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 新入生歓迎号 アウトライン 



 新入生歓迎号 アウトライン

 なりたい自分になる。これが本当に難しい。行動力があって、計画性があって…そういう人に憧れるが、用事のない日は一日中家にいて、何をするにも締め切り前夜に必ず慌てる。現実の自分ってこんなもん。

 しかし、意外と積極的な面もあった。例えば中学生のころ、近くの離島へ合宿に来たバレーボール全日本チームの練習を、学校を休んで「ちょっとそこまでフェリーに乗って」見学に行った。某アイドルグループに熱中していた時には、バレー部の合宿を終えたその足で急行列車に飛び乗り6時間、ライブに駆けつけたこともある。そしてここ数年間、わたしの生活を支配しているのがフィギュアスケート。2月20日、トリノ入り。「五輪を生観戦できるのは大学生の今しかない!」そう考え、1年前からチケットを手配して一人で海外まで追いかけてしまった。普段は物事に消極的なわたしも、好きなことになると別のようだ。

 いつでもなんでもそろう都会がうらやましかった。何もない北の果ての寂れた田舎で育ったためか、少ないチャンスを逃したくない――そんな思いが働くのだろう。とはいえ、留学したり本を出版したりと毎日一分一秒を惜しんで頑張っている友人たちと比べてしまうと、なんともスケールの小さい話ではある。結局は単なる凝り性か。

 それでも、対象は何であれ、それだけ情熱を傾けられるものがあるのならわたしも十分幸せだ。なりたい自分とは少し違うが、そんな自分も好きかもしれない。

(七田惇) 






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