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関東大学対抗戦 早慶戦
11月23日 東京・秩父宮ラグビー場
『ULTIMATE CRUSH』!慶大に完封勝利
タイガー軍団の息の根を、完全に止めて見せた。快晴、満員の聖地・秩父宮ラグビー場。完勝劇の舞台は整っていた。伝統の早慶戦だからこそ、最後まで貫かれたアカクロ戦士たちの『ULTIMATE CRUSH』。計6トライを奪っての完封勝利。早大の強さは、永遠のライバル・慶大を完膚なきまでに叩きのめすことで証明された。
「選手全員が意識していた」(早田)。清宮克幸前監督(平2教卒=現サントリー監督)時代に使われていた『ULTIMATE CRUSH』という言葉が、早慶戦のテーマとして復活。チーム全体に浸透したこのフレーズは、早大のキックオフ直後から体現された。力強い早大FWのプレッシャーからいきなり慶大のパスミスを誘発。主導権を握った早大は13分、SH三井大祐(教4)のパスをトップスピードでCTB田邊秀樹(スポ2)が受け、トライ。この先制点を皮切りに、16分にはWTB中濱寛造(教1 )がタックルされながら意地でボールをインゴールに叩きつけ追加点。32分にもモールからトライを奪った。相手の不安定なラインアウトも手伝って、ほとんど自陣への進出を許さず前半を折り返す。
後半からフッカー金井主将を怪我で失った慶大の攻撃を、早大は息詰まる集中したディフェンスで乗り切る。そして19分、フッカー臼井をシンビンで失った後に、この試合唯一にして最大のピンチを迎えた。自陣からのクイックスローでプレーを再開した慶大WTB山田が、独走を開始する。中濱、田邊、三井のタックルをかわし、山中には強烈なハンドオフ。20メートル近くを走り、トライまであとわずか。そこに立ちはだかったのはワセダ不動のFB五郎丸歩(スポ4)だった。どよめきを背に勢いを増す山田に容赦なく決めるビッグヒット。タッチへ押し出された山田は、「してやったり」という表情の五郎丸に、「さすが」と言わんばかりの苦笑いを返す。大学ラグビー界が誇る至宝同士のマッチアップに、2万4千を超える観衆は沸いた。
ピンチを切り抜けた乗る早大は24分、SO山中亮平(スポ1)から中濱、そして臼井のシンビンにより有田隆平(スポ1)と一年生でつないでインゴールを陥れると、終盤にもダメ押しで加点し続け、終わって見れば40−0の大勝。課題だったディフェンス面も「今季やってきたディフェンスが間違っていないということを証明できた試合」(中竹竜二監督=平9人卒)と言わわしめるほど。意識的に人数をかけることで、懸案だった山田封じも完遂してみせた。
「今年のメイジは強い。それを粉砕してワセダのFWの強さを証明したい」(ロック権丈太郎主将=スポ4)。うなだれるタイガージャージーを尻目に、視線はもう次なる一戦に向っている。対抗戦の最後に待ち受ける早明戦。どんな時も「前へ」出てくる紫紺のジャージーを、突き破る準備は整った。
(伊藤元輝)
早大出場メンバー
背番号
名前
ポジション
学部・学年
1
山下 達也
プロップ
商4
17
瀧澤 直
→後14分入替
理工3
2
臼井 陽亮
フッカー
スポ4
16
有田 隆平
→後40分入替
スポ1
3
畠山 健介
プロップ
スポ4
4
権丈 太郎
ロック
スポ4
5
橋本 樹
ロック
スポ3
18
寺廻 健太
→後40分入替
教4
6
有田 幸平
フランカー
スポ4
19
松田 純平
→後30分入替
政経4
7
覺來 弦
フランカー
スポ4
8
豊田 将万
NO・8
スポ3
9
三井 大祐
SH
教4
20
櫻井 朋広
→後40分入替
スポ2
10
山中 亮平
SO
スポ1
11
中濱 寛造
WTB
教1
12
井上 隼一
CTB
スポ2
21
宮澤 正利
→後25分入替
スポ1
13
田邊 秀樹
CTB
スポ2
14
早田 健二
WTB
スポ2
15
五郎丸 歩
FB
スポ4
22
佐藤 晴紀
→後40分入替
スポ3
早 大
慶 大
前半
後半
得点
前半
後半
3
3
T
0
0
3
2
G
0
0
0
0
P
0
0
0
0
D
0
0
21
19
計
0
0
40
合計
0
【得点】▽トライ 田邊、中濱、臼井、有田隆、三井、権丈 ゴール 五郎丸5※得点は早大のみ
◆コメント
中竹監督
