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 サッカー特集  女子マネジャー・竹内えりなさん



 チームを支える「ホペイロ」の思い

マネジャーの竹内えりなさん  今季、9年ぶりに関東大学リーグ1部に復帰した早大。前期リーグを3位で折りかえし、後期リーグの巻き返しに注目が集まるところだ。そんな早大ア式蹴球部を支えている、一人の女性がいる。マネジャーの竹内えりなさん(法4)。しかし、ただのマネジャーではない。『最強の挑戦者』を支えていたのは熱く、強い気持ちだった。

 ポルトガル語で道具係を意味する「ホペイロ」。日本ではあまり浸透していないものの、海外では小学生のクラブチームでさえも専任のホペイロがいるほど、必要不可欠な存在とされている。仕事内容はスパイクの管理・調整、ユニホームの管理、練習のサポート、ミーティングの準備など盛り沢山。竹内さんは同様のことを毎日こなしているという。いかに選手が集中し、快適に練習・試合に臨めるかが重要なテーマだ。

 「ほとんどパシリです(笑)」と言うように、電池を借りに行かせられることもある。しかし、すべては選手のため。「水分をよく取る選手の近くには必ず(ドリンクの)ボトルがあるようにしています」と常に細心の注意を払っている。だが、自分の存在がチームになじんだのは、つい最近のことだと言う。そう、ここまでは決して平坦な道のりではなかったのだ。

 1年時、マネジャーを始めるも仕事はデータの整理と試合観戦のみ。チームがまさかの東京都大学リーグ残留に終わり、部員みんなが涙を流すなか、竹内さんは泣くことができなかった。それは、チームに関わる機会が少なかったため。その日から、ある一つの思いが日に日に強くなっていった。「もっとこのチームに関わりたい」――。その気持ちをすぐに大榎監督に伝えた。監督はその思いを胸にしっかりと受け取った。

 だが、問題はあった。それは女性のホペイロが一般的ではないということ。選手は男。コミュニケーションの際も、深い関係にはなれない。更衣室にも気軽に入ることはできない。さらには、体力的な問題。大榎監督がホペイロの勉強をさせるために、Jリーグの各クラブにお願いするも、「女の子はちょっと…」の一言で断られた。

 だが、「ア式蹴球部に関わりたい」という思いが変わることはなかった。自ら審判の資格を取得。積極的に選手たちに近づいていった。あれから3年が経ち、気付けば最終学年に。そして、やっとの思いでチームに自分の存在を定着させることができた。それもすべて「お兄ちゃん的存在」の大榎監督のおかげだと言う。

 「わたしの4年間をア式に残したい」。竹内さんの今の悩みは、後継者がいないことだ。4年間かけて定着させたその役割を、途絶えさせるのは心が痛む。それだけの熱く、強い気持ちを注いできた。ア式とともに過ごす期間も残りわずか。ともに走り回ってくれる人を、見出した意味を引き継いでくれる人を、竹内さんは心から待っている。

(杉渕 敦) 










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