|
|

| 大学選手権2回戦 対慶大 12月24日 東京・秩父宮ラグビー場 |


首藤復活の2トライ!宿敵・慶大を撃破

史上2校目の3連覇を目指す早大は、WTB首藤甲子郎(スポ4)が今年2月の日本選手権・東芝府中戦で右ひざを負傷して以来の公式戦で2トライを記録。前半早々から先手を打った早大が終始試合をリードし、粘る慶大を退けた。
まず前半3分、ゴール前中央からの左展開で、「100%今出せる力を出すだけでした」と語る首藤が復帰直後とは思えないスピードでライン際を駆け抜け先制トライ。さらに5分後にはCTB谷口拓郎(人4)がトライを決め、早々に試合は動いた。この後慶大にトライを許すも、早大のブレイクダウンの早さが目立つ。素早くかつ正確にボールを左右に動かして、慶大ディフェンスを揺さぶり、うまく試合をコントロール。そして、同28分にはスクラムから左展開で2トライ目となる首藤、さらに6分後にはもうひとりの頼れるフィニッシャーWTB菅野朋幸(人4)が、持ち前のフットワークで相手をかわし鮮やかにトライを決める。
続く後半9分にはモールからSH矢富勇毅(スポ4)が体ごと押し込み、この試合最大の25点差をつけるも、同13分、19分と立て続けにトライを奪われ、逆に慶大を勢いづかせてしまう。流れを変えたかった早大ではあるが、同25分あたりからFW勝負をしかけるも実らず。また、途中SO曽我部佳憲(教4)がドロップゴールを狙うも決めることができない。「厳しい状況でいかに冷静になれるか」とCTB今村雄太(スポ4)が振り返るように、なかなかとどめを刺すことができない状況に少し焦りが出たのかもしれない。最後までFW戦にこだわったものの、「意地を感じた」(ロック後藤彰友副将=理工4)との言葉通り、慶大の驚異の粘りを前にして時間だけが過ぎていき、そのまま33−22でノーサイドをむかえた。後半は前半での“貯金”が生きたと言わざるを得ない結果となった。
今季、慶大とは4度目の対戦で、お互いを知り尽くしているだけに、やりにくさがでたのかもしれない。そして、次戦の京産大は7度リードが入れ替わる法大との大接戦に競り勝って上がって来た勢いのあるチーム。『荒ぶる』へは辛く厳しい道のりが続くが、この日のFWの課題をうまく修正し、本来の力を見せつけてほしい。また、「一戦一戦すべて出さなければ強くならない。」と気を引き締める中竹竜二監督(平9人卒)の言葉が、チームを覚醒させることだろう。
(小早川啓介)
|
| 早大 |
|
慶大 |
| 前半 |
後半 |
前半 |
後半 |
| 4 |
1 |
T |
1 |
2 |
| 4 |
0 |
G |
0 |
2 |
| 0 |
0 |
P |
0 |
1 |
| 28 |
5 |
得点 |
5 |
17 |
| 33 |
総得点 |
22 |
|
早大メンバー
| 背番号 | 名前 | ポジション | 学部・学年 |
| 1 | 瀧澤 直 | プロップ | 理工2 |
| 2 | 種本 直人 | フッカー | スポ4 |
| 3 | 畠山 健介 | プロップ | スポ3 |
| 4 | 権丈 太郎 | ロック | スポ3 |
| 5 | 後藤 彰友 | ロック | 理工4 |
| 6 | 松田 純平 | フランカー | 政経3 |
| 19 | 上田 一貴 | →後半36分入替 | 教2 |
| 7 | 豊田 将万 | フランカー | スポ2 |
| 8 | 林 徹 | NO・8 | スポ4 |
| 9 | 矢富 勇毅 | SH | スポ4 |
| 10 | 曽我部佳憲 | SO | 教4 |
| 11 | 首藤甲子郎 | WTB | スポ4 |
| 22 | 佐藤 晴紀 | →後半36分入替 | スポ2 |
| 12 | 谷口 拓郎 | CTB | 人4 |
| 21 | 長尾 岳人 | →後半31分入替 | 教2 |
| 13 | 今村 雄太 | CTB | スポ4 |
| 14 | 菅野 朋幸 | WTB | 人4 |
| 15 | 五郎丸 歩 | FB | スポ3 |
◆コメント
中竹監督
