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 第44回全国大学選手権2回戦 対法大 12月23日 東京・秩父宮ラグビー場



 法大に手堅く勝利…年明けの準決勝へ

畠山のど迫力のサイド攻撃  良くも悪くも「見ている観客が面白くない試合になった」(中竹竜二監督=平9人卒)。2季ぶりの王座奪回を目指す早大は大学選手権2回戦で法大と対戦。夏の練習試合で73−3の大勝を収めている相手に、39−7と若干ロースコアになったものの、自信を持つFW戦を制し、手堅く年明けの準決勝進出を決めた。

 「最初にスクラムトライを取れて、FWでいけると分かったので、そこからモールでこだわった」(フランカー覺來弦=スポ4)。前半5分のスクラムトライを皮切りに、この日はFWが冴えわたった。特にFWのテーマとなっていた『鉄ぺきのモール』からは12分、17分、33分と、コンスタントに前半だけで3トライ。鉄板の攻撃パターンを確立した。前半終了間際、法大BKの高速展開により1トライ返されるも、プロップ畠山健介(スポ4)の50メートル独走トライというおまけも付き、29−7。前半だけでほぼ勝負は決まった。

3戦連続のトライを挙げた早田  あとはBKの奮起が臨まれた後半。FB五郎丸歩(スポ4)に代わり、早大ではWTBの経験しかない中濱寛造(教1)がFBに入る。しかし、「相手のディフェンスが厚いところばかりに攻めすぎてしまったためにリズムができなかった」(ロック権丈太郎主将=スポ4)。結局、この日BKで取れたトライは後半終了間際のWTB早田健二(スポ2)の1トライのみ。ゲームを通して覺來が立て続けに相手ボールラインアウトを奪取するなど安定したセットプレーで主導権を握りかけていただけに、後味の悪い内容のままノーサイドの笛は吹かれた。

 「ディフェンスがよく、個々のタックルも強かった」(早田)。相手をリスペクトする姿勢を忘れては王者にはなれない。しかし、それを苦戦の言い訳にしてはいけない。準決勝の相手は同じ対抗戦所属の帝京大。決勝を見据えつつ次の相手を圧倒するために、2007年最後の調整に余念はない。

(長田洋平)


早大出場メンバー
背番号名前ポジション学部・学年
瀧澤  直プロップ理工3
臼井 陽亮フッカースポ4
16有田 隆平→後30分入替スポ1
畠山 健介プロップスポ4
権丈 太郎ロックスポ4
橋本  樹ロックスポ3
有田 幸平フランカースポ4
19上田 一貴→後4分入替教3
覺來  弦フランカースポ4
豊田 将万NO・8スポ3
三井 大祐SH教4
10山中 亮平SOスポ1
11中濱 寛造WTB教1
12宮澤 正利CTBスポ1
13田邊 秀樹CTBスポ2
14早田 健二WTBスポ2
15五郎丸 歩FBスポ4
22田中 渉太→後0分入替スポ3
早 大   法 大
前半 後半 得点 前半 後半
29 10
39 合計
【得点】▽トライ 豊田、臼井3、畠山、瀧澤、早田 ▽ゴール 五郎丸、三井
※得点は早大のみ


◆コメント
中竹監督
きょうのマッチスローガンは『Take the initiative』自分たちから仕掛けて、絶対に受けないようにと。だが、少しやっぱり受けていた部分があった。いろいろな局面で相手とのディフェンスの詰め方にしたらまずまず。思った以上に法大のディフェンスが強く、アタックも彼らの方が仕掛けていた。きょうFWはテーマとして『鉄ぺきのモール』の完成のため、この試合で完ぺきに取ってこいという指示を出した。その点に関してはハーフタイムにも選手に言ったが、前半のモールは100点満点。モールにこだわった分、BKは点を取る形に持ち込めなくて、前半は手堅いゲームをした。後半はボールを動かそうとしたが、法大は切れずにディフェンスをしていて、脱出すべきところで反則をしてしまって、後半点を取るまで相当フラストレーションが溜まった。試合展開は安心は安心だったが、フラストレーションが溜まった。こういう風になるといいなというプレーがなかった。自分たちにも、レフェリングにも、文句ではなく。全体をひっくるめてきょうは、(ゲームの)転がりが悪いなという印象。でもこういうゲームを経験しておきたかったんで、そういう意味ではちょうどよかった。チームとしてのやるべきことが少しずつずれてしまった。(五郎丸の交代について)豊田をCTBに張らせてみたいのもあったし、FWの勝負になりそうだったので早めに代えた。(対抗戦の4校が準決勝に残ったことについて)客観的に、一ラグビーファンの立場から言うと、対抗戦の方がたくさんお客さんに見られて、ラグビーのゲームプランに基づいてしっかりやっているという雰囲気があるから。これまでもそうだがチームとしての規律を重視している。リーグ戦、関西のチームは個々の能力が高くて、個人が伸び伸びとやるところが多い。今回はたまたま対抗戦が4強を占めたのでは。本当に紙一重。中大も法大もそれまでの試合とは全然違った。これで終わりと思ったら違うのでしょうね。法大のBKは個々の能力では一番では。うちも普通にいかれましたからね。

