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 日英大学対抗戦2005・早大 対 ケンブリッジ大 9月18日 東京・秩父宮ラグビー場



 ケンブリッジ大に完勝も、笑顔なし

 ノーサイドの瞬間、早大フィフティーンに笑顔はなかった。対抗戦へ向け夏合宿の成果を確かめるべくして臨んだ、ケンブリッジ大(ケ大)との日英大学対抗戦。結果は、BKが全5トライを挙げ、33−8と完勝したものの、「やろうと思ったプレーができずに、こだわってきたモールもやめ、ふがいない結果となってしまった」と佐々木隆道主将(人4)が振り返るように、課題が多く残る試合となった。

 前半6分、早大は自陣ゴール正面でのPGをケ大に許し、先制される。しかしその直後の8分、SH矢富勇毅(スポ3)の突破から、最後はWTB首藤甲子郎(スポ3)が逆転のトライ。その後も早大は早いプレッシャーをかけ、FB五郎丸歩(スポ2)の得意のロングキックなどで有利に試合を展開していく。そして16分にはロングパス3本で相手を崩し、五郎丸が相手選手2人に倒されながらも強引にトライを奪う。さらにCTB池上真介(人4)もトライを挙げ、前半を19−3で終える。

 後半序盤も早大のお家芸の早いパス回しで試合を支配する。12分には、SO曽我部佳憲(教3)、CTB谷口拓郎(人3)の二人が交代出場し、スタンドから大きな歓声が上がる。直後の14分、相手ボールをターンオーバーし、速い展開から左サイドでフリーの谷口がトライ。コンバージョンゴールも決まり、26−3とし試合の流れをぐっと引き寄せる。さらに22分には、この試合、終始安定していたラインアウトからトライが生まれる。矢富、曽我部、佐々木、そして最後は谷口と相手を翻弄する見事なパス回しとスピードで試合を決定付けるトライを挙げた。

 しかしそれ以降、早大らしい展開は影をひそめ、「最後の10分は実際には2分くらいしかプレーしていない」と清宮克幸監督(平2教卒)が振り返るように、この試合のテーマにしていたセットプレーから相手に試合を支配される。迎えた後半ロスタイム、マイボールのスクラムからケ大にトライを許し、試合終盤にケ大に一矢を報いられた形でノーサイドとなった。

 「1試合1試合自分たちで決めた課題を完璧に、先週できなかったから今週、とできるチームになりたい」(佐々木主将)。この言葉からも伺えるように、佐々木組は高い目標意識のもと成長を遂げる。更なる高みへ、選手権連覇、そして打倒トップリーグへ。その最初のステップである対抗戦5連覇に向け、ついにシーズンが開幕する。

(本間裕二)


★ニュージャージー初お披露目
早大伝統のアカクロジャージーが2年ぶりにリニューアルされ、選手は初めて着用して試合に臨んだ。ニュージャージーは2年前に加えられたアディダスのスリーストライプ(3本線)の長さが変わり、肩から脇にかけてラインが加わったデザイン。「脇のところが斜めにきっちりしていて、動きやすさは昨年よりいい」と佐々木主将。機能性がより高なった新ジャージーが、早大の更なる躍進の原動力となる。

早大   ケ大
前半 後半 後半
3 2 T 0 1
2 2 G 0 0
0 0 1 0
19 14 得点 3 5
33 総得点 8

早大出場メンバー
1前田航平(人4)、2青木佑輔(教4)、3畠山健介(スポ2)、4権丈太郎(スポ2)→百合洋(理工4)、5後藤彰友(理工3)、6豊田将万(スポ1)、7松本允(人4)→松田純平(政経2)、8佐々木隆道(人4)、9矢富勇毅(スポ3)→茂木隼人(教3)、10久木元孝成(教4)→曽我部佳憲(教3)、11首藤 甲子郎(スポ3)、12池上真介(人4)→谷口拓郎(人3)、13今村雄太(スポ3)、14勝田譲(人4)、15五郎丸歩(スポ2)


