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信頼される最後の砦

最後尾から見つめるのは、フィールド上の全ての選手の動きとゲームの流れ。刻々と変わる局面に対応するための判断力が常に求められる。アタックでは自由度が高く、ディフェンスでは責任ある最後の砦。『ワセダラグビー虎の巻』も今回で最終回。第十の巻では、今春日本代表にも選出された五郎丸歩(スポ2)が語るFBの仕事と魅力をお届けします。
What's FB?−−−動きを決められていないのが一番の魅力
――3才からラグビーを始められたそうですが、他のポジション経験は?体格を生かしてFWをやるように言われたことはありますか?
五郎丸 中学まではCTBで、高校からFB。中学ではFBってないんですよ。他のポジションはやったことないし、FWをやれと言われたこともないですね。
――FBの仕事とは?CTBやWTBとの違いを簡単に言うと?
五郎丸 ディフェンスでは最後尾から指示を出すことが多い。相手キックの処理も多いし、キックを蹴ることも多いですね。最後の砦と言われるように、自分の後ろには誰もいないというのは大きいです。
――ではFBに一番必要なものはなんでしょうか?
五郎丸 ディフェンスのときに後ろから指示を出して、前の人を動かすことですね。
――以前から「FBがいい」とおっしゃっていましたが、その魅力とは?
五郎丸 自分が得意なキックが一番生かせるし、アタックではどこに入ってもいい。動きを決められていないところがいいですね。
――FBに魅力を感じたきっかけになったプレーや試合はありますか?
五郎丸 特にはないですね。見ていてやりたいと思っていたポジションだったので、高校に上がったときに「FBがいい」って言いました。
――アタックについてお伺いします。FBは前にスペースがある状態でボールを持つことが多いポジションですが、意識しているところは?
五郎丸 勝負するときはしますが、WTBにフリーの状態で持たせることが一番ですね。相手ディフェンスを半分ずらして自分に2人引きつけて、WTBにいい球を送る。今のワセダはWTBに決定力があるので、そこにどれだけいい球を送るかが仕事です。あとは最後尾にいるので、全体を見てゲームを動かしていくことも必要です。
――アタックのとき、他のBKとの連携は?
五郎丸 相手が変わるとタイミングが変わるので、合わせるためにみんなの特徴を理解していないとできないですね。試合中に流れを見ながら調整することもあります。
――次にFBのディフェンスの特徴と難しさを教えてください
五郎丸 FBのディフェンスは、自分で止めるというよりも、いかにまわりを動かすか。後ろ全部を自分一人で守るのは無理なので、相手が抜けてきたときに、WTBを動かしながらスペースを小さくして、自分のやりやすいようにしていきます。なのでコールしたり、練習からコミュニケーションをとることが重要になります。キック処理が多いのも特徴ですね。
――とはいえ、前で抜かれてしまう状況も起きます。特に一対一になったときは自分が抜かれたらトライに結びついてしまうことが多いですね?
五郎丸 前を動かしながら、対応できるように自分のポジショニングを考えます。一対一になったときはプレッシャーはありませんが、責任は感じます。
拘り−−−得意のキックでFWを下げない意識
――WTBやCTBと兼任する選手も多いFBですが、専門でやっていらっしゃいます。こだわりはありますか?
五郎丸 うーん…FBしか魅力がないんですよ。
――自分が一番見て欲しいところは?
五郎丸 キックですね。
――その得意のキックですが、サッカーをやっていた影響はありますか?キックを蹴る選手には、飛距離を出すタイプとコントロールを重視するタイプがいるイメージがありますが
五郎丸 サッカーをやっていた影響はありますね。キックは、飛距離を出しながらコントロールすることもできます。安定するかしないか、というところはありますが。ディフェンスではキックすることも多くなるし、FWを下げないことを意識してます。
――3才からラグビー、小学4〜6年でサッカー、そしてまたラグビーへ。ラグビーをしていない自分って想像できますか?
五郎丸 ラグビーは中学でやめるつもりだったんですよ。アメフトをやりたいと思ってて。アメフトが好きなので、NFLも見ますよ。小城先生(母校・佐賀工の監督)が引っ張ってくれたのでラグビーを続けました。
――今、お名前が出た小城監督を尊敬していらっしゃるそうですね。「ラグビーを一から教えてくれた」と。なにか大きな変化があったのですか?
五郎丸 指導者は一人一人教え方が違うんです。昔からやっていてもうわべだけというか…パスひとつにしてもクセがついていたし。変なクセをなくすために、先生がパスやランニングフォームなどを一から教えてくれたので今がある。清宮(克幸)監督(平2教卒)といい、指導者には恵まれていると思います。

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