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第44回全国大学選手権1回戦 対中大
12月16日 東京・秩父宮ラグビー場
『荒ぶる』へ向けまずまずのスタート
早明戦での圧勝劇から2週間。ついに権丈組のファイナルターゲット・第44回全国大学選手権が幕を開けた。早大は中大と対戦し、50−7で勝利。悲願の王座奪回へ向け、まずまずのスタートを切った。
「マッチスローガンは、『ピーク・コントロール』。チームの最高の結果に導くためのつなぎであり、行き過ぎずということ」(中竹竜二監督=平9人卒)。目指すものは、『荒ぶる』ただ一つのみ。この試合で最優先されたのは、頂点にたどりつくための一歩目をいかにして踏み出すかということだった。
先制トライはビッグゲームを経験し、すごみを増したルーキーコンビから生まれた。前半11分、SO山中亮平(スポ1)が巧みなパスでWTB中濱寛造(教1)の突破を演出。最後は中濱のパスを受けたフランカー覺來弦(スポ4)が左中間へ飛び込んだ。25分にも山中のロングパスからWTB早田健二(スポ2)がトライ。そのまま一気に畳み掛けるかと思われたが、その後は中大の低いタックルに苦しみ停滞した時間が続く。結局スコアを思うようには伸ばせず、24−0で前半を折り返した。
後半に入ってもなかなか流れに乗り切れない早大。途中出場のフッカー有田隆平(スポ1)の3トライの活躍もあり、50−7で勝利を収めたものの、やや消化不良とも言える1回戦突破となった。
とはいえ、対抗戦終了からまだ2週間。ピークを1月12日の決勝戦に持っていくということを考えれば、上々のスタートと言えるだろう。故障明けの田中渉太(スポ3)をFBで起用するという来季へ向けての新たな可能性も示した。しかし「普段自分たちがしない試合をしてしまった。きょうの試合は自分たちが一番悪い時。いい薬になった。きょう出来なかったのは、まだ優勝できるチームじゃないということだと思う」とロック権丈太郎主将(スポ4)は気を引き締める。この日の勝利はあくまでも頂点への第一歩。こんなところで満足できるはずもない。次の法大戦では、さらに一歩進んだ早大の姿を見せつける。
(八木圭太)
★豊田兄弟の対決実現
NO・8豊田将万(スポ3)とその実弟の中大・耕太郎の兄弟対決が実現した。年の差は一つで、東福岡高時代はともに汗を流した兄弟。普段の仲は良いが、この日は真剣勝負。対決を「めちゃくちゃ意識していた」という兄・将万。試合では激しい場面も見られたが、試合後はノーサイド。兄弟そろって秩父宮を後にした。
早大出場メンバー
背番号
名前
ポジション
学部・学年
1
山下 達也
プロップ
商4
17
横谷 祐紀
→後27分入替
教2
2
臼井 陽亮
フッカー
スポ4
16
有田 隆平
→後19分入替
スポ1
3
橋本 樹
プロップ
スポ3
4
権丈 太郎
ロック
スポ4
5
寺廻 健太
ロック
教4
18
中田 英里
→後27分入替
スポ1
6
有田 幸平
フランカー
スポ4
7
覺來 弦
フランカー
スポ4
19
上田 一貴
→後13分入替
教3
8
豊田 将万
NO・8
スポ3
9
三井 大祐
SH
教4
20
櫻井 朋広
→後27分入替
スポ2
10
山中 亮平
SO
スポ1
11
中濱 寛造
WTB
教1
12
長尾 岳人
CTB
教3
21
宮澤 正利
→後6分入替
スポ1
13
田邊 秀樹
CTB
スポ2
14
早田 健二
WTB
スポ2
15
五郎丸 歩
FB
スポ4
22
田中 渉太
→後8分入替
スポ3
早 大
中 大
前半
後半
得点
前半
後半
4
4
T
0
1
2
3
G
0
1
0
0
P
0
0
0
0
D
0
0
24
26
計
0
7
50
合計
7
【得点】▽トライ 覺來、豊田、早田2、中濱、有田隆3 ▽ゴール 五郎丸3、三井、山中※得点は早大のみ
◆コメント
中竹監督
