|
|
|
早慶野球(春)号
「いつまで野球をやっていたの?」以前、友人にそう尋ねられた。だが、わたしは野球経験者ではない。強いて挙げれば、小学生時のソフトボールくらいだ。5年生当時は二塁手。しかし、上級生と守備位置が同じだったため、出場機会はなし。同学年の友人が試合に出ているなか、ベンチで声出しをしていたものだ。
迎えた最後の年。念願の二塁を守れる、そう思ったわたしを待っていたのは遊撃手へのコンバートだった。今までと全く逆の動きの守備に悪戦苦闘。一塁への送球にも悩まされた。
そして、わたしにとって最初で最後の大会。9番・遊撃手で先発出場。試合は初回に先制するもその後逆転を許す。そんな展開で迎えた第1打席。わたしの放った打球は右前にポトリと落ちた。右ゴロの可能性もあり得るソフトボール。一塁へ全力疾走、滑り込んでなんとかセーフになった。第2打席も同じような右前安打。しかし、いずれも得点につながらない。
リードされたまま最終回・5回を迎えた。ここで同点のチャンスをつくり、わたしの前の打者が打席に入る。「回ってこい!」2安打を放っている自信からか、心のなかでそう叫んだ。そして、見事安打を放ち同点。ところが、勝ち越しを狙った走者が本塁憤死。目前でチャンスは途絶えた。それでも、「延長戦で勝ち越しだ」、チームの誰もがそう思った。しかし、延長戦はなかった。その裏、サヨナラ負けを喫したのだ。
あの時の幻の第3打席への思い・悔しさが、わたしの野球への情熱の原点である。
(滑川善隆)
|
|
|
wasedasports.comに掲載の記事・写真・カット等の転載を禁じます。
すべての著作権は早稲田スポーツ新聞会に帰属します。
なお学校長期休暇中のお問い合わせには応じられませんのでご了承をお願いします。
(C)2001-2003,Waseda Sports Press
|
|
|