きょうのチームとしてのスローガンは『ULTIMATE CRUSH』。清宮さんの強かったころのをあえて使った。ブレイクダウンがうまくいかないとできないので、『ULTIMATE CRUSH』というテーマにした。点差にはこだわらない。局面局面で『ULTIMATE CRUSH』できればいけるだろうと。点差以上に満足できる内容。集中力があった。ビッグゲームでどうしても前半硬くなるものだが、セービングなんかも全員が飛び込めていた。(中濱については)100点。見る人たちは対面の山田選手との戦いだと思っていたと思うが、山田はジャパンレベルの選手なので、行かれることは仕方ないと。ただ、中濱はそれ以上に返してくれるだろうと思っていた。一年生というよりはワセダの11番として責任を果たしてくれた。(山田について研究は)癖をビデオとかで確認しただけ。山田対策に時間をかけたつもりはない。どう考えても良い選手だから、1年生だけに責任負わせるんじゃなく、みんなで止めようという話をした。今季やってきたディフェンスが間違っていないということを証明できた試合だった。(明大について)FWFWというが、本当はFWじゃないところも整備されて、良いチームになっている。伝統のシャローディフェンスもある。去年はスクラムにこだわると言っておいて、こだわってこなかったので、今年はプライド懸けてくるんじゃないか。そういう意味では楽しみ。何が起こるかわからない試合。きょうの記憶はきょうで全部消す。昔を見ても、相手より必死になって戦うときがワセダの強いとき。結局はFWの戦いになるだろうが、15人の戦いという意識を持ってやりたい。
権丈主将
きょうの試合内容はあまり覚えてない。夢中にプレーしていたというか、あっという間に時間が過ぎて行った。ワセダの準備としては、ブレイクダウン、ディフェンス、セットプレーで圧倒することしか考えていなかった。コンタクトの場面で一番前に行くことを大事にした。22人全員がまとまって戦ったことが結果につながった。『ULTIMATE CRUSH』は、後半の最後早田がノックオンしたとき、FWに言った。ここで取られたら何も意味はない、徹底していこうと。あまり『ULTIMATE CRUSH』を試合中に強調はせず、具体的な声が多かった。個人的にはあまり良くなかった。チームが勝てて良かったという感じ。(臼井のシンビンは)逆にあそこでしっかりチームがまとまれた。自分たちがやらなければいけないことを再確認できた。(中濱は)心配はしていなかった。彼ならやってくれると思っていたし、結果も出した。1対1というよりも山田に対しては複数で止めることを心がけた。1年生は物怖じしていなくて、大胆にプレーしていてすごいと思う。(モールは)一戦一戦成長してきている。本当の武器になってきたという感じ。メイジからモールでトライを取りたい。(春の早明戦を振り返って)例年どおりの圧力。加えて今年は走るFWという印象。間違いなくないここ4年間で一番強いメイジ。(早明戦に向けて)一戦一戦集中して、一つ一つ階段を登ってきた。メイジも絶対負けられない相手。FWで真っ向勝負して圧倒して勝ちたい。去年より絶対今年のがメイジは強い。それを粉砕してワセダのFWの強さを証明したい。
畠山
(先発復帰)1年のときは途中出場で出て、2年からはずっとスタメンで出るようになったので、その中で、この前途中出場したときは違う視点で試合が見れました。(『ULTIMATE CRUSH』がきょうのテーマだったが)点数とか考えて、ファンの視点から見ればそういうゲームができていたかもしれないけれど、自分たちとしては、まだまだ要所要所で甘いところがありました。スクラムもそうですし、モールでも慶大の低いタックルで思いどおりにいかない場面もあった。(臼井がシンビンで抜けたが)FWの核であるフッカーが抜けたということで、僕自身焦りました。けど逆にシンビン出したチームの方が、そこで守りきろうとしてまとまりやすくなることもあるので。実際きょうも、危ないところはありましたが、失点はしなかったし、そういう面でいいチームになってきたなと思います。(きょうは運動量も豊富だった)そうですね、でもよくて60点くらいですね。やっぱり自分はスクラムでどれだけ相手にプレッシャーをかけられるか、あとはラインアウトとモール、そこが出来ていないと、いくら動き回っていてもダメだと思っているので。(早明戦に向けて)向こうは例年になく強いと思います。夏練習で組んだときも勝てていなかったし、去年はチームとしては勝ったけど、スクラムで逃げたと言われた。だから今年は真っ向勝負で勝ちにいきたい。
山下達