権丈主将
点数としては、39−7でしたか。あまり差は開かなかったが、こちらが攻めるフェーズというか、そういった時間が少なかった。結局FWのモールでトライを取れてしまうから、そこで取ってしまおうといった感じで攻めていった。攻めていなかったにしろ、相手陣に深く入った時にはしっかりトライを取れていたので、そこまで自分たちとして悪いという印象はない。FWは完ぺきに勝っていたし、まったく自分たちにとっては焦ることもなくゲームをつくることができた。ただテンポの上がらないところだったり、相手のディフェンスが厚いところばかりに攻めすぎてしまったためにリズムができなかったところもあった。課題はその部分だと思う。根本的なところは圧倒できたいたので、そんなに反省ばかりという試合ではなかった。(法大・和田と法大について)和田とは小さいころからクラブチームでもライバル同士で、小学校低学年の時から対戦してきたし、高校でも和田は東福岡で対戦してきた。そういう意味では思い入れは感じた。今年、福岡出身の選手が対抗戦なりリーグ戦で活躍しているのは個人的にもうれしいし、クラブチームが発達しているのは九州にとってすごいことだと思う。法大に関しては、BKのスキルが高いということで、BKで攻めてくるのでは、と分析はしていたが、ラインスピードであったり、パススピードはそれ以上のものがあった。そこを前で止めていれば良かったが、少し食い込まれていたところもあって、そういったところで思った自分たちの前に出るディフェンスができなかった。その分法大の意地をひとつひとつのプレーから感じた。

畠山
(久し振りの試合だったが、出来は)まだまだ若いな、と思った。(きょうは鉄壁のモールがFW陣のテーマ)きょうに関してはウチのFWの強みをしっかりと出せたと思う。モールからのトライも取れたので良かった。(ご自身もトライを決めました)自分勝手なプレーではあったけれど、あの場面でターンオーバーをされたらピンチだったので、しっかりトライまで持っていこうという感じだった。(きょうの反省点、課題は)後半から五郎丸が抜けて、若いBKだけで戦ったのだが、そこでまとめられる人がいなかった。また、そういう時にしっかりとチームマネージメントをしていかないといけない。(次の帝京大戦に向けて)点差しか見ていないが、筑波大に勝ったという事もあるので、足元をすくわれないようにしたい。対抗戦の時も戦ったが、その時よりもまた力を上げてきていると思うので、しっかりとビデオを見て対策をして試合に臨みたい。

五郎丸
きょうはFWを前に出して。BKはアタックしていない。(それは意識的にか)BKを使おうかとも思ったが、FWで優位に立ってたので。まあ、いいんじゃないでしょうか。(大差がつく試合が続くが、モチベーションは何によって保たれているか)自分の今季のモチベーションは昨季の大学選手権決勝で負けたこと。

瀧澤
(スタメン復帰)きつかった。試合勘という部分でも、フィットネスの部分でも。体重も増えちゃっていたので。(そんな中でも大外を走っていたが)はい。畠山さんも決めたし、自分もチャンスがあればどんどんああいうのもやっていきたいが、きょうのは中のやつが出してくれるのがちょっと遅かった。(モールは監督も絶賛)そうですね、モールで押し込めたってとこはよかった。ワセダはここが強いので。いいモールができたと思う。ここのところワセダはモールで押せていない場面が多かったので、そこにこだわった。(後半はBKに回らず停滞)受けちてしまったところが多かった。ビデオ見てもう一回修正していかなきゃいけないところ。(次は帝京大)対抗戦で点差が開いているところでも、選手権でもそうとは限らない。選手権はそんなに甘くはないと思うので、前の結果に捉われることなく試合に臨みたい。

