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全日本大学選手権
1月10日 東京・国立スポーツ科学センター西が丘サッカー場
関東王者に完封勝利!いざ国立の舞台へ
この試合に勝てば国立への切符を得られる、全日本大学選手権(インカレ)準決勝。準々決勝で立命大を4−1で撃破したワセダは、関東王者・流経大を迎え撃つ。11月の対戦(関東大学リーグ)で勝利をあげるも、内容的には圧倒され流経大の強さを身をもって感じたワセダに油断はなかった。しっかり守りながらもチームの勢いを崩さず2−0で今大会初の完封勝利を飾り、国立への切符を獲得。奇しくも前の試合と同じスコアでありながら、試合内容は全く違かった。インカレで5試合23得点を叩き出し、試合毎にぐんぐん成長するワセダは、関東王者をもがく然とさせた。
ここまで試合開始直後に先制点を奪う展開が続いた早大。しかし『関東王者』と『準決勝』という二つのプレッシャーからか、チーム全体に固さがみられた。相手にボールを支配され、しばらく苦しい時間が続いたが、「実際やってみたら、流経の勢いが感じられなかった」(山口)と中盤以降は緊張も溶け、だんだんとパスが繋がるようになってくる。だが、やはり王者の厚きカベは簡単には崩れず、ワセダが放つシュートはゴールポストに嫌われ、相手GKのファインセーブにも阻まれる。ボールを奪った瞬間に素早いパスワークで一気に攻め上がる相手に苦戦するDF陣であったが、流経大・難波の2つのゴールをオフサイドで無効にするなど息のあったプレーを見せ、スコアレスのまま折り返す。
この手に汗握る均衡を破ったのは、鈴木の強烈なミドルシュートであった。56分、相手が一瞬の隙を見せた瞬間、兵藤からのパスを受けた鈴木がペナルティーエリア付近から鋭い左足シュートを放つ。これが流経大ゴールに突き刺さりワセダが先制。さらに続く65分、FKを兵藤がゴール右隅にシュート。これは相手GKにはじかれるが、こぼれ球を山口が押し込み2点目。立て続けに得点され焦りを隠せない流経大はメンバーチェンジで流れを引き寄せようとするが、ここから試合は思わぬ展開を見せる。後半30分過ぎ、ワセダのDF陣が2本のPKを与えるも、2本とも伊藤が気合のスーパーセーブ。さらに相手GKが中島へのラフプレーで一発退場。交代枠を使い切った流経大は、急きょFWがGKを務めたが、王者もここで力尽きた。
決勝へ駒を進めたことで、今のチームで一試合でも長く試合をしたい、というチーム全員の思いは果たされた。残る願望はただ一つ、駒大の3連覇を阻止し日本一というタイトルを獲ること。累積警告で決勝に出られない山口を始めピッチに立つことのできない4年生の思いも背負い、10年ぶりの決勝の地・国立競技場へ。本当に最後となるこの一戦に、培ってきたワセダのすべてをぶつける。
(本濱 遥)
決勝トーナメント準決勝
早大
2
0−0
2−0
0
流経大
【得点者】
(早)56鈴木、65山口
★PK職人誕生!?
試合中にあった2本のPKを、すばやい反射神経で確実に止めた伊藤。ただPKをとめたというだけではない。準々決勝で引き分けの末にPK戦を行い、5−4と圧倒的な決定力で勝ち進んだ流経大のシュートをとめたのだ。その荒業をひかえめに語った伊藤だが、GKコーチの霜田健二は「(伊藤)拓真の実力がすごい」と褒め称えた。PK職人ともなった伊藤のファインセーブで、早大ゴールにカギをかける!
