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  第5回 競争心 SO? 

 苦難を乗り越え、不動の赤黒『10番』へ 安藤栄次(人4)

 ラグビーにおいて司令塔の役割を担うスタンドオフ。そのポジションに、今季強いこだわりを持って挑む選手がいる。今年最後のシーズンを迎えた、安藤栄次(人4)だ。

 熊谷工業高校出身。早稲田ではあの有名な堀越兄弟に続いての入学である。対抗戦では2年次から頭角を表す。当時安藤の前には常に、不動の司令塔である大田尾竜彦(現ヤマハ発動機)の存在があり、CTBでの出場が多かった。CTBでプレーする時も、常にSOのイメージを持ちながら、当時主将のCTB山下大悟(現サントリー)をどう活かすかを意識していた。この時に経験した、他のポジションからの視点も踏まえたゲームの組み立てが、現在の安藤の強みでもある。

 公式戦での出場を重ね、更なる飛躍が期待された昨季だったが、怪我もあり調子を上げられず、出番の少ない悔しいシーズンとなってしまった。ラグビーをやめたいと思ったこともあったという。しかしこの時に、周りからアドバイスをもらったり、安藤自身もビデオを見るなど自分なりの研究をすることで、自分の役割を考えさせられることとなる。それが励みとなり、今となってはあの時期がいい経験だった、と前向きに捉えている。そして、この時味わった苦境こそが、今年に懸ける強い気持ちの原動力だ。

 そして迎えた今シーズン。目指すのは、あくまで本職SOでのスタメン定着である。そのためには、「正確なパス、キックはできて当たり前。ディフェンス面でアピールしていきたい」と守備の強化をポイントとして挙げた。昨年度主将の代役という大きな使命を背負うこととなるが、「自分の良いところを出していければいいと思う」と、気負いは見られない。昨年度、自らの離脱により台頭してきた久木元孝成(人3)、「安藤、久木元との3人の中では、ディフェンスは一番良い」と監督からの信頼を得ている菊地和気(人4)らから、赤黒の10番を勝ち取ることは、決して容易なことではないだろう。しかし、CTBへのコンバート、そしてスランプや挫折を通して、成長を続けてきた安藤。その成長をピッチ上でのプレーで証明するためにも、SOレギュラーの座は誰にも譲れない。
(和泉恵太) 
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