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東日本大学セブンス
5月8日 東京・秩父宮ラグビー場
会場の空気に飲まれ…山下組、不安な船出
この日、4トライの原田季郎(教3=福岡・筑紫)
山下昂大主将(スポ4=東福岡)率いる新生ワセダが、初の公式戦となる東日本大学セブンズに出場。1回戦では慶大に不覚を取ったものの、続く敗者復活戦となるコンソレーショントーナメントの日体大戦では順当に勝利を収める。しかし準決勝では新潟大にまさかの黒星を喫し、今週末から始まる春のオープン戦シーズンに不安を残すスタートとなってしまった。
初戦はライバル慶大との顔合わせ。キックオフ直後に初の赤黒に袖を通した期待のルーキー、小倉順平(スポ1=神奈川・桐蔭学園)がラックのこぼれ球を押さえて幸先良く先制点を上げる。しかし、慣れないセブンズで守備に苦戦。試合終了間際に連続失点を許し、24−29でコンソレーションに回ることとなった。これ以上の負けは許されない状況で迎えた日体大戦、早大は前半からテンポの良いパス回しで快調にリードを広げていく。後半も日体大の反撃をかわし、28−17で準決勝進出を決めた。
初の赤黒となる小倉順平(スポ1=神奈川・桐蔭学園)
準決勝の相手の新潟大は、初戦で敗れはしたものの帝京大に善戦し、客席を大いに沸かせた。2回戦も逆転で勝ち上がり、勢いに乗るチームだ。早大は山下主将と井口剛志副将(スポ4=京都・伏見工)を温存するが、これが試合に大きく影響することとなる。先制点を奪われると、大番狂わせへの期待からスタンドは一気に新潟大への応援ムードに。対する早大はAチームでの実戦経験が少ないメンバーが完全に浮き足立ち、ブレイクダウンで劣勢に立たされてしまう。ボールが奪えなければ、頼みの綱だった原田季郎(教3=福岡・筑紫)も為す術なし。0−17で迎えた後半に井口副将を投入したが、一旦傾いた流れを引き戻すには至らず、14−24で準決勝敗退となった。
昨季の主力が多く抜け、チームの組織力は発展段階。ゲームコントロールや試合中の修正力といった課題が明らかとなった。一方で、原田の緩急織りまぜたランや小倉も物怖じしない球さばきなど、今後の主軸となるであろう選手の活躍も光った。試合を重ねれば、さらなる上積みも期待できるだろう。次戦は「一年間で一番大事な試合になる」(山下主将)という15人制のオープン戦初戦。未完成のチームは、まだまだ可能性を秘めている。
(記事 戸張遥、カメラ 尾崎睦、小笠原芳)
◆コメント
辻高志監督(平12人卒=茨城・茗渓学園)
――きょうの結果について
悔しい結果です。もちろん優勝を狙っていましたが、実力です。
――敗因について
単に実力がなかったというのもありますし、練習をあまりしていなかったので仕方ありません。タックルを外されたのは悔しいですね。攻撃は…まあまあです。もっと仕掛けて欲しかったというのはありますけどね。タックルを1個外したら負けるっていうのは実感できたと思います。
――山下組が始動しました
すごくいい雰囲気です。
――いまは重点的に取り組まれていることは
走り込みですね。昨年より走り込んでいます。
――今季はスローガンがないそうですね。テーマは何ですか
『走り勝つ』、『一対一』で圧倒するというのは今季も変わりません。あとはシンプルに、緊張感を持ってやろうと言っています。
――ファーストミーティングではどのようなお話をしましたか
昨年の負けた場面を見せて、ブレイクダウンにせよタックルにせよ、こういう部分を修正したいと伝えました。春から意識して改善には取り組んでいます。
――春のオープン戦に向けて
山下組のスタイルを貫いて『勝てるラグビー』をしていきたいと思います。
――山下組のスタイルとは
なんでしょう…泥くさくですかね。
――春への意気込みをお願いします
厳しい局面が続くと思うので、そこを勝ちたいと思います。
山下昂大主将(スポ4=東福岡)
――初の公式戦でした。どのような意識で臨みましたか
赤黒を着てやる試合は全部負けてはいけないので。もちろん全部勝つつもりで臨みました。
――きょうの結果についてどう思われますか
実力なのかなと思います。
――敗因について
慶大との試合はやりなれていないセブンズの試合ということで慌ててしまいました。セブンズらしいラグビーをするのか、普段やっているラグビーをするのかが曖昧で、中途半端になってしまいました。新潟大戦については最初に気持ちの部分で負けてしまいました。それを14分間では取り戻せなかったです。
――収穫はどのようなところですか
一人ひとりの判断力であったりコミュニケーション能力であったり、味方のプレーがわかったところが良かった点です。
――来週は同大戦ですね
一年間で一番大事な試合になると思います。自分たちの代らしく、みんなで足りないところをしっかり補いながら、楽しんでプレーしたいと思います。
井口剛志副将(スポ4=京都・伏見工)
――大会を振り返っていかがですか
1試合目にセブンズの特徴をつかんで、2試合目に修正できたところまでは良かったのですが、気になったのは3試合目です。実力的に見れば五分かもしれませんが、相手を格下だと思ってしまうと、相手が会場を見方にしているように思えてしまいます。それで動転して相手が7人以上いるような、ずっと攻められているような感じがしました。
――その焦りには、選手たちの実戦経験の少なさもあったのでしょうか
そうですね、ああいう空気を感じたことがない選手もいるので。きょうの観客でこんなになっていたら、国立の早明戦では何もできなくなってしまいます。本来の力を発揮するのも技術のひとつだと思います。
――15人制と戦術的な違いは