思った通りの接戦になった。最初はうまく取るべきところで取れてそこからペースを握りたかったが、崩されてトライを取られてしまった。最後まで慶大の勢いを止められなかった。選手はこのカベを乗り越えてさらに成長してくれると思う。特に最後に取り切れなかったので、FWは奮起してくれると思う。ペースを握れないのは、いつものことだが反則が多いから。そこをコントロール出来るようになればと思う。(ゲームプランは)慶大を勢いに乗らせないこと、そのためにWTB山田を走らせない、ボールを持たせないこと。SHとSOへのプレッシャーがきついので、それを外して裏を攻めること。あとは、内に切り込むプレーを入れながら展開してトライを取る、といったことです。(首藤の評価)今季Aチームでは出てないが、昨季までの実績と信頼で起用した。万全ではないが2本取ってくれたので、その点では評価できる。対面の山田についても、彼に全てを与えないディフェンスを今のところ一番出来るのは彼なので、そこでも期待通りだった。(これで決勝まで見えたか)(先は)見ないようにしています。一戦一戦すべて出さなければ強くならないし、逆に退化すると思うので、そのための準備をしたい。(京産大戦に向けて)楽しみですね。
京産大はディフェンスに自信があるしスクラムも安定している。今までの相手の中でも歯ごたえというか芯がある。FWにとってもここを乗り切ることが先につながると思う。
東条主将
入りの部分で浮き足立たずに前半で勝負を決められたと思う。アップも良かったし、練習からの意識が出たと思う。(途中からペースがつかめなかったが)相手も強いし集中力もあるので、プレッシャーを受けて取り切れなかったところはこれからしっかりやりたい。(自身のコンディションは)コンディションがどうこうではなく、やるしかないので。(京産大のイメージは)まだビデオとか見てないので帰ってからですが、印象としてはFWが強いチーム。FW戦で負けずに積み重ねてきたことを出したい。
後藤副将
トーナメントで負けたら終わりの試合だったので、出れない4年生のためにも絶対勝って、一試合でも長くやりたいという気持ちでした。きょうの目標は先手を取るということだったんですけど、前半はその通り取れたので良かったです。でも、後半は相手の意地に負けてしまって、良くなかったです。(首藤選手も帰ってきました)一緒にバイスキャプテンをしてるんですけど、頼もしい選手です。チームに芯が通る。(東条主将が欠場で今回もゲームキャプテンでした)次の試合から出るみたいなんですけど、そろそろきついです。自分だけじゃなくてチーム全体を見なきゃいけないし、声も出していかなきゃいけないんで。今後の課題は、最後まで取りきること。あとモール。(次は京産大です)分析とか全然これからです。でも、どこがきてもやることは同じです。
首藤副将
(長い復帰明けの試合を終えてみて)一言で言うと、感動しました。4年生の後押しがあって、とにかく仲間を信じてやるだけだと思っていた。100%今出せる力を出すだけでした。(ファーストトライを取ったが)個人というより、ワセダとしてファーストトライが取れたことはチームに必要なことだったので、自分でも良かったと思います。(リハビリ中に考えていたこと)自分がいない間に出ていた人たちが苦労していたので、合流したら爆発して勝利に貢献できたら良いと思っていました。(次は準決勝ですが)きょうのようにやるべきことをやれば良いゲームになるので、課題を一つ一つクリアして、気負うことなく自分たちのプレーができれば良い。(自分たちのやるべきこととは)挑戦者です。昨年優勝していますが、ひたむきにできるかだと思っています。(山田選手の印象は)ランニングスキルが高い選手なので、走らせないことがテーマでした。ディフェンスのシステムを外側に置いて、走らせない対策をとりました。
瀧澤
慶應とは今季何度も試合をして、毎回接戦。負けたこともあったけど、きょうも強かったという印象でした。自分も前に出る場面があったんですけど、ちょっとだけだったし、まだまだでしたね。(後半の慶應ディフェンスの粘りは)こだわったところでトライを取ったら勝ちだと思ってたんですけど、このままモールやスクラムでいけばってところで最後、慶應に意地を見せられました。(FWでとりきれなかったと監督がおっしゃっていましたが)その通りです。モールで押し込んでまだまだ行けるっていう部分もあったので、もっと頑張っていきたいです。あとはやっぱりペナルティをなくそうってことも課題です。(勝因は)セットアップからのトライですかね。セットでのプレッシャーは上回っていたと思うので。(準決勝に向けて)京産大はスクラムが強いらしいんで、そこで勝ちたいです。
種本