■決勝トーナメント表へ
早大メンバー
位置
背番
名前
出身校
学部学年
GK
16
伊藤拓真
前橋育英
スポ2
DF
3
◎山口貴弘
帝京
スポ4
→85分
中川裕平
四日市中央工
社1
4
金守貴紀
四日市中央工
社3
12
横山知伸
帝京
スポ3
MF
2
塗師亮
湘南台
スポ2
7
鈴木修人
市立船橋
スポ3
17
松本怜
青森山田
スポ1
8
山本脩斗
盛岡商
スポ3
→77分
中島健太
国学院久我山
社3
10
兵藤慎剛
国見
スポ3
FW
9
渡邉千真
国見
スポ2
11
松橋優
国見
スポ4
→88分
前田亮
都立駒場
教3
※◎はゲーム主将、監督は大榎克己監督(昭63教卒)
◆コメント
大榎監督
立ち上がりは悪かった。もっとシンプルにリスクを犯さずにやってほしかった。前半の中盤以降からは自分たちのサッカーができるようになってきた。切り替えも速くなったしね。でもやっぱりミスが多い。もちろんうちのサッカーはリスクが大きいし、そういうサッカーをしようということだから準備はしています。(インカレ初の無失点でしたが)伊藤のPKは霜田がうまく指示してくれた。もっとむこうの両サイドが高い位置でくると思ったんだけど、あまりあがってこなかったね。(駒大の印象は)やることは徹底してくるのは分かってるけれど、分かっててもやられちゃうのが駒大。巻の落としに対し、しっかり抑えることとセカンドボールを拾うことを意識したい。あとは前線からプレッシャーをかけていくことも大事だね。(決勝への抱負を)昨季の総理大臣杯(全日本大学トーナメント)では、ワセダが3連覇の懸かった駒大を(準決勝で)倒して準優勝した。今回もインカレ3連覇の懸かった駒大を早大が止めて優勝したい。あとは、いい形で4年生を送り出したいと思います。
山口
(試合内容は)立ち上がりはいい形じゃなかったですけど、みんなよく集中してやれててよかったです。(初めての完封勝利)(攻守の)切り替えの部分が遅れて、カウンターでやられるってことが多かったので、その辺は声出してみんなで意識しました。やっぱりまだ後半最後とか、点取っても気を抜かないっていうのが課題で、あと一試合なので、もう一回確認して失点しないようにしていきたいです。(序盤の相手のシュートが2本、オフサイドで無効になったが)それは結果論だと思うんですけど、コンパクトにして、スペースを与えないようにしていました。けっこう難波(流経大)がギリギリを狙ってくるので、ある程度(マークに)つくのか、(ラインを)上げるのか、はっきりしようとしてて、その結果です。(前の試合よりも押していたと思うが)実際やってみたら、流経の勢いが感じられなくて、いけるかなと。まぁ、うちもなかなかきょうはいいサッカーができなかったですけど。けっこう緊張感のあるゲームだったんで、自分ももっと落ち着いてやれば良かったなと。どうしてもミスしてはいけないというのがみんなあったと思います。(次は累積警告で出場できないが)出れないのはしょうがないので、自分のできる仕事を一生懸命して、チームに貢献して、絶対優勝したいです。
松橋
(試合前のゲームプランは)まずはしっかり守って、それでいつも通りの早い攻撃をしようと。(後期リーグ戦とは内容が違った)流経とは何回かやっていて、俺らのこともわかっていたと思うんですけど、こっちもわかってたので、まぁ困ることはなかったですね。(前半0−0で焦りは)前半でいつもは点とれていたので、きょうは取れなくてリズムが狂うかなとは思ったんですけど後半早めに1点取れて良かったです。(惜しいシュートもありましたが)それをしっかり決めれるようにという課題はありました。(相手GKが退場しました)いや、1人少なくなっただけでまだ何分かあったので。キーパーの伊藤がしっかり止めてくれて感謝しています。(完封は影響が大きいか)インカレ入って毎試合失点していたんで、ゼロでおわるってことはみんなで言ってたので、それ通りになってうれしいです。(決勝の相手は駒大に決まりましたが)駒大も強いチームなので、自分たちのサッカーで勝ちに行きたいです。(昨季、総理大臣杯の決勝で負けた悔しさはありますか)そうですね。大学に来てタイトルとってないんで、ひとつでもタイトルとって卒業したいです。(決勝で4年生を代表したいという気持ちは)まだあと3日あるのでまだ何があるかわからないですけど、もし(出場する4年が)1人になったとしても4年生のチーム代表としてがんばっていきたいです。(決勝で点を取りたいという気持ちは)点とって勝てれば一番素晴らしいことですけど、それよりまずはチームの優勝に貢献できれば良いと思います。