臼井
FWに関してはファーストラインアウトからのトライを意識した。チームとしてはこの1週間、ブレイクダウンを制すること、1次のディフェンスに力を入れることを考えてやってきた。(前半からモールは冴えたが)まだまだ細部にわたってこだわれる部分はあると思う。帝京は特にFWが強いのでなおさらやっていかないといけない。相手の陣地でプレーできたのは良かったと思う。(自身でも3トライ)個人的にうれしいというよりは、これは前8人の力だと思う。過信してはいけない。(後半は打って変わって苛立ちを見せる場面も)チーム全体としてブレイクダウンでいけるのではないかと思ってしまっていた。スイープだったりキャリアーの問題だったり課題が見えた。(次の準決勝に向けて)やはりブレイクダウンで圧倒することを考えてやっていきたい。

橋本
FWがモールでトライを取れてよかった。取りきるべきところで取ることができた。全体通して良い展開だった。(最初のトライはスクラムトライ)あんまり意識はしていなかった。でも、ゴール前チャンスだったので、押そうと思っていた。押したらフロントローが頑張ってくれた。(モールで4トライ)FWが1回戦で入りでモール組めなかったが、きょうはしっかり組むことができて良かった。(後半は、なかなか取りきれず)やっぱりブレイクダウンでアタックのときボールキャリアーが簡単に倒れてしまったので、うまくいかなかった。(ゴール前でSH三井選手に鼓舞されていたが)試合中の出来事でよく覚えてはいないんですが、みんなにからかわれてしまいました。今後、叩かれないようにしたいです。(大学選手権制覇に向けて)自分のできることはブレイクダウンを激しくいくことなんで、もっと激しくいきたい。

有田幸
(ケガは大丈夫ですか)肩を痛めてしまったのですが、すぐに交代したので次の試合までには間に合いそうです。(序盤はモールから3本のトライ)FWはモールにこだわっていたので、きょうの試合は十分成果が出たのかなと思う。(相手のBK陣の攻撃はダイナミックだった)ビデオで分析していたが、相手は思ったより早い攻撃だったので少し戸惑った部分はあった。(後半はなかなかリズムに乗れず)ボールキャリアーがいきすぎてしまったので、もう少し手前に起点を作ってブレイクダウンをできればよかったのかなと思う。やっぱりどこのチームもこの試合が終わりになるかもしれないということもあり、死に物狂いで来るので、どこのチームも手強い。うちも同じですけど。(決勝は早慶戦か早明戦になりそうだが)できることならメイジとやりたいですが、むこうのことは考えないで、まず帝京大に焦点を絞っていきたい。

覺來
中大のときもそうだったが、相手も最後になるかもしれない試合なので、かなりのプレッシャーを感じた。(反則が多かったが)自分たちがコントロールできなかったという感じ。レフリーとコミュニケーションをしっかり取らなくてはいけない。(FWはモールがテーマ)最初にスクラムトライを取れて、FWでいけると分かったので、そこからモールでこだわった。(後半テンポが上がらなかったが)前半にモールでトライを取れたので、その分後半テンポを上げていこうとしたが、うまくいかなくてやることがぶれてしまった。(モールの完成具合について)完成に近付いている。一戦一戦よくなっている。(次は帝京大との準決勝)ブレイクダウンでプレッシャーを受けた。うちもそこが生命線なので、受けないで激しく強くいきたい。決勝の舞台に立たなくてはいけないので、頑張ります。

豊田
(まず法大の印象は)プレッシャーがかなりきつかった。低くて激しいタックルだった。(モールでは押せていた)練習で取り組んでいることが、うまく試合で機能したと思う。(スクラムの感触は)あまり出来は良くなかったが、スクラムからのトライがとれたのは良かった。(その自身のトライについて)あれはラッキー。前のFW7人が頑張ってくれたので。(特に後半、試合が動かなかった原因は)みんな気持ちは切れていなかったが、クールになっていたというか。激しさに欠けていた。反則が多いことからフラストレーションもたまって…悪循環だった。また、五郎丸さんとかチームを引っ張ってくれる人が抜けて、その交代後にもろさが出てしまった。もっと一人一人が意識を高くもたないと。(相手は帝京大となりましたが、抱負を)対抗戦では勝利しているが、また次勝てるかどうかは分からない。FWが強いので、また練習からしっかりやっていきたい。