きょうは思った以上に中大のプレッシャーと激しいディフェンスで思った通りのゲーム運びができなかった。マッチスローガンとしては、『ピーク・コントロール』。チームの最高の結果に導くためのつなぎで行き過ぎず、ということだった。途中から個人のわがままなプレーが出てしまった。ピークをコントロールしようとするあまり、強さや激しさを出せなかった。これからはこういうことが大事になるので、コントロールしすぎたところをこれから修正していく。中大は思ったより良かった。特にタックルが。法大にも勝っているし、チーム力を上げてきている。ディフェンスを中心にいいチームだったと思う。(倒れ込みの反則が多かったが)解釈はレフリーによって違うと思う。ちょっと厳しいかなという印象だが、事実倒れていた人間もいる。修正しなくてはいけない。ただ、途中から修正できたのは評価していい。(次は法大戦)リーグ戦のチームは個々が激しくて強い。ワセダとしては、これまでやってきたことをしっかりやって原点に戻る。法大とは夏合宿の最後に試合をして、その時はノートライに抑えてほぼ完ぺきな内容で勝った。その時よりは強くなっているだろう。夏を忘れていかにひたむきになれるかだと思う。きょうの試合でいい課題が出たので次の試合に向けてはとてもやりやすい。『ピークをどこにもってくるか』というきょうのテーマの中で、100点はあげられないが、よく意識してくれていたと思うので、その点は評価したい。今年は『荒ぶる』しか見ていない。1月12日でピリオドを打つつもりでやっていく。
権丈主将
監督の言ったとおり『ピーク・コントロール』ということで試合に臨んだ。ブレイクダウンでの局面やボールキャリアーが前に出るのは当たり前のことで、どのようにしてボールを回すかを意識した。わがままなプレーは多かった。普段自分たちがしない試合をしてしまった。きょうの試合は自分たちが一番悪い時。いい薬になった。次につなげていきたい。(試合後のインタビューで悔しいと言っていたが)最後まで自分たちのプレーができなかったので…。(具体的には)ボールキャリアーが行き過ぎて、いいボールを出せなかった。リリースの部分が特に。中大のプレッシャーは予想以上? そういう感じはあった。もっと自分たちのテンポでできたのではないか。コントロールしすぎて、持ち味の激しさがなくて、いつものプレーではなかった。いつもどおりやろうとしているのだけれども、いつもと違った。言葉では表しにくい。(取られたトライについて)あれは崩されたものではないので気にしていない。(残り3試合あるが)先は見ずに、一つ一つの試合にすべてをかけたい。いかに自分たちの力を出せるか。きょう出来なかったのは、まだ優勝できるチームじゃないということだと思う。
五郎丸
気持ちの部分で本来の力を発揮できなかった。ブレイクダウンがすごく弱かった。(ゲームプランは)ノータッチでしっかりチェイスしていこうと話していた。(中大に1トライ取られたが)あれはトライではないし、崩されたわけではないので。(田中選手がFBに入ったが、見ていてどうだったか)初めてだったのでいい経験になったんじゃないですかね。(次は法大との対戦になるが)相手どうこうより、自分たちがどうするか、しっかりやっていきたい。
臼井
(とうとう大学選手権)負けたら引退なので、そう思って練習にも取り組んできたが、きょうの試合内容はいまいち完全燃焼できなくて、思ったより苦戦してしまった。(中大のタックルも激しかった)分析した結果よりすごかった。それで初め受けてしまった部分があって、あまり試合が動かなかった。(ゲームプランは)前に出て、走って攻めていく本来持っている形でアタックしようとした。あとはとにかく立ってプレーすることなど。(法大戦が一週間後)本当に負けたら即引退になるので、危機感を持って全力で戦っていきたい。
橋本
きょうは自分達のやるべきことができなかった。(きょうはプロップで出場)自分で意識していたことができなかった。特にきょうのような流れの悪いときに、しっかりと流れを変えられるような存在感を出して見せていかないといけない。(中大と対戦してみて)自分たちが思っていた以上に研究されていたと思う。その結果、最初受けに回ってしまった。また、タックルも激しかった。(きょうの試合で良かった点は)そういう受けに回った中でも、トライをしっかりととれたことです。モールからのトライもあったので、FWとしての仕事はできたと思う。(次の法大戦に向けて)法大とは夏にも戦ったが、相手もチーム力を上げてきたと思うので、きょうの反省を活かして、しっかりと法大を圧倒したい。
有田幸
