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関東大学対抗戦 早明戦
12月2日 国立競技場
“歴史的”早明戦勝利!若い力が爆発
理屈を超えて勝たなければない早明戦、早大の22人は最後まで集中を切らすことなく71−7と完勝を収めた。早明戦での71点は史上最多得点。64点差も史上最大得点差という、まさに歴史的勝利で7年連続の対抗戦全勝優勝を決めた。
若いBKが大勝の立役者だ。明大に先制を許すも、前半20分にCTB田邊秀樹(スポ2)がインターセプトから独走し同点とする。同28分には、SO山中亮平(スポ1)との絶妙なサインプレーで抜け出したWTB中濱寛造(教1)がトライ。さらには交替出場のCTB宮澤正利(スポ1)の見事なハイパントキャッチからBK展開、最後はFB五郎丸歩(スポ4)がインゴールを陥れ、19−7。
後半も勢いは止まらない。宮澤、中濱、田邊、中濱、WTB早田健二(スポ2)と怒とうのトライラッシュで畳みかけた。
71−7という圧倒的勝利。大舞台で華々しい活躍を見せた1、2年生には目が奪われるものがある。しかし、陰には上級生の存在があった。この日、ラン、キック、パスとどれを取っても1年生とは思えないプレーで大観衆を魅了した山中も「五郎丸さんが『思い切ってやれ。ミスしてもおれがカバーする』と言ってくれている。それで自分のプレーを出せたと思う」と先輩のサポートの大きさを語った。
下級生が持ち前の能力を最大限に発揮し、上級生がそのベースを作る。「役割分担のなかでやっていることがぼくとしてはうれしく思うし、それが結果となって表れたのがこのチームの成果だと思う」と中竹竜二監督(平9人卒)も手放しで喜んだ。
早明戦の勝利で対抗戦7連覇を果たした早大。2週間後には大学選手権が開幕する。最大のライバルの姿はないが、権丈組が見据えるものはただ『荒ぶる』のみ。大学日本一の頂に登るまで戦いは終わらない。
(本間裕二)
★豊田がトライ王
NO・8豊田将万(スポ3)が対抗戦トライ王(12トライ)となった。試合前までは慶大・WTB出雲が単独トップに立っていたが、豊田がこの日2トライで追いついた。後半終了間際にスクラムからのサイド攻撃で意地のトライを奪い、ボールを放り投げて喜びを爆発させた。「(トライ王には)2つ取らなきゃいけないというのは朝知った」という狙い通りの2トライで念願のトライ王の座に就いた。
★スクラムでも早大ペース
試合開始直後からスクラム勝負が訪れた。明大のキックオフがダイレクトタッチになり、センタースクラムに。戦前から注目が集まったスクラム戦、絶対的自信を持つ明大相手に「初めのヒットの段階で、完全にワセダがいけると思った」(ロック権丈太郎主将=スポ4)。その後も明大を『前へ』行かせることなく、後半にはスクラムのサイド攻撃から明大のお株を奪う2トライ。ベストメンバーでは組む久々のスクラムだったが、威力は十分。明大・フッカー上野主将に「完ぺきにコントロールできなかった」と言わしめた。
★記録づくめの大勝
これまで、早明戦での最多得点は明大が第18回の1940年(昭15)に記録した52点(早大は2004年(平16)年の49点)。この日の71点は史上最多となる。
また、これまでの最大得点差も第1回の1923年(大12):(早大42−3明大)と第18回の1940年(昭15):(早大13−52明大)の39点差だったため、今季の64点差は史上最大得点差となった。
早大出場メンバー
背番号
名前
ポジション
学部・学年
1
瀧澤 直
プロップ
理工3
17
山下 達也
→後37分入替
商4
2
臼井 陽亮
フッカー
スポ4
16
有田 隆平
→後37分入替
スポ1
3
畠山 健介
プロップ
スポ4
4
権丈 太郎
ロック
スポ4
5
橋本 樹
ロック
スポ3
18
寺廻 健太
→後37分入替
教4
6
有田 幸平
フランカー
スポ4
7
小峰 徹也
