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wasedasports.com >  スケート >  フィギュアスケート 中野友加里インタビュー


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 特集(2) 



 ライバルは自分自身 中野友加里インタビュー(2)

しっとりと『白鳥』を魅せる中野 ――全日本選手権について
 (今シーズン一番緊張していたのは)間違いないですね。(SPでビールマンを取り入れた理由としては)レベルを上げるためだけです。私は3−3回転を(プログラムに)入れているわけではないので、そういうちょっとしたことから少しでも点数を取っていかなければという気持ちがあったので。

――SPで3回転(ルッツ)ジャンプが2回転になってしまったことについて
 忘れられないミスだったんですけど、フリーを前にSPのことは一切忘れなきゃと思って。言葉にできないくらい、本当にショックでした。

――翌日のフリーでは観客もスタンディングオーベーションの演技でした
 先生から「フリーは、(SPのミスがあったため)気持ちばっかり焦っていて大丈夫かなと思っていた」と言われました。「もうちょっと落ち着いて滑って欲しかった」と(笑)もちろん、課題は多々あったんですけど、SPの失敗からここまでの演技ができて、良かった・・・というよりも、安心しました。(表彰台に上がりたい、という)気持ちも大事ですけど、集中力と、他人を気にしないこと、これがすごく大切だと思います。

――トリプルアクセル(3A)について
 (跳ぶことに)迷った時点で、自分の中では一歩引いてしまってるんですよね。なので、跳ぶことに迷わず。もし迷うんだったら跳ばない方がいいと思っていました。

――今シーズン、スピンがレベル3に留まっていることが多いですが
 ただ単に、とりこぼしです。焦りとか、不安が出てしまって、自分の中で上手くいかなかったことがあったんだと思います。

――シーズン序盤から気になさっていたスピードについて
 スピードはやっぱり全日本の時もなかったですね。緊張するとスピードを出しすぎてしまうことがあるので、先生からは、「落ち着いて、ちょっとスピード抑え気味に」と言われていたんです。抑え気味にと言われると「もっと抑えなきゃ」と思って、余計に(スピードが)出なくなりすぎてしまう部分があるのかなと。そこはもうちょっと練習して気をつけていかなければならないと思います。

――スケーティングスキルがロシアカップ以来7点台に
 あんまり意識はしていないんですけど、少しずつ進歩していけたらと思っています。

――今シーズンの3A成功の要因は
 努力は裏切らなかったかなと思っています。本番に関しては、いかに冷静に(ジャンプ)に入るかが大事だと思っています。

――シーズンここまで終えてプログラムに対する思いは。まずはSPについて
 SPのプログラムを作り始めたのが去年の9月だったので、すごく遅かったと思うんです。なので、曲をどうつかんで、どう滑ればいいのかが、よく分かっていなかったんです。ようやく最近になって、どう表現すればいいのかが分かってきたところです。その、やっとつかめてきたものを、毎日毎日積み重ねて、完成度の高いものに近づけていきたいと思っています。クラシックってすごく表現するのが難しいんですよね。特にピアノだけとなるとなおさらです。

『コルテオ』で新たな魅力に挑戦した中野 ――フリーについてはいかがですか
 もうワンランク上に仕上げたいと思っています。『スペイン奇想曲』なのに、「あなたからスペインが伝わってこない」と言われたんですよ。もっと情熱的に、滑りたいと思っています。

――現在はどのような練習を
 全日本が終わってから、ほぼ一ヶ月間曲を通した練習をしなかったんですよ。シーズンオフに戻ったような気持ちで、スケーティングなど細かい部分を練習してきたので、これからは滑り込みですね。

――世界選手権を前に思うこと
 順位について聞かれることもあるんですけど、世界選手権に出る人なんてみんな上手いに決まっているので、周りのことは一切気にせずに。何が怖いって、自分がプレッシャーに負けてしまうことです。自分に勝ちたいと思っています。

――世界選手権に向けて
 今シーズンは、パーフェクトとは言えませんが、自分のやれることはやってきたと思います。世界選手権では、自分のやってきたことを信じて、笑顔で、スウェーデンに来て良かったと思えるようにしたいですね。

――大学生活も終盤です
 やっと卒論終わりました(笑)。まさか今シーズン、こんなにあちこち飛び回ると思っていなかったので、卒論はもっと楽に書けると思っていたんです。本格的に書き始めたのは全日本が終わってからでしたね。

――大学生活4年間を振り返って
 最初の一年間はスランプから出る直前ぐらいの時期で、このまま(スケートを)続けていても意味あるのかなんて中途半端な気持ちでやっていた頃もありました。でも、今こうして新横浜に来て良かったなと、新横浜へ来ることを薦めてくれた両親や、それを支えてくれたコーチに本当に感謝しています。そして、たくさんの人に出会って、応援していただいて。色んな人に支えられて私は生きているんだと感じています。

スケートカナダでの中野 ――中野選手にとってのターニングポイントは
 NHK杯で優勝してことも大きかったんですけど、やっぱりそのきっかけとなったのがスケートカナダではないかなと。そこから波に乗って、NHK杯、GPファイナルに行けたんだと思います。あの年がやっぱりターニングポイントですね。

――トリノオリンピックに行けなかった
 ショックでした。本当にショックだったんですけど、前年度の成績も伴っていなかったし、突然出てきた感じで……。でも、やっぱり選ばれなかったのは悔しい気持ちでいっぱいだったんですけど。今、私が目標としていることは、もちろん結果が全てを物語るので結果はとても大切なんですけど、結果とともに、一人でも多くの人の心に残るスケーターになりたいと思っています。「何年か前にあんなスケーターいたね」と言われるように。

――早稲田大学に入学して
 通信だったんですけど、そのおかげで練習量が自分の思うように取れて、勉強も自分のペースでできました。大学では、多くの人に出会えました。大学関係者の方々、早稲田スポーツさん、たくさんの人に感謝しています。

――勉強との両立は大変だったのでは
 そうですね。でも、目標としては大学院に行っても文武両立。「中野友加里はスケートも勉強も両方頑張ったんだな」と言われるように頑張りたいです。

――大学生活やり残したことは
 ありますよ(笑)。キャンパスライフをもうちょっと楽しみたかったなと。大学に行くことはあったんですけど、通信制だったので授業がなかったんです。でも、ゼミにはちょこちょこ行ったりして。ゼミ生の人たちも応援してくれて嬉しかったですね。通信制とはいえ、早稲田大学を選んで良かったと思っています。

――四月から大学院生に
 練習時間もしっかり取りつつ、頑張りたいと思います。

――大学生活を一言で表すと
 『感謝』です。

――ファンの方へ
 山あり谷ありで、色々と思うようにいかないこともありましたし、これから先もあると思います。どんな時も、一生懸命頑張っていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。

(取材・編集 伊藤奈緒美、服部愛子、西村佳恵) 


◆中野友加里(なかの・ゆかり)
 1985(昭60)年8月25日生まれ。スケート部フィギュア部門主将。今春から大学院へ進学。
 柔軟性を生かしたスピンを得意とし、特にドーナツスピンのスピードとポジションの美しさは世界トップレベル。優雅な雰囲気が持ち味で、スパイラルでの笑顔には注目したい。









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