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第56回全日本学生選手権
11月27日 大阪・府立体育館
創部史上初の快挙!悲願の府立制覇!
気迫のこもった戦いを見せた神田
日本拳法部が快挙を達成。11月27日に伝統の大坂府立体育館で行われた全日本学生選手権での初優勝だ。前季3位の早大は準々決勝で有力選手が多い明大、準決勝で全国大会の経験が豊富な関学大に代表者決定戦に進みながらも勝利する。決勝では大学界でも類稀な実力の浜田を擁する中大を相手に4勝3敗で競り勝ち、創部史上初のタイトルを手にした。
早大は何度も押し寄せる危機を全員の力で覆した。準々決勝、準決勝の戦いぶりがそれを物語る。準々決勝の明大戦では、2勝3敗で迎えた副将戦で佃勇人(教3=神奈川・金沢)が値千金の白星。迎えた大将戦では、強豪選手を相手に神田彰太(スポ3=埼玉・深谷)が粘って引き分けに持ち込む。準決勝、関学大戦では逆に佃、神田の黒星を河合涼(社3=東京・攻玉社)や石田勝希(スポ1=大阪・初芝立命館)が埋め、ふりだしに。そして、2戦とももつれ込んだ代表者決定戦では、仲間を信じ待ち構えていたエースの中村泰人主将(スポ4=奈良・橿原)がしっかりと勝利をもぎとった。
打撃で押す相手に組み技で勝負する中山光
決勝の中大戦ではこれまでと一転、中村主将を大将戦に配置する。中村主将は2度の代表者決定戦を含め、6戦を戦っている。代表者決定戦に持ち込ませずに勝負を決めたい早大だったが、試合は中堅戦まで終わると1勝3敗。しかし、そこから3将戦で河合が豪快に投げて勝利をもぎ取ると、今大会初試合の中村光(文4=神奈川・浅野)が副将戦でケガをものともしない試合を見せる。マット際で倒れた相手選手の足をつかんで中に引き出すと突きを一閃。1本を返されたが、終了間際に膝蹴りで勝負を決めた。大将戦が始まると、中村主将が開始直後から怒涛の攻撃で相手に何もさせず完勝。選手達はお互いに抱き合って、大記録に沸く観客と共に喜びを噛みしめた。
強豪を相手に接戦を勝ち上がった早大。しかし、中村主将でさえ1敗し、大会を通して全勝したのは1年の石田のみ。1人1人の奮闘なくしては栄冠に手が届くことはなかった。試合前には「無理なことはやらなくていいから自分の与えられた役割をきっちりこなす」(安田大作コーチ、平23スポ卒=大阪・柏原)と、言われていたという。準決勝まで出場した中山拓也(基理1=智弁和歌山)、ケガから復帰した西野誠士(社2=大阪・清風高)も気迫のこもった試合でチームに貢献した功労者だ。部員だけでなく数多くのOBも駆けつけ、早大の試合には1番大きな応援が響き渡った。今季の最終戦、『チーム力』で掴み取った初優勝は美しい輝きを放つ。
(記事 、カメラ 辻耕平)
高校時代の恩師と共に最優秀選手賞を喜ぶ中村主将
★有終の美を飾る
中村主将が最優秀選手賞を受賞。今大会では7戦を戦い、6勝1敗と好成績だ。しかし、2度の代表者決定戦や、各校のエース対決を制するなどその内容は結果よりもはるかに価値がある。チームの大黒柱として獅子奮迅の活躍だった1年間。「色んな人にありがとうと言いたい」と周囲への感謝を胸に、学生生活最後の試合で有終の美を飾った。
◆結果
1回戦 シード
2回戦 (対神戸大)
○6勝1敗
先鋒 ○河合
次鋒 ○佃
三鋒 ○神田
中堅 ○西野
三将 ○石田
副将 ○中山拓
大将 ●中村
3回戦 (対桃山学院大)
○6勝1敗
先鋒 ○石田
次鋒 ○西野
三鋒 ○河合
中堅 ●佃
三将 ○神田
副将 ○中山拓
大将 ○中村
準々決勝 (対明大)
○3勝3敗1分(+1勝)
先鋒 ○中村
次鋒 ●中山拓
三鋒 ●西野
中堅 ●河合
三将 ○石田
副将 ○佃
大将 △神田
代表者戦 ○中村
準決勝 (対関学大)
○3勝3敗1分(+1勝)
先鋒 ●佃
次鋒 ○石田
三鋒 ●西野
中堅 ○中村
三将 △中山拓
副将 ○河合
大将 ●神田
代表者戦 ○中村
決勝 (対中大)
○4勝3敗
先鋒 ●神田
次鋒 ○石田
三鋒 ●佃
中堅 ●西野
三将 ○河合
副将 ○中山光
大将 ○中村
※最優秀選手賞=中村主将
◆コメント
神川紀信監督
――今のお気持ちは
昨日寝てないので夢みたいです。一睡もしてないんですよ、オーダーを考えていました。
――オーダーは事前に全て考えていたのですか