フランカー
スポ3
19
覺來 弦
→後19分入替
スポ4
8
豊田 将万
NO・8
スポ3
9
三井 大祐
SH
教4
20
櫻井 朋広
→後37分入替
スポ2
10
山中 亮平
SO
スポ1
11
中濱 寛造
WTB
教1
12
長尾 岳人
CTB
教3
21
宮澤 正利
→前18分入替
スポ1
13
田邊 秀樹
CTB
スポ2
14
早田 健二
WTB
スポ2
15
五郎丸 歩
FB
スポ4
22
佐藤 晴紀
→後14分入替
スポ3
早 大
明 大
前半
後半
得点
前半
後半
3
8
T
1
0
2
6
G
1
0
0
0
P
0
0
0
0
D
0
0
19
52
計
7
0
71
合計
7
【得点】▽トライ 田邊2、中濱3、五郎丸、豊田2、宮澤、橋本、早田 ゴール 五郎丸4、三井2、山中2※得点は早大のみ
◆コメント
中竹監督
きょうはマッチスローガンとして『一人一殺』。一人が一人を倒せば、必ずいい流れが来ると。練習ではかなり緻密な部分までやったが、前回に引き続きビッグゲームでは理屈じゃなくて最後は対面に勝つ、そういう戦いになるだろう、ということで最終的にマッチスローガンはシンプルにした。きょうの結果はそれをみんなが一対一、対面に勝つということを遂行してくれた結果だと思う。(ハーフタイムの指示は)もう少しテンポを上げたいなというのがあったので、早くボールを動かすようにペナルティは後半からどんどんいかせた。ディフェンスに関しては、強い宇佐美君のようなFWを一発で早く倒さないといけないので、もう一度スローガンである『一人一殺』を徹底しようと。特に対面の有田幸がNO・8の宇佐美君を止めるように、そういう意識を持たせた。(五郎丸の交代は)点差がつけば、代えるつもりだった。もっと早く代えても良かった。大舞台で佐藤晴紀のプレーを見たかった。(全員交代させたのはどういう意図)先週から入れ替わった覺來と小峰に関しては、実は『一人一殺』以外にもレギュラー争いだということをあえて皆の前でミーティング言った。覺來は20分しか出なかったが集中していた。小峰もそれに負けない戦いだった。(1、2年生の活躍)期待以上。下級生が活躍するベースには、上級生、特に4年生が練習中、試合の中でも「お前らは思い切ってやれ。責任は全部おれたちが取るから」というのを心の底から言っていて、送り出している。そういうベースがあるので下級生がうまく自分たちのプレーを発揮できている。下級生だけがすごいとは思わない。そういった役割分担のなかでやっていることがぼくとしてはうれしく思うし、それが結果となって表れたのがこのチームの成果だと思う。きょうはうまくいき過ぎた面もある。細かいところではミスがあったが、自信をつけるという意味では大事。スクラムは五分五分だった部分もあったが、80分では真っ向勝負で勝てた。田邊のインターセプトで硬さがとれた。勢いに乗られないトライだった。最初のメイジのトライは非常に良い形だったが、あんな形で取りたかった訳ではないのではないか。モールでごりごりじゃなくというのが流れを悪くしたのでは。
権丈主将
きょうまで1週間、すごくプレッシャーがあって、それが入りのプレーに出てしまった。トライ取られて、そこでしっかり修正することが出来て、チームひとりひとりが自分の責任を果たした結果が、こうなったと思う。本当に最後の最後まで22人が切れることなく、向かうことができた。これはすごい成果だと思う。モールで取り切れなかったのでそこは少し反省。(修正は)FWの近場でゲインされていたので、そこでまずピラーセットをしっかり寄ろうということ。あとはファーストタックラーが下に入ること。二人目が遅くなっていたので、そこをしっかり抑えることを指示した。(最初の20分間は)確かにメイジの圧力も感じられたが、その前に自分たちのミスで、慌てていたところがあって、浮き足立ってしまって、もう1回自分たちで集中してやり直していこうと思った。