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 関東大学対抗戦 慶大対明大 11月3日 東京・秩父宮ラグビー場



 【慶大ラグビー情報】 死闘の末、明大と引き分ける

相手をものともせず果敢な突破を図るWTB山田  29−29、インゴール目前で勝利が見えたロスタイム。しかし慶大痛恨のノックオンでノーサイドを迎えると、死闘の末の憾悔に両校選手は地面に倒れこんだ。これで慶大は3勝1敗1分と、自力優勝はなくなってしまった。

 慶大BKに明大FW、まさしく「お互い、水と油のような長所を出していた」(林監督)。開始すぐの4分、重戦車に押し込まれて先制されてしまうと、勢いづかせてしまい前半20分ごろまで自陣でのプレーを余儀なくされる。そして同12分、同23分と明大FWに押されて失点し、いつのまにかスコアは0−17。「明大はやはりFWが強かった」(WTB山田)。なすすべもないのだろうか――脳裏に慶大の敗戦がよぎった。

 しかしそこから試合は好転する。やっと慶大BKにボールが回ると、スピードに乗ってパスが続き、中へ切り込んでいたCTB中浜にボールが渡ってトライ。勢いをなくした明大に変わって、息を吹き返した慶大BKが合計3トライを決めて、17−17と同点で後半を迎えることとなった。

 後半も前半のプレーバックのように、初めは明大が、後から慶大がそれぞれの強みを生かして得点をあげていく。なかでも圧巻だったのは、やはりトライゲッターのWTB山田だ。後半21分には10メートルライン付近でボールを受けると、4人をも抜いてトライ。そして29−29で迎えたロスタイムに、悲劇のノックオンが死闘に幕を下ろさせる。お互いがそれぞれにチームのカラーを出し切った試合であった。

 この日見えた課題はラインアウトの強化とキックの精度、またミスも多く目に付いた。そして目に見えて明らかになったのは、やはり「BKで勝負する」(FB小田)ということ。早慶戦までの3週間で、BKにしっかり繋ぐために「マイボールはもう少し安定」(林監督)させることが必要だろう。

(菊地梨絵子)


慶 大   明 大
前半 後半 得点 前半 後半
17 12 17 12
29 合計 29


◆コメント
林監督
自分たちのチームカラーである、ボールを強く動かすラグビーをやろうと思ったが、ケイオーとメイジ、お互い、水と油のような長所を出していたのでどれだけ自分たちの形に持っていけるかだった。タッチキックやラインアウトの精度が良くなくて残念。PGやタッチキックはあまり蹴らない方向だった。キックゲームを制しようとしている中でラインアウトが予想以上に取れなかった。特にマイボールはもう少し安定させなければいけない。スクラムも強化したいが、ラインアウトが1番の課題。

金井主将
(引き分けという結果を受けて)前後半ともに、初めに流れをつかめなかったことが原因。集中力が足りなかった。自力優勝がなくなってしまって、三冠を目指していただけに残念。(コンバージョンの失敗については)それが原因でというわけではなくて、取りきれるところで取る、守りきれるところで守るというところ。ひとつだけでもチャンスをものにできていれば良かった。(中5日での試合となったが)上げられる日は上げる。メリハリのある練習を監督が組んでくれた。(明大対策は)FWがどこまで戦えるか。一気にトライを取りきることを意識した。スクラムの押しはシンプルに低く組むようにした。低く押し込めばスキがあるという印象。ラックよりモールで崩そうとした。(試合は後手に回った印象だが)立て続けにミスが起きたりして、自分たちのプレーが出来なかった。キックでしっかり陣地を取り返していれば。(きょうは大一番だったが)慣れていない人もいたが、多くは上級生。懸ける想いに応援が力になった。(前後半各最初の20分について)相手が元気なときに相手の攻める気をなくさせるように意識してやったが、トライを取られてしまった。(早慶戦に向けて)明大戦で起きたことの悪い部分を修正したい。前半の初め、FWで劣勢になったこととラインアウトは修正したい。FWがいかに戦うかでBKの動きが変わってくると思う正念場。絶対勝てるようにしたい。


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