◆コメント
清宮監督
セットプレーの入り方をテーマに設定し、ラインアウトでは取るだけじゃなくプレッシャーをかけて出すことをあえてやりたかったが、うまく相手のFWに止められた。プレッシャーがかかったボールをBKに出せなかったので、そこは次のステップ。スクラムはほぼ支配していたが、最後の2本はターンオーバーされたので非常に不満足だし、不完全なプレーがいくつかあった。今日はプレーが途切れてしまって、自分たちのプレーができなかった。最後の10分は実際には2分くらいしかプレーしていない。モールは後半うまくいかないことの考えられる原因をいくつか挙げて、1回チャンスを与えてそれでできなかったらやめることにしていた。

佐々木主将
やろうと思ったプレーができずに、こだわってきたモールもやめ、ふがいない結果となってしまった。勝つことは当たり前で、どの大学より圧勝で勝とうとしていたが、自分たちのミスからリズムを崩して、残り10分はこだわっているセットプレーでやられた。2試合を見て近場にこだわる印象があって、理解していたはずなのに責任感がないのか、できないのか…たぶん責任感がそこまでないのでもっと植え付けて、意地やプライドを持って「ここだけは負けない」というところを持って欲しい。清宮監督から出された課題だけでなく、1試合1試合自分たちで決めた課題を完璧に、先週できなかったから今週、とできるチームになりたい。

前田
(試合を振り返って、今日の自分の出来は?)スクラムはうまくいったけど、外人の圧力みたいなものもあってフィールドプレーはよくなかった。特にモールが最悪でゲームプランにも影響してしまったと思う。改善の余地ありです。(外人の圧力とおっしゃいましたが日本人との違いは?)相手の手が長くてハンドオフで届かない場面があった。そこで自分達が踏み込んで行ってたらもう少し対処できたと思う。(合宿の成果は?)スクラムは合宿の成果が出せたと思う。けどモールとか、接点の2人目のよりとかはまだ出せてないですね。

青木副将
(FW戦を振り返って)スクラムやラインアウトで1stが弱かったですね。今回一本目にかけていたんで、後半の部分でミスがでてしまった。(ラインアウトの成功率は高かったが?)相手が(早大を)分析できてないんで獲れて当たり前の相手だったし、100%で獲らないといけないのに、しょうがないといったらそれまでだけど、最後の最後で集中力が切れてしまって。僕としては獲ってもらいたいボールだったんで悔やまれますね。(合宿終えてFWの仕上がりは?)まだまだですね。今日も強みにしているモールが組めなかったですし。

畠山
カントー、法政の2戦から、近場でのプレーが多くなるということは予想していたが、序盤は受けてしまい、激しいブレイクダウンができなかった。ハーフタイムに清宮監督に喝を入れられ、後半は前半に比べると自分たちのペースで激しくいけたと思う。(ケ大はかなり体が大きかったと思いますが)先日のセコムとの練習試合でも体の大きい相手とプレーしたが、今日は相手が押してくることも試合前に分かっていたので、スクラムではうまく対応し、矢富さんや隆道さんにすばやくボールを回すことができた。カントー、法政ともに勝利し両校とも自信をつけたと思う。自分たちも負けられないという気持ちがあったが、今日はミスが多くもっと得点の取れる試合だったので悔いが残る。

権丈
(試合を振り返って。相手の調子はあまり良くないように見えましたが)もっと点が取れる試合。もっと厳しくプレーできれば良かったんですが、ミスが多かったです。(欧米人に当たり負けませんでしたか)本当は当たり負けしちゃいけないんですけど…。このくらいのレベルだったら。だけど前に出れなかったです。(課題は)セットプレーと、今日だったらモールが全く組めないのが課題。あとはブレイクダウンでの激しさ。特に2人目の。もっと練習するしかないです。(最後に、対抗戦が始まりますが意気込みを)今はAで出してもらってますが、レギュラー争いに負けないよう頑張ります。

後藤
(相手の印象は)1人1人は強かったが、チームとしては出来てないと感じた。(自分の出来は)走ることは走れた。ただボールに絡めなかった。(身長差があったが、ラインアウトは)関係なかった。相手は組織プレーの点で未完成だった。(夏合宿、最後にBチームに落ちてしまったが)あれがあって今がある。いい刺激になった。(清宮監督からきついことも)言われました。(権丈)太郎と二人で怒られ役なんで。(今季への意気込みは)全試合にでること!