(4試合連続の先発だったが)きょうは個人的にはそんなに良くなかったですね。(スクラムは押し切れていない印象を受けましたが)相手が重かったです。エンゲージで出きれなかった。(ラインアウトでは前直にあえて競らない選択をしていた)前ピールを警戒してたんですけど、一本いかれてしまって徹底しきれませんでした。(FWのブレイクダウンは)ラックやモールでしつこく絡んできました。(今週はディフェンス面ではどんな練習を)いつも通り自分たちの形を確認した。あえて言えば、山田のサイドにはいつもより意識的に人数をかけました。(チームのマッチ目標である『ULTIMATE CRUSH』はできましたか)チームとしてはできましたが、個人的にはできませんでした。(来週の早明戦に向けて)とにかく頑張ります
臼井
個人的なことだが、ペナルティやシンビンでみんなに迷惑をかけて申し訳なかった。勝てたのはよかったけれど、そこは課題。(先制をとれて波にのった)慶大の激しいディフェンスの中で初めに点をとれてよかった。(監督はスクラムが悪かったと言っていた)ターンオーバーしたいときに、それができなかった。あと、安定して球出しをできなくて、アタックに影響を及ぼしてしまった。(完封した)0点に抑えられたっていうのはとてもよかった。この調子で次も頑張りたい。(明大戦へ向けて)(明大は)セットプレーに重点をおいてくると思う。やはり自分はその中心にいるわけだから、引っ張っていかなくちゃいけない。そしてFWで圧倒したい。
橋本
(ゲームプランは)ワセダのアタックをすることを心がけた。慶大のアタックに対して山田選手などバックスリーをとめるのと、キックの蹴り合いになることが予想されたので動き出しをちゃんとしようということを話した。(チームとして)アタックで取り切るというのとディフェンスはある程度出来ていて、自信がついた。(スクラムの出来は)きょうは慶大と折り合いが悪かった。下に落ち気味のスクラムだった。勢いが良くなくて、思い通り圧倒できなかった。(個人として)細かいところでミスを繰り返してしまった。自分に厳しく、修正していきたいと思う。
有田幸
(初の早慶戦出場)不完全燃焼です。もう少し長く試合に出たかった。スクラムまわりのディフェンスが良くないのでそこを詰めないといけないと思います。(慶大は低いタックルが刺さっていたが印象は)こっちでやりたいことができなかった。近場のタックルがすごくて、モールディフェンスもなかなか組ませてくれませんでした。(テーマは『ULTIMATE CRUSH』)スイープは絡まれることがあまりなかったけど、タックルの面でもう少し詰める必要があると思います。
豊田
(テーマが『ULTIMATE CRUSH』ということでしたが、自身はどうでしたか)きょうは良いテーマを与えてもらった。そのまま試合で表現できたと思います。(スクラムを組んでみて)思っていた以上に重かった。(ラインアウトは前後半、成功率80%越え)練習通り、競ったが取れた。分析結果が出た。Bチームとのシュミレーションが良かった。(慶大の印象は)やはり早慶戦となると違うし、一つ一つ太くて強いタックルだった。(明大戦に向けての抱負を)向こうはFWが強いが、うちもFWがウリ。真っ向勝負を挑んで圧倒したい。
三井
(慶大の印象)低いタックルやラックの時の絡みとかで前半けっこう苦労したが、ワセダはブレイクダウンとディフェンスを芯としてやっていて、全員で出来たように思う。しっかりやれたからこそ、こういう点差で勝てたのかなと。(自身のトライも)あれはおまけ。(早明戦に向けて)ビッグゲームなので、応援もいっぱいだろうし、観ている人に楽しんでもらえるような面白いラグビーをしたい。
山中
(初の早慶戦)やっぱり緊張しました。自分の動きができなかった部分もあります。でも、パスはそこそこ放れたので、そこはよかったかなと。(『ULTIMATE CRUSH』できましたか)そうですね。できたかなって感じです。(後半の有田隆選手のトライに大きく喜んでいましたが)サイン通りにきれいに行ったし、とてもうれしかったですね。1年生同士でうまくとったトライなので。会心のトライです。(次は早明戦)きょう以上のプレーで勝ちたいと思います。
中濱
(1年生にして早慶戦スタメン)緊張しました。でも三井さんや五郎丸さんが思い切ってやれと言ってくれて少し楽になりました。ディフェンスは満足できたんですけど、もっとトライとれたかなと思います。(対面は慶大・山田でした)そこまで意識はしていませんでした。でも学年とか関係なしに、WTBとして負けられないと思いました。(最後は有田隆と1年生コンビで決めましたが)あれは、いいところに走っていてくれたなという感じですね。(次、早明戦先発もありえますが)きょうみたいにビッグゲームなので、緊張しないで落ち着いてやっていきたいです。