(最後の大学選手権に向けてモチベーションは)昨年はケガをして出れなかったので、去年の分もぶつけてやろうと、残り3戦もそういう気持ち。(序盤は相手にモールやラックで押される場面もあったが)終始中大のブレイクダウンに対して受けに回ってしまった。(素早いチェックは徹底できていたのでは)逆に意識が強すぎて、反則もあってペナルティが多くリズムに乗り切れない一因にもなってしまった。(1トライ取られたことについては)0で抑えられることなら抑えたかったが、詰めの甘さが出てしまった。やはりブレイクダウンに対して少し遅れてリズムに乗り切れなかったことが大きい。(後半はメンバーが随分変わったが)その中でモールで2本トライがとれたことはチームの底上げにもつながって収穫だと思う。(次の法大戦に向けて)法大も伝統があって選手権では力を出してくる。きょう課題がはっきりした分、何をすべきなのか分かりやすいので、ブレイクダウンからリズムをつかんでがんばりたい。
豊田
相手の激しいプレッシャーに受けてしまい、ワセダの生命線であるブレイクダウンで受けてしまったのが課題。2回戦に向けていい課題が見つかったので、改善していきたい。(1トライ)あれはありがとうございますのトライ(笑)。(兄弟対決)めちゃくちゃ意識していた。めったにないことなので。試合前は全然話してなくて、試合後に話した。(法大戦に向けて)夏は勝ったけど、気を緩めずに戦って絶対勝ちたい。
山中
(このスコアに関して)序盤は気を抜いた部分があったかもしれない。トライをなかなか取れなかったので。ただ、相手も良かった。タックルも低く入ってきて、いいディフェンスをするな、と思った。点数はもうすこし取りたかったというのもあるが、今の調子からすればまあまあかなと。(ピークはまだまだ後ですか)そうですね、まだまだです。もっと修正するところもある。(きょうも司令塔として攻撃を作っていたが)、いつもどおり。(五郎丸選手が早い時間に交代しましたが)自分と田邉さんでもう少し引っ張っていきたかった。点数も少し止まったし。(寒さもプレーに影響するか)確かに寒い。ただプレーに影響するのは風。わりと風が強かったので意識した。寒いのは苦手。(次は法大戦)夏に勝っているが、だからいけるというわけではない。しっかり修正点を修正して、気持ちを出したプレーをする。
長尾
(ケガの具合は)きょうまた一カ所、ちょっとやってしまったた。でもまあ、大丈夫。(自身のプレーは)ケガで出てなくて久しぶりだった。早明戦も出たけど、すぐあんなことになってしまったので。自分なりにきょうはやらなきゃと思っていた。内容は…まあまあ。(課題は)チーム全体としては、一発目ですぐ倒れてしまったので、スタンディングラグビーがもっとちゃんと出来れば楽に取れるんじゃないかと思う。(法大戦に向けて)完封したい。
早田
(対抗戦優勝後のモチベーションの保ち方)対抗戦の間、自分はあまり上手く調子が上がらなかった。大学選手権は自分らしく、自分のスタイルでプレーしようと考えていたが、それがきょうは出たと思う。(中大対策は)ビデオで確認して、中大の穴を見つけた。前半は上手くいかなかったが、次の試合に同じことをすれば苦戦すると思うので修正していきたい。(印象は)タックル・ディフェンスが良くてやりにくかった。(1トライ目は山中からのパスだった)山中は最近抜け出ているものがある。これからにつながるプレーだった。(後半のFB田中との連係からのゲインについて)コンビネーションはしっかりやっているコミュニケーションが取れないといったことはない。(終盤2人余った場面をディフェンスした)デュフェンスの調子は最近つかめている。さらに上手く、ミスをなくして大学選手権では100パーセントの精度にしたい。(アタックの調子)今まで悩んでいたが、きのう中竹監督と話して「気楽にやっていいよ」と言われた。きょうは試合を楽しもうと思っていたが、それができたと思う。(法大対策は)法大はBKチーム。ディフェンスもアタックもBKがしっかりやれば勝てる相手。(次戦への意気込みを)次も楽しく、そして勝ちにいきたい。
田中
(ケガの具合は)治り具合は半分くらい。パフォーマンスも。特にきょうはFBということもあったので、WTBとの間合いの違いに戸惑った。(FBに関しては)初めて。今週、Aチームに合流して水曜から練習を始めた。キック処理もWTBのものと全然違くて難しい。最後の砦という責任もあるし。このまま、決勝まで、FBで使われるのも「う〜ん」という感じ。(WTBは中濱が活躍しているが)ポジション争いに勝つ自信はある。中濱にないものを持っていると思うし、中濱も僕にないものをもっている。あとは監督がどう判断するかという問題だと思う。『11』で出られるように頑張りたい。
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