ある程度のケースは想定して何パターンも作っておきました、決勝まで。
――明大戦のオーダーの意図は
神田(明大)に中村を当てたい、それだけです。それ以外は別に何もありません。
――明大戦では三将戦を終えて2勝3敗と追い込まれました
確かに(副将戦に出た)榊原と(大将戦に出た)大貫は明治の中でも中心選手なんだけど、1年生だから(副将と大将という配置で)すごくプレッシャーがかかるんです。だからあそこがちょっと穴だなと思っていたんだけど、榊原はそこそこ強いし、大貫は神田が今までに2回負けている相手だったんでね。だけどこの状況だったら神田の方が落ち着いてできるから、最後を任せられるなと思いました。でも(代表者決定戦に)大石(明大)が出てくるか、神田(明大)が出てくるかは分からなかった。もう1回神田が出てくるかもしれないし、神田が中村に(先鋒戦で)負けているから大石を出してくるか。でもこの前の新人戦で石田が大石に勝ってるから、石田を使おうかなともちらっと思ったんだけど中村を出しました。
――6月の全国大学選抜選手権で準優勝をした時は「まだ優勝するには早かった」とおっしゃっていました。それから半年が経ちましたが今のチームはいかがですか
6月の段階ではチームが完成していなくて、チーム内の役割分担だとか、誰がイニシアチブをとってチームを導くだとか、学生の中でそういったところがまだ安定していませんでした。だからチームとして未完成な部分があって、実力はあったから決勝までいけたけども、優勝するようなチーム体制ではまだなかったと思います。でもそれから1シーズンかけてチームが熟成していって、東日本(東日本大学選手権)で負けたり色々あって、チームがすごく成長したというのは感じています。きょう特に感じたのは、神田ですね。きょうの最優秀選手は神田ですからね。神田の動きとかは俺とかの想像を超えるものだったから、神田があそこまでやるとは思っていませんでした。このように、チームが俺の手を離れて強くなってきたと感じているので、チームとしては今季は完全に熟成したなと感じています。
――来年に向けて
来年はチャンピオンチームなんでね、その名に恥じないようにしていきたいと思います。他の大学にないワセダの拳法を、周りから褒めてもらえるような拳法をできるチームにしていきたいと思います。
安田大作コーチ(平23スポ卒=大阪・柏原)
――大会を終えてのお気持ちをお願いします
めちゃめちゃ嬉しいですね。人生で1度2度あるかないかの事なのでね。嬉しい反面、自分は引退して間もないので、自分が優勝したかったなという悔しい気持ちもありますね。
――選手についてどういうことを言っていたのでしょうか
経験者も少ないですし、実力的にはまだまだなので、無理なことはやらなくていいから自分の与えられた役割をきっちりこなすことを言っていました。大会がゴールじゃなくて、自分の4年生の時に1番良い成績を残せればいいかなと思っていましたので。特別なことは言っていないです。
――この大会のためにどういった練習をされてきたのでしょうか
ざっくり言うと、足を動かしてマットを広く使う練習です。戦術的な部分で言えば、1本を取って、時間をゆっくり使うという練習ですね。メリハリをつけて、攻めるときはしっかり攻める。守るときは守るというものです。
――今日は試合毎にオーダーが大きく変わっていましたが
正直、うちは実力が劣っているので相手の選手をいかにつぶすかということを考えてしました。今日は汚くてもいいので、勝ちに執着しました。
――初の戴冠の感想をもう一度お願いします
これはすごいことです。これがあったのはOBの方々のおかげです。自分は初めて推薦で入ったので、達成できて本当に良かったという気持ちです。しかし、本当に偉いのは選手達ですね。
――それでは今季の総括をお願いします
終わりよければ全てよしです。
――引退してしまう4年生にむけてコメントをお願いします
人生でこんな経験って1回2回あるだけだし、格闘技って社会に出てから乗り越えなければならないことや、耐えなければいけないことやいろんなことが全て詰まっていると思うんですね。そういうときでも自分の努力だけで相手を倒すというのはなかなかできないことだと思うので、精神力とか礼儀、勝つ喜びまで日本拳法では学べると思います。今日の経験は4年生だけではなく、1年生も味わえたと思うので、これから社会に出ても、懐かしく思い出してくれたらいいですね。あとは、心の片隅に日本拳法部だったということを置いて、顔を出してくれたら十分です。