もっとワンプレーワンプレーに駆け引きがあって良かったと思います。こちらから仕掛けることができませんでした。15人制とは違うスポーツだというくらいの感覚で、広い視野を持たなければいけません。
――山下組になって初の公式戦でしたが、雰囲気は
雰囲気は悪くないです。2試合目までは良かったですし、3戦目の敗戦も次につなげることができると思います。
――今後への課題は
雰囲気を変えることのできるプレーヤーの不足です。空気を感じて、どうすれば良い方向にもっていけるのか。僕一人ではどうしようもなかったので、もう少し考えなくてはいけません。
――逆に収穫は
個人のスキルは決して低くないということが確認できて、自信になりました。他の大学と体を当てることで、自分たちの立ち位置が把握できたと思います。
ロック土屋鷹一郎(スポ4=東京・国学院久我山)
――きょうの試合を振り返ってみて、いかがでしたか
合わせる時間が少なかった影響で、特にディフェンス面で、セブンズ特有のセブンズにしかないラグビーの特徴というものをとらえきれなかったです。特に初戦の慶大との試合は、アタックは良かったのですけどディフェンスが上手くいかなくて負けてしまいました。もったいなかったです。
――きょうの試合の成果、また課題を挙げるとしたら
特にアタックは1対1の局面での戦いで、成果はすごくあったと思います。ディフェンスはやはり、組織としてやってきたことがあまり出せなかったのでもったいなかったです。
――新潟大戦の敗因は
新潟大の気迫を受けてしまったっていうのは外から見ても分かると思うのですけど、セブンズは7分しかない中で流れを持って行かれたのが敗因だったなと思います。15人制とは違うのですが、セブンズで学べることは絶対15人制でも生かせると思うので、そういう意味では良い経験になったかな、と思います。
――今季のご自身のテーマなどはありますか
ことしは最終学年なので、自分が先頭に立ってチームを引っ張ることを自分の中でテーマとしています。
――最後に来週の同大戦に向けて意気込みをお願いします
山下組での最初の戦いなので、勝つことを最優先に戦いたいです。
原田季郎(教3=福岡・筑紫)
――きょうの試合を振り返ってください
セブンズに向けてあまり練習が出来なかったというのもあるのですが、自分たちがしっかりとやらなくてはいけないラグビー、やろうと決めてきたラグビーを出来ていないところがありました。相手の勢いで持っていかれて最後の新潟大戦は勢いで抜かれちゃったので、もっともっと自分たちのラグビーをしていければ結果が出せたかなと思います。
――自分たちのラグビーとはどのようなものですか
受けに回らないということが前提で、セブンズって結構後ろでボールを回したりするのですが、そういうことをせずに「一人ひとりがどんどん仕掛けていく」というセブンズらしくないセブンズをしようと思っていたので最後は逆に相手に取られてしまう場面があって、そういうところは反省ですね。
――新潟大戦では会場内が終始新潟大ムードでしたが、やりづらさというのは感じましたか
特には感じなかったのですが、新潟大は「ワセダの胸借りるつもりで行くぞ」って試合中に言っていました。そういった気持ちの面で自分たちがチャレンジャーにならなくてはいけないのにチャレンジャーになりきれていなかった部分があったので、雰囲気に飲まれたのかなっていうのはあります。個人としてはそんなにアウェーという印象を受けたわけではなかったですね。
――新潟大戦のインターバルではチーム内でどのような話をしましたか
ビハインドで負けている場面で自分たちが抜かれる場面が多かったので、そこを気を付けようということですね。ディフェンスも結構最初のほうで組織的な部分でミスがあったので集中していこうと話していました。
――原田さん自身はトライを挙げるなど、好調がうかがえました
最初のほうは良かったと思うのですが、途中からは何とも言えないですね。もっともっと周りを使えるようにということを最後みんなに言われたのですが、自分がダメになっても周りを使っていくっていうプレーが出来ればもっともっと足を活かせたかなと思います。最初は調子良かったです。
――いよいよ春季オープン戦が始まりますね。練習ではどんなことを課題に挙げていましたか
アタックは1対1を確実に抜き切るということですね。ディフェンスは思いっきり前に出て、刺さるディフェンスがまだちょっと出来てないかなと思うので、思いっきり勇気を持ってプレーが出来ればいいなって思います。
小倉順平(スポ1=神奈川・桐蔭学園)
――赤黒を着ての初めての試合、どのような気持で試合に臨みましたか
7人制なので本当の15人制の赤黒って感じじゃないのですが、ワセダの赤黒を初めて着ることになっていたのでしっかりと試合に入ろうと思いました。
――きょうの試合を振り返って
自分が穴になっているなと試合をしていて思ったので、これから修正していきたいと思います。7人制じゃなくて15人制ラグビーの試合がこれから本格的に始まるので、上のグレードでもしっかりと引っ張っていけるような選手になりたいです。
――大学に入って感じた通用する部分は
まだ試合をそんなに行っていないのでまだわからないです。
――逆に見つかった課題は
やっぱ1対1のディフェンスが勝てていないので、ディフェンスで勝てていけるように練習で修正していきたいです。
――大学ではどのようなラグビーがしたいか
それは監督が決めることなので、一概に自分が言えるところではないです。
――春シーズンに向けての抱負、これからの目標は
最終的には国立でやっぱ赤黒を着て『荒ぶる』を歌えるようにしっかり春シーズンをこなしていきたいです。
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