三井
先週の試合は上手くやろうとし過ぎてあまりよくなかったので、きょうはブレイクダウンを激しく、とにかく前に出ようとした。前半は良かったと思うけど、後半に五郎丸が抜けてからのゲームメイク、チームとしての方向性があいまいになってしまった。(なぜ途中でコンバージョンキックを)五郎丸が足を痛めて、テーピングを巻いている間にやりました。(自身のプレーは)FWでいくところとボールを回すところのメリハリが上手く出来なかった。きょうは見ている人もつまらなかったと思うので、次はボールの動く楽しいゲームをする。(課題は)ブレイクダウンのキャリア、スイープな過程で激しく。あとは精神的な面だがもっとひたむきに、チャレンジャー精神をもって挑みたい。(帝京大戦へ向けて)あと2試合しかないので悔いのないように、不完全燃焼しないようにしっかり出来るだけの準備をして全力でやる。

山中
(きょうのゲームは)モールできっちり取れたのでよかった。もう少し取れたかなというのはありますけど。気を抜かず、ディフェンスからきっちりやっていこうと思っていた。後半ノートライに抑えられたのはよかった。(相手も良かった)そうですね。こっちのディフェンスのコミュニケーションが足りなかった。(山中選手も徹底マーク)プレッシャーは結構あって、つかまってしまうこともあった。相手のディフェンスが良かったということもありますけど。もっとしっかりさばいてうまくやりたかった。

宮澤
自分の仕事はディフェンスなのにいつもより相手に抜かれる場面が多かった。反省しかない。(スタメンで何か意識したことは)特にない。いつも通りのプレーをするだけ。(後半は相手ディフェンスに苦戦したが)自分たちが攻めた所に相手がいた感じ。もっと早く話し合いをして攻めの方向を変えれば良かった。五郎丸さんが抜けてコミュニケーションが取りづらくなった。(次戦に向けて)ディフェンス面の修正が必要。アタックも自信を持ってやりたい。

田邊
アタックもディフェンスも課題が残った。ディフェンスは完全に僕のところで2回取られて、ゲーム中に修正できなかった。アタックでも後半、試合が停滞した時がよくなかった。(モールトライが多かったが)そうですね。モールでいけるのがわかったので、チームコンセンサスの意思統一をして確実に取れるそこでいこうと。FWのおかげです。(五郎丸さんが交代した影響は)五郎丸さんはいるだけでチームに安心感がある。いなくなった時にコントロールしなきゃいけないのが課題なので練習していきたい。(次は帝京大戦)帝京大も筑波大に大差で勝って上げてきているが、自分たちのテンポで自分たちのラグビーができれば負けるはずがない。やるべきことを見直して臨みたい。

中濱
FWで取れたのは良かった。ただBKが余っているシーンでミスが起きたのは修正して、次に活かしたい。(マッチスローガンについて)最初の10分の入りは良かった。後半になって、裏のメンバーが出てきて、ミスが多くなって、相手も前への意識が高くなったのもあり、自分たちが自滅した感じだった。(そのイニシアチブが奪われた後半、なかなかトライが取れなかったが)メンバーが変わって、相手のディフェンスのジャッカルなども早くなり、接点、ブレイクダウンの場面で負けていた。(大学に入ってから初めてのFBだったが)高校の時にやっていたが、大学になると違う。相手のポジションもしっかり把握しないといけないし、甘くなかった。でも勉強になった。(次戦、帝京戦に向けて)きょう得たものの良い所を活かし、悪いところを修正し、次をベストで迎えたい。個人的にはトライを奪います。

早田
(3試合連続のトライ)最近は楽しくやっている。次もトライを取れるようにしたい。(BKのラインの切れが悪かった)あまり上手くいかなかった。もっとラインを深くしていかなければならない。(後半序盤はゲームが動かなかった)皆焦っていた。法大のプレッシャーが思ったより強く、焦ってミスが続いた。(中大戦に続き山中からのパスをトライ)あいつのパスはよく伸びる。常に狙っている。WTBとしてこんどは個人技でも抜きたい。(法大のディフェンスの印象)ディフェンスがよく、個々のタックルも強かったので、うちのBKのアタックが上手く機能しなかった。ブレイクダウンでも受けていた。修正したい。(法大のアタックの印象)BKチームでワイドに振ってきた。練習から外でくることは分かっていたが、ディフェンスを完ぺきに出来ていればもう少しいい試合になったかもしれない。(帝京大戦に向けてのTB団のディフェンスは)法大に比べるとガツガツくる。コンパクトな攻めをしてくるので、受けずに守りたい。普段通りにやれば勝てるとは思う。(正月国立への抱負)あと2試合。昨季『荒ぶる』を歌えなかったことが悔しかったので、2日は大勝し、決勝につなげたい。

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