百合
(初アカクロですが)短い時間だったがいい経験となった。(今日の試合を振り返って)FWが上手くボールを支配できずBKの流れも悪くしてしまった。自分が出たら流れを変える動きをしたいと思っていた。(短い時間での出場となりましたが個人的な出来は)自分のプレー自体は短かったんですけど、結果は良かったのでいいイメージで来週を迎えられそうです。

豊田
試合には勝ったけどあんまり良くなかった。今日は完封を目標にしていたが、逆にこっちが何もできなかった。(ラインアウトは)取れたけど、取った後が良くなかった。(体格の違いは気になったか)最初からわかってたこと。大丈夫だった。(1年生で唯一出場しましたが)たまたまです。(田中)渉太がけがしていたので。渉太の分もがんばりました!(合宿の成果は)ちょっとは出せたけど、あんまりできなかった。(春にアカクロを着続けたいといっていましたが)今のところ継続できてる。これからもずっと着れるようにしたい。

松本
勝ち方を意識してプレーしようと言っていた。たとえばトライの取り方とかを、意図したトライを取ろうと。ディフェンスは近場の相手をしっかり倒して。でも実際やってみるとパワー強くて。あおられて外にいきすぎて、またプレッシャーをかけられてという悪循環でしたね。ポイント毎にやられてしまった。(ご自身は良いタックルもたくさんありましたよね?)仕事の面でいったら、去年いた古島さんと比べると、豊田はやっぱりまだ差があって、自分がその差を埋めようと思っている。でもまだそのレベルまでいってないですからね。ボールを持ったら豊田の方が足が速いしアタックは任せて、自分は仕事をしてやろうという気持ち。

矢富
もっと点取れるところがいっぱいあった。BKのミス、例えばやろうとしていたことをやらずにパスしちゃうみたいな場面が多かった。ハッキリ言ってダメでした。今日は大差で勝たなきゃいけなかった。サイズ、パワーがある相手なんで速い展開、早い球出しを心掛けたが、球際の圧力がきつくてミスが生じた。スクラムもプレッシャー受けてた。今日は自分的にも全然ダメ。最後のトライも集中が切れてしまったから。上のチームとやるときは大事になってくる。練習からしっかりやらなきゃいけない。これから開幕に向けて一つ一つ課題を片付けていく。今日より良い試合をやっていきたい。

久木元
ミスが多くて、特にBKなど全然ダメでした。(どういうゲームプランを組もうと思っていましたか?)相手が外が弱いので、そこをついていこうと思ったが、自分らのミスで自滅してしまった。もっと点が取れたはず。(外国人ということで体型の違いなど気になりましたか?)そういうことは全く関係ない。(合宿の成果は感じられたか)部分部分は感じられた。100%いい試合にするというのが目標だったが達成できなかった。(対抗戦へ向けての意気込み)今日試合をやってこのまま対抗戦に入っていたらやばいと思ったのでいい薬にしてがんばっていきたい。

曽我部
(前半をピッチの外から見ていて)サインプレーをうまくすればトライを取れると感じていました。(どんなプレーを心がけようと?)正直頭の中が真っ白であまり考えられませんでした。(ご自身のプレーの評価は?)今日はもう0点ですね(苦笑)。30分しか出場していないのでどこが悪かったというのは具体的に分かりづらいので、ビデオを見て研究したいと思います。(本格的に復帰してから約1ヵ月ですが、コンディションは?)ここまで順調にきていると思います。これからチームのために良いプレーができるように、SOの先輩とかのプレーを見ながら勉強していきたいです。(途中出場の際にも一際大きな歓声が上がりましが)嬉しかったですね。今日のデキは悪かったですが、また出場機会があれば楽しめる試合をしたいと思います。