(きょうは)慶大の気迫に負けないように、ファーストプレーから意識していた。どんなプレーでも先手を取ろうというのがスローガンでした。どちらも後がない状況で、(慶大は)低いタックルで来て苦しい試合だった。(対策は)山田選手がすばらしいので、プレッシャーをかけようと。(相手のモールに対しては)対応はできたが、ディフェンスはまだまだですね。精度が低いです。(攻撃でも)押して出ることができればBKが取ってくれるので。(最後の20分は)FWにこだわって取ろうとしていた。意地があった。慶大の前に出てくるディフェンスとブレイクダウンで受けてしまったのは課題ですね。(次は京産大)やったことはないですが、夏に試合を見に行きました。FW、特にスクラムがいいチーム。ワセダのスクラムをしっかりと組みたい。
畠山
(きょうのゲームプランは)激しさにこだわって自分らのラグビーをするということです。前半はできましたが、後半がいい内容じゃなかったのが残念です。(ご自身の出来は)まだまだできると思います。例えばセットプレーだったらもっとランナーとしてもっと積極的にいきたかったです。(前回の早慶戦と比べて慶大の印象は違いましたか)やってくることにかわりはないんで。むこうも熱いものをぶつけてきました。強い慶應に変わりはなかったんでやりづらかったです。(京産大に対するイメージは)高校時代苦手だったプレーヤーがトイメンにいるんです。FWにこだわってくると思いますが、僕らのラグビーをしたいです。
権丈
(試合前、どのような心境でしたか)不安がありましたが、出られない人達のためにも頑張ろうと。直前には吹っ切れて、良い感じで臨めました。(過去と比べきょうの慶大はどうでしたか)前半からワセダのペースだったし、プレッシャーもそれ程ではなかったので、問題なかったですね。(後半19分あたりからスコアレスで慶大の粘りが目立ちました。押し切れなかった原因はありますか)連続トライされてしまったのが良くなかった。一つ目で踏ん張らないと。個人的にはタックルをくらい一発で倒れてしまって、後ろに下がってしまった。タックルに対して粘る強いプレーができなかった。(京産大戦に向けて一言)相手はどこでも関係ないです。ワセダのラグビーをして、自分達のペースをつかみたいです。
松田
(きょうの試合を振り返って)相手が強くて自分たちのラグビーがなかなかできなかった。勝ててよかった。(FW戦に関しては)モールでもっととれればよかったんですけど、相手の反則に阻まれたりで、とれなかったので反省点です。(東条主将の代わりということは意識しますか)重圧は確かにあります。ただ自分は東条さんの代わりではなく、自分らしさを出せと周りからも言ってもらって、結構助けてもらってます。4年生の代わりにはなれないので、今の自分にできることをやります。きょうはボールにも絡めたし、タックルもそこそこ。ただ体力面はまだまだです。(次は京産大戦です)勝つだけです。自分はジュニア選手権で負けているのでもう2度と負けたくない。頑張ります。
林
思っていたとおりの厳しいゲームでした。次の試合(準決勝)よりもヤマになると思っていました。前半は、FWで戦って、BK対BKという局面を作れたんですが、後半になって相手のタックルに苦しんでしまいました。FWのモール戦はこだわったんですが、反則もあって、取りきれませんでした。(首藤の復帰について)やはり得点力の面で、だいぶ違いますね。1対1では、必ず抜いてくれるので。練習の時は、遠慮していた部分もあったと思いますが、試合になると変わります。プレーでも引っ張ってくれるし、ワセダにとって大きな力になりますね。(きょうの慶大から学んだものは)激しさと負けん気です。慶應は敗退しましたが、明日はわが身という事をしっかり認識して、これからやっていきたいです。試合後に、慶應の選手から、「優勝してくれ」と言われました。慶應さんの分も頑張りたい。(次は京産大)負けたら終わり、次の相手もワセダを倒そうと必死にくるので、ワセダもひたむきに戦いたい。
矢富
(どういう心境で試合に入っていきましたか)不安はなかったです。この1週間、楽しく内容の濃い練習ができたんで。(序盤からそうとうプレッシャーがあったように思えましたが)プレッシャーはあったんですけど、その分外が空いて、そこで取ってくれました。取るべきところで取れたのはよかったです。やっぱり慶大は攻めだすと止まらなかったし。(トライは)(11月)23日の試合ではモールから取れなかったんで、よかったと思います。あれはFWのおかげです。(次の試合に向けて)いつもと同じです。負けたら終わりなんで。
曽我部