井上
ビックゲームということで、ワセダの誇りと責任を感じていた。(慶大・山田への対策は)ボールを持ったら、2、3人で潰すことを心掛けた。今週は、それを中心にやっていたので実行した。(完封だったが)攻め込まれていたが、要所要所で良いディフェンスがあり、前に出ることができた。(あえて課題を挙げるとすれば)アタックを整備して、BKで点を取れるようにしたい。(早明戦に向けて)やはり早明もビックゲームで、まず出ることが一番ですけど、出たら、のまれることなく、自分の良さを出して、思い切ってやりたい。
田邊
1個目のトライは練習でやっていたもので、そのイメージが残っていた。練習どおりできた。(完封勝利)勝つことが大前提だったのでよかった。(課題などは)個人としては一つ一つのタックルやボールを持った時に倒れないようにしたりゲームコントロールの面などで課題がでた。でもきょうは喜んでいいと思う。(初早慶戦)きのうから楽しもうと思っていた。緊張せずいけた。抜けた時にウォーって観客がなってそれが楽しかった。(次は早明戦)きょうよりも人多いし競技場もでかいけど自分らしく楽しめたらいいかなと思う。
早田
テーマの『ULTIMATE CRUSH』を選手全員が意識していた。アタックもディフェンスもよくできた。(『ULTIMATE CRUSH』の感想は)気合いが入る言葉だと思う。試合前の話し合いをした時に出た。良かったと思う。(試合に臨んだときの気持ち)バックスリーが強いという評判だったので、バックスリーに絶対に負けたくなかった。(慶大のBKの印象)慶大はBKチームと言われるが、やはり低く突き刺さるタックルはしつこくて、やりにくかった。(慶大のキーマン山田対策は)みんなで山田を止めようと言っていた。カバーで止められたし、トライも取られなかったので良かった。(前半はほぼ完璧に抑えた)ここ最近でディフェンスもよくなってきた。(後半終盤の田邊との連係は日頃から練習しているのか)大外で回すという練習をやっている。(次は明大が相手だがディフェンスの課題)いつも通り自分の対面をしっかり守ってBKで完璧にしたい。明大はFWが強いのでそれで早大のFWを楽にしたい。(アタックの課題)トライを取ることだ。(早明戦に向けての意気込み)ディフェンスにしてもアタックにしても対面をしっかり抑えたい。きょうは取れなかったので、トライを取り切りたい。
有田隆
(いきなりの出番)いきなりだったので、やってやろうという気持ちだけでした。(緊張は)出ることの緊張はなくて、ワクワクしていました。チャンスだとも思いましたし。(ファーストタッチがラインアウト)あそこは緊張しました、一番不安だったので。(2本目のラインアウトの前に豊田に呼ばれていたが)あそこでは、「思いきり放ればいい」と言われました。それで少し楽になりました。(スクラムは)合わせたことはあったのですが、セットプレーは不安でした。ただ、瀧澤さんが声掛けてくれたりしたので、助かりました。(初トライも)あれはおいしかったです(笑)たまたまです。(山中、中濱とつないでのトライ)やったという感じです。自分がオチですが(笑)
松田
きょうは一人一人が勝負出来て良かった。(Aチームへの復帰試合となったが)試合に出るときは感極まって泣きそうになっちゃったんですけど、そこまでいい流れで良かった。かなり緊張はしました。(次は早明戦)自分はそれより先にジュニア選手権があるので、照準はそこに合わせてます。そこで良ければまた使ってもらえると思うので。
宮澤
(慶大の印象は)激しく当たっていたと思います。(試合への意気込みは)最低限果たすべきことはディフェンスだと思っていました。(チーム全体の課題は)もっとトライを取れたはずなので取る精度を上げていきたいです。(個人的な課題は)Aチームに入って声を出せなくなったので自分から積極的に指示を出していきたいと思います。(早明戦に向けて)とりあえず明後日のジュニア選手権を頑張りたいと思います。
佐藤晴
(初の早慶戦)キックがうまくいかなかったのが残念です。準備はできてましたが。(ベンチから見ていて)相手のタックルが結構低くて、攻めあぐねていたけど、途中からしっかり攻めれたし、いい『Penetrate』できたかと思います。(次は早明戦)ジュニア選手権とかもあるので、出れるように頑張ります。
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