中村泰人主将(スポ4=奈良・橿原)
――今の気持ちは
言葉にならないですね。生きていて良かったです。
――最優秀選手賞を受賞されましたが
僕個人だけの力ではないですし、僕がチームにしてきたことが報われたのかなと思います。
――2度の代表決定戦を戦いましたが体力は
最後(中大戦)もまた代表戦になってたらきつかったかもしれませんけど、最後の試合をやるぐらいは(体力が)残っていました。
――試合中はとても落ち着いているように見えました
落ち着いてはいましたね。無茶な攻めとかはあまりしなかったですね。時間使ってやろうと思っていました。
――2回戦では負けてしましましたが
単純に僕の力では勝てない子に当たったということです。彼は1年生ですけど高校チャンピオンだったらしくて相性も悪かったですし、僕個人で見ればそこまで強くないので。でも若干あせりましたけどね。
――気持ちの切り替えは
2年生ぐらいの時にも経験していたんですよ、初戦で負けてその後も本当は勝てる相手にもズルズルいってしまうという経験を。今回は負けたのは初戦だけだし、相手が強かったですし、自分との相性が悪かっただけだと思って、次からは自分が調子悪いというわけではないと自分に言い聞かせました。
――一緒に戦ったメンバーについては
まずはありがとうですね。あと本当に僕個人ですごい力を持っているわけではないので、みんなの力をすごく分けてもらえたなと思います。
――この4年間を振り返って
やっていて良かったです。結構手術をしていて、肩の手術を計4回やっているんですけど、それにめげずやっていて報われました。色んな人にありがとうと言いたいです。
――1年間主将を務めてきました
ひとつ下の代が仕切っていて、僕らの代はそれを見守っているだけなんですけど、本当に今の3年生の代がよく頑張ってくれたなと思います。本当に3年生の幹部にも感謝しています。
中山光(文4=神奈川・浅野)
――ただいまのお気持ちをお願いします
感無量です。4年間やってきてよかったなという気持ちです。
――決勝の試合を振り返ってみていかがですか
負けたら終わりという状況で来たんですけど、ちゃんと練習してきましたし、勝算のある相手なのでいつもどおりにやろうと思いました。
――ケガもされていたようですが
ケガは正直あんまり治ってないんですけど、それでもできることをしようと思っていました。自分のできること、組み技、投げ技を使ったひとつのパターンだけを練習してきました。日本拳法をするにあたってケガとお付き合いしてきたと思っています。
――4年生最後の試合の感想をお願いします
4年間ケガが多かったので、最後は選手でいることを目標にしてリハビリを続けてきました。皆も応援してくれて、その声援を聞きながら決勝戦で1勝を挙げられたことが嬉しいです。
――それでは、最後に後輩に向けて一言をお願いします
今まで先輩にフォローしたり、指導したりしていただいてきました。金銭面的にも支援していただいて、4年間続けてくることができたと思います。僕らもOBになったら現役の学生を応援していきたいと思っているので、来季も優勝を目指してほしいと思います。
河合涼副将(社3=東京・攻玉社)
――大会を終えてお気持ちをお願いします
めちゃめちゃ嬉しいです。
――大会が始まる前どんな気持ちでいましたか
緊張はもちろんありましたが、絶対に優勝してやるという気持ちでいました。
――体調はいかがでしたか
万全だったと思います。
――技術的なことに関してはいかがでしょうか
3回戦までは緊張もあって、思うように体が動かなかったのですが、強引な投げ方しか出来なかったので、反省です。
――決勝はいかがでしたか
決勝は勝ててよかったという感じですね。
――来季に向けて抱負をお願いします
来季も優勝します。
――4年生の先輩に向けてコメントをお願いします
4年生の先輩たちは早大日本拳法部を作るにあたって、一番貢献してくれた方たちだと思います。この1年間は僕ら3年生がしきっていたんですけど、困ったときにはいつも相談に乗ってくれて、感謝の気持ちでいっぱいです。
神田彰太(スポ3=埼玉・本庄)
――今の気持ちは
生きてきた中で一番うれしいです。
――きょう全体を振り返って