(インターセプト)あのプレーでほっとしたし、よしここからだという気持ちになれた。(スクラムの印象は)1本組んでいけると思った。初めのヒットの段階で、完全にワセダがいけると思った。(ブレイクダウン)前半は、ディフェンスも一人目のプレイヤーがメイジよりも先に倒れてしまって、ノットリリースと取られたり、倒れ込みを取られたりしてしまったが、後半はしっかり立ってプレーしようとしてディフェンスのときはジャッカルに行くのではなくて、しっかり止めていこうという指示があったので、そこを修正することができた。(1、2年生の活躍)彼らの能力、精神の強さ、物怖じせずに思いっきりプレーしているのは常に驚いている。きょうもトライ取ってくれたし、彼らから元気をもらうというか、いつも驚きながら試合でもプレーしている。これでうまくバランスが取れているというか、チームがまとまっている状態なので、いい感じだと思う。
畠山
メイジは強かった。とりあえずスクラムを抑えることが自分の役割だった。クリーンなボールを供給できたと思う。(スクラムは)対面を意識すると、崩れる原因になるのであまり意識はしなかった。8人がまとまることの方が大事。自分のところから押せないときは瀧澤から押せたり、きょうはスクラムマネジメントもよくできたと思う。(不安は)瀧澤と練習する時間が少なかったので、連携の面が不安だった。でもきょうはよくやってくれて助かった。(スクラムトライを狙う場面は)狙おうかと思ったのですが、こけてしまって。それに、スクラムトライを狙うような練習もしてないし、結局大事なのはトライを取ることですから。練習でやってないことは試合では出ないということは再認識した。でも、スクラムトライを狙うこと自体は、メイジの勢いを断つことができると思う。(点差が開いたのは)モールを簡単に作らせなかったことと、近場のディフェンスがうまくいったこと。(メイジは)今年が一番強かった。ワセダも4年間で1番のスクラムが組めたと思う。(選手権に向けて)きょうはラッキートライが多くてワセダの形をもっと出したかった。ディフェンスから攻撃に転じてサインプレーなどで崩してトライを取るっていう。ひきしめていかないと選手権では足元をすくわれると思う。
五郎丸
FWががんばってくれた。メイジはらしさというのは出ていたのではないか。(後半は大量得点)自分たちのテンポで動かせば取れるとは分かっていた。うちは攻めればあれくらい取れる。(明大の印象は)最初からモノが違う。やっている練習から全然違う。絶対に負けることはない。(早い段階での交代、大事をとってか)ケガではなく、チャンスある選手に機会を与えようと。(佐藤晴選手は見ていてどうだった)ケガしたのがすごく気に食わないです。
瀧澤
間に合ってよかったというのが正直なところ。支えてくれた人や早慶戦で良くなかったのに使ってくれた中竹さん、待ってくれたチームに対して感謝の気持ちを持ってプレーをした。(先制されたが)最初は固かった。FWが受けに回ってしまったが、修正してからはいいプレーができたと思う。展開としては気持ち的に一本取られて、そのおかげというったら変かもしれませんが、良かったと思う。(スクラムは)いきなりのスクラムだったが、一本目でいけると思った。あの時間にファーストスクラムを組めて良かった。(春、夏(合同練習)と明大と対戦したが)メイジはあの時よりも強くなっていると思ってやってきた。だから、自分たちも油断せずにやってきた。(71点取ったが)ここまで取れるとは思わなかった。みんなトライを取ってすごいなと思う。自分も取りたかった。(今後の抱負を)まずは調子を完ぺきにして、『荒ぶる』を歌うメンバーの一員になれるように、一日一日頑張っていきたい。
臼井
