしたね)前からプレスをかけてくるから、ウチがボールをつないで相手の運動量を奪えば、後半駒大の足が止まるのはわかっていたので。長いボールを蹴ってくるところは、ラインが前がかりにならずに入れてきたボールをはじいてセカンドボールを拾おうという指示を出していました。ディフェンスライン4枚の前でブロックをつくろうと。裏にいいボールを出させなかったし、ロングボールへの対応も良くて、うまく出来たと思います。(立ち上がりに「体を当てろ!簡単にフリーにするな」という指示を出していましたが)フリーキックから中にフリーで打たせてしまったからね。普段セットプレーの時はゾーンで守るんだけど、きょうは菊地、高崎に2枚マンマークをつけていたのにも関わらずフリーにしたっていうのはね。実際それで菊地に一本やられているし。マンマークからフリーにしてしまうのはやっぱり意識の問題だからね。強く言いました。(以後はセットプレーの守備は改善されましたか)そうだね。コーナーキックのマークもしっかりしていたし、簡単にファールをして相手にフリーキックを与えたりしなかったのが良かった。駒大には塚本という良いキッカーがいるし、自陣でフリーキックを与えたくなかったから。(パス回しはとても流動的でした)何しろ芝が良かったからね。いつもこういうグラウンドでやらせてくれればいいのだけど(笑)。状態の悪いピッチだと、リスクを恐れたサッカーになってしまって自分たちの良さが消えるんだけど、きょうは本来のサッカーができるピッチだった。ボール持ったときによく周りも動いてサポートしていたし、色んなイメージも見せてくれた。ボールをフリーで持ったときに簡単にはたけばいいのに、そのまま離さずにハイリスクを背負っちゃうプレーがいくつかあったのが課題ですかね。(選手も笑顔でプレーしていました)やっぱり勝つことが出来て良かったのと、楽しいサッカーができていたからね。こういう試合をできれば結果もついてくるわけだし。(前期最終戦に向けて)次負けてしまったら意味がないですし、流経大と駒大、明治と法政との上位つぶしになってくるんで。きょうのような試合で、後期に繋がるサッカーを見せたいと思っています。

兵藤主将
(順延されての試合でしたが)近いうちに試合があるっていうのは聞いていたので、気持ちを落とさないようにしました。フォーメーションとかをしっかり確認できたので、試合が延びて逆によかったのかもしれません。(駒大対策は)練習で紅白戦を多めにやってきました。同じAチームでベンチとかのメンバーが駒大を想定した動きをしてくれて、実際きょうの試合では相手のプレスが驚異ではなかったです。こういったチームみんなで一丸となったことでいい状況を生み出せて、勝てたんだと思います。(先制を許してしまったあたりまで流れはよくなかった)立ち上がりはやっぱり駒大が走ってきたし、こっちも固かった。けど、絶対にやれる自信があったので、(点を)決めるだけだと思ってサッカーしました。(その後、自身で2ゴール。そしてオウンゴールも兵藤選手のクロス)クロスはナカシに合わせようと思ったらうまくいかなくて。でも、もう1点とりたかったし、流れの中で決めたかったですね。(後半はワセダ主導で、相手にサッカーをさせなかった)後半はディフェンスも安定して、4バックがうまく機能していました。前半での1失点を修正していきたい。(試合全体をみて、ファウルも少なく、ラインも安定。見ていて楽しいサッカーでした)久しぶりに本来のワセダらしいサッカーができてよかったです。この感覚を忘れないようにしなくちゃいけない。(次で最終節になります)とりあえず連敗を止めることができたので、次もしっかり勝ちにいきたいです。

鈴木副将
(連敗ストップですが)やっぱここで負けるわけにはいかないので、勝ててほんとに嬉しいです。(試合延期になって、何か影響は)オレらは負けてて、逆にここで立て直すことができたと思うのでよかったです。(一週間半でどんな練習を)きょうシステム変わったんですけど、そういう4バックとかフォーメーションに関することをずっとやってました。 (駒大には久しぶりの勝利ですが)(毎年)チームはやるサッカーが違うけど、やっぱり(どんな状況でも)負けたくはないので。きょうはボールをつなげてワセダらしく試合をすることができたので、よかったと思います。

山本
(駒大相手で)今までになくよく出来たと思います。ポゼッションできてゴールも決まった。本当は古河で試合の予定だったんですけど、古河は芝が悪いので監督が手配してくれてここでできました。ここはすごくやりやすかったです。(きょうまでのチームの雰囲気は)3連敗して落ち込んでるところもあったけど、まだまだあると思ってたし、試合が延期になって結果的にきょう勝てて良かったですね。(次が前期最終節)勝つことが大事なんで。上(上位チーム)で潰しあってくれるので、しっかり勝ちたいです。

塗師
(久しぶりの勝利でした)最近勝てていなかったし、結果が欲しかったので良かったです。駒澤には連敗中だったからみんなも気合いが入っていたし、内容もワセダらしいサッカーができました。(日程が延期された影響は)コンディションとしては問題なかったですね。みんな気持ちの切り替えもできたと思うし、練習に時間を充てることができてチームづくりが進められたので、むしろ良い状態で試合に臨めました。(きょうは攻守ともに精彩を放っていました)監督にはディフェンスラインの前に立つように言われました。駒大が長いボールを入れてきた後のセカンドボールを狙ってポジショニングを考えました。攻撃も味方がDFを引き付けてくれた分、自分がオーバーラップできました。きょうは人工芝でいつもの東伏見に近いグラウンドだったからやりやすかったです。きょうみたいなボールも人も動くサッカーはやっていて楽しいし、結果もついてくると思います。やはりサッカーは楽しんでやるものなので。(次節は前期最終戦)勝つことはもちろんですし、やっぱり自分たちの目標はリーグ戦優勝なので一つ一つやっていくだけです。きょういい形で勝ったので次もウチらしいサッカーが出来るように頑張ります。







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