|
|



スクラムに懸ける、男たち

読んで字のごとく『第一列』で、スクラムに全身全霊を懸けて戦う男たち。でも、スクラムって何してるの? トライに関係あるの? 第一の巻ではそんな疑問と共に、スクラムの見方や左プロップ・右プロップそれぞれの拘りを探ります。語り手は左プロップ・前田航平(人4)と右プロップ・畠山健介(スポ2)。昨季は前主将・諸岡省吾(平17法卒)と不動の右プロップ・伊藤雄大(現ヤマハ)の影で、出番を待ちわびた二人。今季ようやくつかんだアカクロの1番と3番へ募るのは熱い思い、生まれたのは揺ぎ無い拘り――。
What's PR?−−−仕事はシンプルだが、全てのプレーに関わる縁の下の力持ち
――現在のポジションになった経緯は?
前田 僕は始めたのが遅かったので、とりあえず空いていたポジションを。高校の頃は右プロップをしていました。
畠山 小2からスクールに行っていたんですが、身体が大きかったので。本格的には高校からです。高校の最初の試合はロックで出て、1回だけNO・8での出場もありました。
――他のポジションを経験してわかる、プロップの魅力とは?
畠山 ロックは難しいけど、プロップはわかりやすいんですよ。スクラムで負けない、ラインアウトでしっかりリフトする、ディフェンスはポイントの近場で負けない。だいたいこの3点です。
前田 スクラムも、ラインアウトもその他のプレーも、全てのプレーに関わることができるのはフロントローだけ。動ければ、ですが(笑)
――お二方ともバスケットボール経験者ですが、ハンドリングなど生きている点はありますか?
前田 ポジション上動かされていたので、ハンドリングはあんまり…ただスタミナ、単純に走ることが身について今に生きていますね。
畠山 僕はハンドリング生きていますね。中学生活はスクールでラグビー、部活でバスケをしてバスケにかける時間も多かったし真剣にやっていたので、ハンドリングは良くなりました。
スクラム−−−コールがかかった瞬間に、勝負は決まる。スクラムはトライの起点
――やはりスクラムについてお聞きしたいのですが、春、夏を終えて感触は?
畠山 まだ目指すところは高いので、納得いかない部分はある。カントー(関東学院大)、社会人とやることを考えるとまだ荒削りです。特に自分ですが、もっとスタミナが研ぎ澄まされていかなきゃ。シーズンが始まるので、試合の中で身につけていきたいです。
前田 ただ春に比べたらよくなった。個人がよくなったというより、8人でどう組むかという点で強くなった、よな?
畠山 そうですね。
――左プロップ、右プロップそれぞれの仕事や拘りを教えてください
前田 フィールドではほとんど変わりなく、ラックができたら近いところだけしっかり守ること。それからラインアウトではロックが常に同じ高さまで上がるようにリフトする。
畠山 そう、常に最高点まで上がるように。
前田 スクラムでは左プロップとしては、相手が右を押そうとするので、逆に押し返すことができたら優位なアタックができるし、向こうの意図するアタックができなくなる。そのために常にプレッシャーをかけ続けることです。
畠山 今の日本のスクラムは3番(右プロップ)がアップするやり方なので、高校・大学・社会人とも3番に大きい人を入れる。右プロップとしては、エンゲージの瞬間に相手の1番(左プロップ)より早くヒットすること。僕らは「凹ます」と言うんですが、そうすれば相手は何も出来なくなる。それから2番(フッカー)の寄りを「割らない」ようにします。こっちは押せるけど左からあおられることもあるので、1番、2番を連れて行くことも。カントーは1番が出る“サイドステップ”なので、対応も練習しています。スクラムを押せないプロップはプロップと呼べないので、黙り込んではいけないし、スクラムには一番うるさくないといけない。
――ラグビーを見慣れないとスクラムはなかなかわかりにくいものですが、見慣れない人にはどんなところを楽しんでほしいですか?
前田 コールがかかった瞬間の勝った、負けたを見てください。その瞬間で決まります。
畠山 僕はそれぞれの地域で組むスクラムを見て欲しい。スクラムでは押したい方向に押すのを地域によって使い分けているんですが、うまくいけばBK(バックス)に展開してトライにつながるし、逆に自陣ではピンチだからプレッシャーを与えないといけない。
――地域の話が出ましたが、ゴール前でスクラムを選択されたときの屈辱はやはり大きいですか?
畠山 ですね。選択されないようにするのが務めで、相手にスクラムを組んだらだめだという恐怖を植えつけないといけない。そこが今の僕らに足りない部分で中に閉じこもってしまうので、選択されたら一つ雄たけび上げるとか、何かしら覚悟を見せないと選択され続けてしまう。
前田 向こうはスクラムで安定した球をBKに出せる、その結果トライが取れると思うから選択するわけで、負けに等しい文字をもらったようなもの。選択されないスクラムを組めばそんなことはないし、逆にチャンスで(佐々木)隆道がスクラムを選択するときは自信にもなります。

|

| 
|