首藤
今週やってきた接点での精度があまりよくなかった。トライ出来るチャンスでミスとなってしまった。個人としては良い状態でボールを要求できなかった。(自身のトライ)あれは誰がいてもトライできたんで。全体の流れがよかった。(ケ大の手応えは)(相手は)毎年2戦やって疲れた中での試合。なのでもう少し点差を大きくしたかった。当たりは後半に入ると落ちてきた。でも日本人にはない強さはある。(スタメンでの試合)久しぶりに伝統の秩父宮で11番を着れてよかった。(対抗戦に向け)ケガをしないこと。毎年大事な所でやってるので今年は全戦出れるようにしたい。(個人としての目標)ボールを持ってないときの動き。意識していきたい。

池上
(Aチームのスタメンとしてケガ明けで最初の試合でしたが)コンディションとしては、合宿でプレー出来ていたので問題はなかったんですが、久々のAチームでの試合ということで、緊張してしまい、自分本来のプレーが出来なかった。自分の存在をアピールしなければ、という気負いから空回りしてしまった。(対抗戦へ向けポジション争いが激しいと思いますが、どのようにアピールしていきたいですか)ライバルは足の速い選手が多いので、自分としてはタックルの強さを軸に、パスなどでアピールしていきたいですね。今日はパスで何度かミスをしてしまったので、まだまだです。

今村
(今日の狙いは)前の試合を見て研究していた。相手はディフェンスがあまり前に出てこないと思っていたので、BKでトライを獲れるだけ取ろうと思っていた。ただ、ディフェンスが思ったよりも出てきたこともあり、いい所が出せなかった。(ボールを持つ場面が少なかったように感じたが)ミスもあった。いい所でボールがもらえなかった。(1トライに抑えました)ディフェンスは1人1人としてはよかったが…。最後のトライは余計。(夏合宿を終えて)BKのラインはいい感じで仕上がっていると思う。その中で自分は勝負、パスといった部分を出したい。(対抗戦に向けて)次からは自分たちの形を出して圧倒的に勝ちたい。

勝田
(今日の出来は?)消化不良だった。日頃から出てしまうだめなところが試合でも出てしまった。ディフェンスは良かった。スクラム、ラインからいいボールが出なかった。空いてるところは見えてたんだけど、イメージと違った。(ケ大の印象は?)ケンブリッジというよりうちの問題。アタックができなかった。ポジションごとに課題が見えた。(対抗戦への意気込み)最後だし1日1日をしっかりやりたい。全てがカントーにつながっていく。BKにいろいろ指示を出していて修正してるんだが、なかなか数字につながらない。イメージが先行してしまっているので、ひとつひとつ消化できるようにやっていきたい。

五郎丸
自分たちのプレーができなかった。夏合宿から取り組んできたことができていないからこういう結果になったと思う。(相手のコンタクトは?)真正面は強いけど、日本特有の、ステップ踏んでずらして前に行くプレーをすれば世界に通用すると思いました。(ディフェンスが良かった印象がありますが)パスワークで外に散らしてくるプレーがなく、近場しかないことは分析でわかっていたので、その近場をFWが止めてくれていたのでよかったと思います。(好キックを蹴っていましたが?)キックは今日はよかったですね。パフォーマンスは春に比べれば少しずつ良くなってきていると思います。(対抗戦にむけて)春からずっと無敗で来ていて過信していたところが今日の試合で浮き彫りになった。セットプレーの安定や、プレーの精度を上げていきたい。

★早稲田スポーツでは、関東大学対抗戦を速報予定です。ぜひご覧ください。
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