(きょうの試合を振り返って)接戦になるかなと思っていたけど予想通りだった。これが伝統の1試合かと思ったりした。でも自分たちが立ち上がりにトライとれてよかった。(DGを狙ってたのは接戦を意識して?)そうです。フォワード同士タイトになってたから自分のドロップゴールで点数稼げたらいいかなと。でも2本続けて外しちゃったんで次からは外せないなと。(後半攻めきれなかったことについて)ケイオーの出足がよくなったのと、ディフェンスにさされる部分があって後半厳しくなってしまった。(次戦にむけて)友達もいっぱいいるんで楽しく。最後は笑っていられるようにいい試合になればいいかなと思います。
谷口
(開始早々の2トライ。理想的な立ち上がりでは)最初から先手を取る作戦ではありました。早大のラグビーをしようと。(自身のトライも)今村にディフェンスが振られていたので。(前半は上手く得点を重ねた)(首藤)甲子郎が入って、チームに一発の力が加わった。チーム力が上がった結果です。(後半は攻めきれない展開)モールで押せそうで押せなかった。キックで切るところで切れず、リズムを崩した部分もあった。もっと曽我部をフォローしてやればよかったと思う。(自身の出来は)全然ダメ。自分がやるべきことをやれなかった。慶大が出てくるところにディフェンスで上手く対応できなかった。(外、内と上手く攻め分けられた)実際どこからでも(トライを)取れる。そこが早大の強み。(京産大戦に向けて)とにかく、早大のラグビーを80分続けたい。
今村
(慶大ディフェンスは)プレッシャーが強く、セットができない場面があった。後半、押された要因は、うまくゲームを切れなかったことだと思います。きょう、慶應さんと試合できたことで、「厳しい状況でいかに冷静になれるか」という事が次につながると思う。慶應さんと2回戦で対戦できて良かった。(主将不在ながらも、首藤が復帰)今出れるメンバーでしっかりできていると思います。代わりに出たメンバーも頑張っている。甲子郎については、ボールを持つと前に持っていってくれるので、信頼しています。(次は京産大)これから、ビデオを見て研究します。法政に勝ったチームなので、次も集中して戦う。厳しい戦いになると思います。
菅野
(後半接戦)前半はいい形でトライ取れたんですが、やっぱり後半がなかなか取りきれなくて劣勢になりました。(対策は)今年4回目の対戦だったので、しっかり相手の研究はしてきました。外側が広がり気味なので、はじめから回していくプランでした。前半はそれで取りきれましたが後半で取りきれなかったのが課題です。自陣でもっと激しく止めないと。(反則が多かった)ノーペナルティを意識してたんですが、多くて。相手のキックで自陣に釘づけにされました。練習中から反則に対しては厳しくしているので、無駄な反則を取られないようにしないとだめですね。(首藤選手の復帰は)甲子郎は去年の怪我からずっとリハビリで、思うことがあったと思う。この時期に復帰できて、きょう活躍してくれてうれしいです。(次の京産大は馴染みのうすい相手ですが)相手がどこであろうと自分たちのやるラグビーができれば負けないので。もっとコミュニケーションをとって、しっかりいい試合をしてきます。(個人として意識することは)もっとボールにさわる回数を増やして、トライにこだわりたいです。
五郎丸
(前半最初からいい突破、パスが見られましたが)BKラインでいい感じにとれたのでよかったです。(ご自身のパフォーマンスも上がってきているのでは)シーズンに入って気持ちも入ってきたし、上がってきていると思います。(BK全体を見て前半は?)取るところで取れて、今やろうとすることはできたと思う。(後半はなかなか攻めきれないところも?)相手がツメのディフェンスに変えてきたのもあるが、敵陣にいることができたのはよかった。(対抗戦の時とは違って、慶大はキックを多用してきましたが)自分たちのディフェンスがよくなってきているので、(攻めの選択が)そうなったんじゃないかと思います。(次戦への意気込みを)ようやくこの場に立てるのでまず一回しっかり勝って、4年生にいい思いをさせたいです。
上田
(きょうの感想を)うれしかったです。東条さんの分も勝ちにいかんと思っていたんで。(途中からの出場でしたが何を考えて)僕は後半ほんのちょっと出ただけなんですけど、ひらいてた点差がだんだん詰め寄られていて、これはまずいなと。みんなを集中させよう、もっかいまとまらせようと。そう思っていました。(後半は慶大ペースとなってしまいましたが)慶大はめっちゃ強い。その慶大にもっていかれてこっちのリズムが出なかったのが反省ですね。リセットして一からやり直す、修正力が今後の課題になると思います。(次は京産大。ディフェンスには自信があるとのことですが)崩します。僕らが崩せな勝てんと思ってますんで。

|

| 
|