山本
(監督が今節はケガで出場は難しいと言ってましたが)えっ本当ですか?別に大丈夫です。足首ちょっとやってるんですが、普通にできます。(流経大の印象は)早いパス回しをする、うちと同じようなチームということ。あとは、あまり蹴ってこないってことですかね。守備に力をいれ、サイドワークは高い位置でって。サイドは怜(松本)と調整しながらでした。対策っていうまでのことは特にやってません。いつも通りのサッカーをしようって。(次は駒大との一戦になりますね)ファースト競って、セカンドをいかに拾うかってことを注意したいです。自分たちのサッカーができるのが1番だと思います。(決勝戦、意気込みを)優勝しないと意味がないので。優勝したいです。(出身高校の岩手・盛岡商高が高校選手権で優勝しましたね)そうですね、嬉しいです!練習があったので試合は見に行けなくて、あとから録画したのを見ました。自分も頑張らなくちゃってのと、素直に嬉しいのと半々です。
鈴木
(インカレ初の完封勝利)2点取れて、いい雰囲気で決勝につなげれたんじゃないかと思います。(前半はポストに当たったり、なかなか決まらなかった)でも守備が安定してたし、点取られなければ負けないと思ったんで、余裕持ってやれました。(1点目決めましたね)別に狙ってなくて、枠に当てようと思ったらたまたまいいコースにいきました。(ケガは)痛いです。けど試合になると忘れるんで大丈夫です。(決勝に向けて)1位と2位では差があるんで1位になって、歴史を作っていきたい。
渡邉
(インカレ初の完封勝利)今までは失点して締まりのないゲームだったんですけど、きょうは集中した結果だったんじゃないかと思います。(前半はポストに当たったり、なかなか決まらなかった)ずっと狙ってたんですけど、最後のツメが甘かったかなぁと思います。(決勝に向けて)できれば(自分が)点を取って勝ちたいのと、あとは自分たちのサッカーができればいいです。
伊藤
(初完封ですね)いやー完封の難しさを身を持って痛感しました。(流経大は攻撃的なのでやはり注意しましたか)特にプレーを変えるということはしなかったです。いつも通りにやりました。(PK2本止めましたね)自分の仕事をしただけです。ビデオとか一応見て頭に入れてきました。(流経大は前節PKを5本すべて決めていますが、それを2本も止めたというのは自信になったのでは)そうですね。やっぱうれしいです。(霜田コーチは伊藤選手の実力だって言ってました)いや、霜さんのおかげです(笑)。って笑い話みたいにしちゃいましたが、本当に霜さんのおかげです。こういう時はこうしろとか、たくさんアドバイスもらって、それをそのままやっただけです。(インカレで感じたことなどありますか)やっぱ時さん(時久省吾=スポ4)の偉大さを知りました。毎日大変だったんだなーって。連日試合が続いて、精神的な面ですごいなと。予選リーグから点入れられっぱなしだったし…。(次は決勝、駒大との試合になります)いつもと変えずに行きます。ヘディングで高いのもありますが、ハイボールは得意なんで!とにかく勝つ、それだけです。
霜田GKコーチ
(大榎監督がPKはGKコーチの指示通りと言ってましたが)いや、そんなことはないです。とりあえず前回の試合で流経のPKを全部見て、自分が思ったことを拓真(伊藤)に伝えました。あとはPKの時はこうした方がいいよっていうのを。(伊藤選手の自信になりますよね)そうですね。まぁ拓真の実力がすごいっていうのと、きょうの事で自信がさらにつけばいいなと思いますね。
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