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第二の巻〜フッカー〜 2/2ページ
【舵取り役は、休まない(1)へ】
ラインアウト
−−−カギとなるのはファーストラインアウト。1本目に一番自信のあるサインを
――ラインアウトは春、夏を終えて感触はいかがですか?
青木
夏は新しいサインもあってミスが多かったけど、ケンブリッジ大戦では合ってきました。ワセダはサインが多いので、慣れない選手がいると精度が低くなりやすいんです。
――スローイングの練習は、どんな練習を行っているのですか?
青木
特別なことはしていません。1年のときはうまくなるまで1日何本も投げ続け、2年で場所を決めて投げる練習をしました。3年からは気持ちの問題になりました。楽しい気分で投げないとうまくいかないんです。1本ミスすると次も取られるんじゃないか、と考えて乱れやすくなる。楽しい気分だと、いつも同じリズムで投げられます。
――ということは、その試合最初のラインアウトがカギになりますね
青木
1本目は大事です。昔は1本目をミスすると引きずって立て直せなかったけど、最近は切り替えるように心がけています。1本目は一番いいサイン、自信のあるサインで組み立てます。ラインアウトリーダーの後藤(彰友=理工3)や豊田(将万=スポ1)らがいっぱいあるサインの中で絞り込み、ラインアウトディフェンスでも、ワセダのフォーメーションの中から今回はこれで立つ、と決めます。ただ分析は大事だけどあまり頼りすぎず、研究したサイン以外で来られても反応しようとしています。こっちが取れるということは相手はアタックできなくなる、トライのチャンスが潰れるということ。何度もタックルして取られるのと、簡単に取られるのでは相手の体力も落ち方が違うんです。
継承
−−−何もないところに投げる試合本番でも、「置きに」いかないフォーム
――投げ方のポイントはあるのですか?
青木
スローイングは寺山(卓志=平17法卒)さんのフォームが一番きれいなんです。コーチにはどこで投げるかというリリースポイント、後ろから投げているか、腕の出所などを見てもらっています。寺山さんのフォームを盗ませてもらって、投げられないフッカーに教えたりもしています。いつも練習しているときはカベにぶつけるので投げ切れるんですが、試合で(何もないところに)投げるとなるとバスケットボールみたいに置きにいってしまいがち。球にも勢いがなくなります。
――コーチと言えば、伝説の名フッカー・森島弘光コーチ(平2教卒)の存在は?
青木
森島さんのことは大学に入って知ったんですが、ビデオを見ても常に走っているし、そういう選手を目指しています。あれがワセダのフッカー像ですから。
争奪
−−−常に4年生と争ってきた。それだけに自身4年目の今季、「絶対負けない」
――チーム内の他のフッカーの選手の存在も刺激になりますか?もはや不動の2番ですが
青木
いい刺激になります。自分は心配性なんで、人よりライバルの存在に刺激を受けると思います。Bチームのフッカーにも負けないと思うし、自分のポジションを取りにきたらやっつけてやろうって。
――特にポジション争いに苦しんだ相手はいますか?
青木
紀(昌宏=平16人卒)さんと争った2年生のときは、特に気が抜けなかったですね。元々3列の選手の中でもフィールドプレーは誰にも負けないくらい強くて、2試合くらい抜かれてしまいました。どうしたら勝てるだろうと考えて、紀さんはセットプレーが不安定なところがあったので、スクラムやラインアウトを拘ってやりましたね。紀さんが前半出ていてラインアウトをミスしたら、後半自分が出てミスしないようにしたし、スクラムは押し返してやると思っていました。セットプレーの大事さ、スローイングも含めて色々考えて学んだ年。自分は1年生のときから常に4年生がライバルで、昨季も寺山さんや鈴木(博幸=平17政経卒)さんがいました。4年生はすごい強くて、逆に今季は自分が4年生なので絶対負けないと思っているし、種本(直人=スポ3)もいい刺激になっています。
What's WASEDA's HO?
−−−バックローに負けない仕事量。押し、刺さり、走る
――『佐々木組』を副将の立場から見ていかがですか?
青木
昨季は余裕があったけど、今季は常に必死です。逆に昨季は負ける怖さを知っていたけど、今季は知っている人が少ない。勝てると思う試合と大一番ではモチベーションが違って、気持ちづくりが難しい。ケンブリッジ大戦でも、試合前のアップで普段言わないくらい厳しく(試合の)入りが大事だと言っていたのに、カントー、法大が勝った後で自分たちも普通に試合すれば勝てると思ってしまっていたと思う。だけど本当は、常に自分たちのプレーができるチームが強い。昨季はそういうチームで、常に挑戦者でした。今季は勝てるだろうという試合で予想以上に苦戦するし、ミスも多いけど、消化試合は成長できないし課題が見つからない。常に自分たちのプレーをして、いい試合をするから成長できるもの。正月のカントー戦(大学選手権決勝で対戦したとしたら)までにはモチベーションが上がるだろうと考えてはだめで、残り10試合くらいしかないので、どんな相手でも圧倒してやろうという気持ちで、一戦一戦上っていくことが大事です。
――最後にお聞きします。ずばり、ワセダのフッカーとは?
青木
セットプレーの安定に責任を持ち、バックローに負けないくらいフィールドプレーもがんばる、仕事量のある選手です。
(取材・編集 青崎未来)
★次回は4番&5番・ロックの登場です。フッカーにとってはどんな存在?
青木
ラインアウトでは2人に対してはただ「頼んだ、取ってくれ」と思います。ラインアウトのミスは、リフトミス・サインミスよりスローミスの方が多いんです。ミスが起きづらいので、決められたことをやればできる。ただ、そこに風ももちろん、精神状態も影響します。昨季までは停滞したらこうしよう、流れに乗れたらこうしようというのがあって、桑江(崇行=平17人卒)さんに2年間言われてきました。リズムがなかったり、サインの出し方が悪かったりすると投げづらくて、自分が出すわけじゃないけど、受け手が出したとき自分と疎通すると取れます。出す方はいっぱいあるので混乱することもあると思います。これなら簡単なのに出てこない、ということもあるんじゃないかと。
次回もお楽しみに!
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