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東京フィギュアスケート選手権
10月8・10日 東京・東伏見アイスアリーナ
ラストシーズンは笑顔で
SPで最後まで笑顔で滑り切った岩城
10月8、10日の2日にわたって、東京フィギュアスケート選手権が行われた。今シーズン初、2年ぶりの今大会に臨んだのは岩城優子(スポ4=中京大中京)。得点はショート27.72点、フリー51.09点で合計78・81点で14位。初戦に身体が思うように動かない様子も見られたが、自身の思いがこもったプログラムを全力で滑りきり、ラストシーズンをスタートさせた。
ショートは流れるような旋律の『水百景』を使ったプログラム。バイオリンの音色に合わせ、淡い緑を基調とした衣装が軽やかに揺れる。実は今回のプログラム、岩城にとって思い入れが深い。1年時に練習を始めたプログラムだったものの、2・3年時にスケートから離れた時期もあり、その完成は日の目を見ることはなかった。そのため、2年ほどのブランクを経てスケートを再開した岩城は、曲も衣装も同じものを選んだのだ。ジャンプが乱れる場面もあったが、転倒は1度もなく「見ている人の気持ちが優しくなるような演技をすることが目標」と、最後まで軽快に滑りきった。
フリースケーティングでは優雅なスパイラルで魅了
フリーの曲は映画『おくりびと』のサウンドトラック。自身が映画に感動して選んだものだ。落ち着いた曲調の中に、藤色のドレスをまとった大人の表情が顔を出す。「最後のシーズンだからこそ出せる演技をしよう」と、自身の13年間のスケート人生を注ぎ込むように丁寧に滑る。2回転の予定だったジャンプが1回転になったり、ジャンプの着氷を失敗し転倒するミスもあったが、スパイラルの美しさなど目を見張る部分もあった。ブランクを考えれば、十分、次につながる演技だと言えるだろう。
14年目。人生の半分以上を関わってきたのだ。心が離れた時期もあった。しかし、今岩城は心からフィギュアスケートと向き合い、楽しんでいるのだろう。そう思えるような演技だった。転倒しても決して笑顔は絶やさず、諦めずに最後まで滑りきる演技からは「見ている人に感動してもらえる演技ができればいい」と話す思いが真摯に伝わってくる。一層深みをたたえた笑顔は、氷上で艶やかに輝いた。
(記事 辻耕平、カメラ 辻耕平、奈良圭)
◆結果
ショート 27.72点(13位)
フリー 51.09点(14位)
合計 78.81点(14位)
◆コメント
岩城優子(スポ4=愛知・中京大中京)
ショート
――演技を終えての感想をお願いします
2年ぶりの東京ブロックで、とても緊張しました。技術的にはひどいものですが、最後のシーズンを楽しくできるように、笑顔で滑りきろうと思っていました。
――軽やかで優雅な楽曲でしたが、なんという楽曲ですか
河合郁子さんというバイオリニストの「水百景」という曲です。すごくやわらかい曲ですし、自分自身すごく気に入っています。見ている人の気持ちが優しくなるような演技をすること、そして「水百景」ということで、水が流れるような自然な感じが表現することが目標です。
――コスチュームも華やかで綺麗だなと感じたのですが、今季からの衣装ですか
実は、この曲は大学1年生から使っていたんです。でも、大学2年、3年の一時期はスケートから離れてしまっていました。最後にもう一度同じ曲で滑ろうと決心して、2、3年時に着ていなかった、1年のときと同じ衣装を使っています。
――それほど思い入れのある曲ということですね
はい、とても気に入っています。
――現在の調子の程はいかがでしょうか
調子は、あまり良くないですね。身体が上手く動かなくて、まだまだ本調子とはいきません。明日1日休んで、フリーではショートよりも身体が動くように調整して、出来れば西に進めたら良いなと思います。
フリー
――きょうの演技の感想を教えてください
ジャンプが転倒してしまったり2回転が1回転になってしまって課題が残る演技でした。でも最後まで全力で滑りきろうという思いは持っていたので、久しぶりの試合を楽しめたかなと思います。
――自身の演技を100点満点で採点するとしたら
30点くらいですかね。
――ショートの試合の後、フリーでは楽しく滑りたいとおっしゃっていましたが
楽しく滑ることはできました。ショートと同じように落ち着いて滑ることができましたし。でももっと周りの人にみせる演技力とかジャンプももちろんですけれど、人を引きつけられるような演技が次までにはできるようにしていきたいと思います。
――フリーでは「おくりびと」のサントラを使用されているとのことですが
わたし自身、映画を見て感動してそのサウンドトラックを聞いてこの曲いいな、この曲で滑りたいなと思った曲だったので。大学4年生としての大人っぽさだとか最後のシーズンだからこそ出せる演技をしようと思って、魅力を表現できるこの曲を選びました。
――演技中にイメージしたことがあれば教えてください
この13年間の選手生活を支えてくれた方に感謝の気持ちというか最後まで諦めないという姿勢を見せられればいいと思って滑っています。
――ショートの衣装は大学1年生の時からのものを使用しているとのことでしたが、フリーは
フリーは大学2年生の時に作りました。でも2年生の時に1回試合に出ただけでスケートができない状態になってしまったので、まだ着るのは3回目くらいなんですけれど。
――今後、自分のここを見てほしいという所はありますか
最後のシーズンなので14年間の思いが伝われば…。見ている人に感動してもらえるような演技ができればいいと思います。
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