全国という場面だと緊張するかもしれませんけど、今までやってきたことが自分たちの自信につながって、自分の実力すべてを出し切ることができました。
――明大との試合を振り返って
あの試合は僕が負けたらイコール早稲田の負けにつながる場面だったじゃないですか、だからどうしても引き分け以上でやすさん(中村泰人主将)につなぐために、もちろん自分で決めるという気持ちもあったんですけど、絶対負けられない戦いだったので、気持ちで引き分けたんだと思います。
――その試合前の心境は
緊張も何もなくて、もう何も考えていなかったです。本当に真っ白でした。
――来年に向けての抱負を
来年はもう連覇しかないでしょ!絶対連覇します。
佃勇人(教3=神奈川・金沢)
――今のお気持ちは
大学生から始めた部活ですけど、やっていて良かったです。
――きょう全体を振り返って
全体を振り返るとそんなに活躍できなかったと思うので、来年に向けて頑張りたいです。
――明大との一戦では貴重な勝利を上げました
明治の時は、自分が負けたらチームも負けるという状況だったんですけど、でも不思議とそういう緊張がありませんでした。自分が絶対勝ってやると思っていましたし、やっぱり明治戦に対する思いが一番あったので、それが重なった結果だったと思います。とりあえず(勝って)後ろに回せばどうにかなると思っていたので。
――来年に向けて
今年の優勝は、(他の部員たちに)優勝させてもらったものだと思っています。なので来年は自分たちの力で優勝をつかみとろうと思います。
西野誠士(社2=大阪・清風)
――優勝してのお気持ちは
嬉しいですね。
――個人としては1日振り返ってみて
自分としては課題のいっぱい見つけられた試合となったので、優勝ともうひとつ収穫があったと思っています。
――きょうの調子は
ケガはしていますけど万全でした。
――「負けたくない」と警戒していた大石さん(明大)との試合前に意識していたことは
意識しすぎていましたね、多分。試合終わった後はすごくあっけなかったですね。
――おおよそ1年ぶりに大石さんと対戦してみて
やっぱり強かったですね。自分はもっと練習しろと言われたような感じを受けましたね。もっと練習しないといけないと思います。来年からは自分が仕切る立場になるので、このままだったら中村先輩みたいないいキャプテンになれないと思うので、もっと頑張ろうと思います。
石田勝希(スポ1=大阪・初芝立命館)
――大会を終えてただいまの気持ちをお願いします
やっと終わったという感じです。今季はワセダは選抜の大会(全国大学選抜選手権)で準優勝して、OBの方々の期待もかかっていましたし、今日もたくさんの方々が来てくださっていたので、その期待に応えることができてほっとしています。
――ご自信の働きに関して感想をお願いします
自分のできることと言えば、チームのために1勝を持ってかえることだけです。でも、活躍できたのは、先輩方や監督、コーチのおかげです。なので、嬉しいですが、皆さんがあれだけ頑張ってくれたのだから当然だよなという気持ちでいます。
――初の快挙についてはどうお考えですが
自分は高校生から日本拳法をやってきて、団体で優勝というのはなかったので、非常に嬉しいことです。今までやってきてよかったなと思います。
――今季最終戦だったわけですが、今季の総括をお願いします
試合にたくさん出させてもらって、大学の拳法はどういうものかというのが分かったし、今季は自分も活躍できたので、明日ぐらいは自分をほめたいと思います。
――引退される4年生に向けて、コメントをお願いします
今まではろくでもない後輩でしたが、最後に恩返しができてよかったです。ありがとうございました。
中山拓也(基理1=智弁和歌山)
――今の気持ちは
1年生で優勝できたので、これを続けて連覇目指してやっていきたいと思います。
――試合を振り返って
緊張はしましたけど、新人戦とかに出て結構試合に慣れてきていたので。
――自分の中ではきょうの出来は何点ぐらいですか
50点です。4戦で2勝しているので、2勝分の50点です。
――1年での全国大会出場でしたが
1年生なのでのびのびやるということでした。
――来年以降に向けて
連覇目指して頑張ります。
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