スクラムは実際組んでみて、自分たちが想定していたよりは軽かったというか。思っていた以上ではなかった。前半は明大テンポで、相手ボールが多かったので燃えつきれなかった。逆に後半は早大のテンポで進めていけた。また、ペナルティからの速いアタックをすることができ、こちらの型にはめることができていた。(スコアについて)こんなに点差がつくとは思っていなかった。(伝統の早明戦)スタメン出場することができて、とても嬉しい。今までやってきたことが、間違っていなかったと証明できた。
有田幸
(早明戦には)ずっと出たかった。この一戦に懸ける思いは強かった。(試合前意識していたことは)メイジの8番が強いというのは聞いていたので、そこを止めること。(序盤はメイジのタックルにも苦しめられた)両CTBが詰めてくるのは分析の時点で分かっていたので、その裏をかいていこうと思っていた。序盤は苦しかったが、逆にそれで目が覚めた。うまく体が動かせるようになったのは後半のキックチェイスから。その辺りから楽しくなってきたので、あとは残り時間を楽しんでプレーしようと思った。(1年生の活躍には)自分たち4年がいいボールを供給できればいいプレーをしてくれる。山中も寛造もやってくれた。
豊田
早大が走って勝つという象徴的なゲームだった。走り勝ったっていうのがでかい。トライは開いたら行こうかなってのは思っていた。(トライ王について)2つ取らなきゃいけないってのは朝知った。スクラムではスクラムトライを狙いに行った。堅いようだったら僕が行くというのは話していた。
山中
(早明戦は)最初観客がたくさんいてびっくりした。でも観客いた方が、僕的にいいので。そういう方がワクワクするというか。夢だったので、ピッチに立ててうれしかった。最初は緊張していたが、試合始まったら緊張している場合じゃないので。(最初の20分は)チーム全体として固かったところがあって、そこでディフェンスで食い込まれたところもあって、継続されてしまった。(リラックスできたのは)マイボールになって展開できるようになってからですね。(前半の中濱のトライシーンは)練習で合わせていて、練習通りにうまくいったので、そこはうれしかった。相手のディフェンスが詰めてくるのがあったので、ちゃんとしたムーブをしていればあそこで抜けると思っていた。それも練習中から言っていた。(ハイパントで攻めていたが)相手のキック処理も良くなかったのと、メイジのFWの体力を消耗させてポイントへの寄りを遅くさせたかった。そうすればワセダのFWが先に寄って、そこからターンオーバーしてという意図があった。それはチーム全体として、監督からの指示もあった。(最初のトライされた後はどんな話があった)ディフェンスで食い込まれている部分があったので、そこをしっかり止めて、コミュニケーションを取ろうと。まだ固いという話もあった。もっと楽にいこうと。(1年生が活躍しているが、4年生からの言葉は)五郎さんが「思い切ってやれ。ミスしてもおれがカバーする」と言ってくれている。それでみんな自分のプレーを出せたと思う。
中濱
ワセダのプレースタイルが好きで入って、1年目から憧れの舞台に立てた。1、2プレーしたら、緊張はなくなった。自分は後半は良かったと思うが、前半の大事なところでタッチに出てしまった。立ってプレーすることにこだわりたい。(選手権について)絶対負けられない。勝って『荒ぶる』しかない。
有田隆
緊張というか、雰囲気に圧倒されることもなく、自然な感じで出来た。(明大のFWは)重さがあった。でも、こっちもこっちで勢いがあって、思い切りできた。楽しかった。いけるという手応えは微妙ですけど、残り30分とかで投入されるようなフッカーになりたい。安定したスクラムを組みたい。
櫻井
きょうは出来ることを精一杯やって流れを変えようと思ってプレーした。冬の早明戦は初だったので、とことんやってやろうと。(具体的には)ボールを動かしてインゴールに近づくこと。(率直な感想は)うれしい。大学選手権もあるので、少しでも多く試合に出られるように頑張っていきたいと思う。
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