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第19回早慶ラクロス定期戦
5月22日 神奈川・慶大日吉陸上競技場
あまりに遠い『あと1点』…昨季に続く惜敗
前半
後半
計
早 大
3
2
5
慶 大
1
5
6
▽得点者
佐藤3、堀田、西村
縦横無尽にフィールドを駆け回り、攻守共に貢献した佐藤
梅雨の足音を感じさせる薄暗い雲に覆われた曇天の中、早大女子ラクロス部は春季の最大目標である早慶定期戦に挑んだ。MF佐藤友香副将(スポ4=東京・狛江)を中心とした攻撃陣の好調やG中林舞(スポ4=都戸山)の幾度ものファインセーブにより前半を3−1と2点リードで折り返すも、後半は攻守ともに失速。立て続けに失点を重ね、あっという間に逆転を許し5−6で惜敗。昨季に続く『1点差の逆転負け』に、チームは悔しさをあらわにした。
前半、試合の主導権を握ったのは早大。積極的な攻めでリズムを作ると、今季から副将に就任したMF堀田ひかる(スポ3=静岡東)が敵陣を切り裂くショットを決め早々に先制。さらにはAT西村佳那子(スポ2=都西)、佐藤が混戦から連続で得点し、3−0と一気にリードを広げる。守ってはDFリーダー柏木理沙(政経4、東京・日大三)を中心とした守備陣が、この春から取り組んでいるゾーンディフェンスで慶大のミス・ファウルを粘り強く誘発し、相手の攻撃の芽をつぶす。あわや失点という危機も何度か訪れたが、その度に守護神・中林が気迫の込もったセーブを披露、簡単にゴールネットを揺らさせはしなかった。終了間際に初失点を許すも「リードできても1点ぐらいだと考えていたので、正直びっくりした」と中林が語る通り、強豪慶大相手に3−1という、予想を上回る好内容で折り返すことに成功した。
2年生ながら貴重な追加点を決めた西村
しかし後半、順調だった流れは突如一変する。ハーフタイムで早大の作戦への対応策を練ってきた慶大は前半の欠点をきっちり修正し、持ち前の素早いパス交換を駆使した攻めで早大ゴールへと襲いかかった。ディフェンス網を攻略されたワセダはなんとか食らいつこうとするが、後半開始直後に失点すると、そこから立て続けにショットを決められ、数分間で同点、さらには3−4と逆転を許してしまう。頼みの攻撃陣も、後半はあと1点が遠く沈黙。同点に追い付いては突き放され、4−6の2点ビハインドで迎えた終盤、この日3点目となる佐藤の意地のゴールで1点差に迫ると、試合終了間際、決定的な瞬間が訪れる。試合時間ラスト数秒という土壇場で、佐藤が放ったショットは慶大ゴールに突き刺さる。奇跡の同点弾にスタンドが、選手一同が大いに沸く。だが審判から告げられたのは、オフサイドによるノーゴール判定。まさかの判定に会場からは、そして何よりフィールドの早大選手からは、思わずため息がこぼれた。その無効弾が事実上のラストプレーとなり、5−6で試合は終了。5季ぶりの勝利を逃す無念の敗戦に、選手たちは言葉を失った。
立ちふさがる『あと1点』というカベ。昨年度の早慶戦に続く1点差の惜敗に、「去年の良くなかったとこをまだ引きずっているのかな」と佐藤も唇を噛んだ。「前半リードで折り返して、後半逆転されて負ける」(佐藤)という点は昨季の関東学生リーグ戦から早大に付いて回る、永久課題の一つ。この課題克服の鍵は、今季スローガンにも掲げている『一への執念』だろう。一つのプレーへの執念が1点を生み、1点が1勝へと繋がる。宿敵への敗戦を糧に、目指すは「あくまで日本一」(佐藤)。約二ヶ月後、昨季の逆襲が懸かるリーグ戦で、その『執念』が試される――。
(記事 菅沼龍太郎、カメラ 戸張遥)
◆コメント
佐藤
――試合を終えた今の率直な気持ちを
一昨年ぐらいから『自分は早慶戦に出ている、でも勝っていない』っていうのが続いてて、今年もそれを繰り返してしまったというのは、率直に悔しいですね。
――前半はリードを奪い、順調だったが上手く機能していた点は
最初のうちは得点をしっかり決めれていたんですけど、試合の中盤で早慶お互いがバタバタしたときに、そこで1本決めきることが出来なかったというのは敗因だったと思います。
――3得点を挙げた、本日のご自身のプレーに対する評価は
一応得点は決めたんですが、もう4年で、副将という立場で、私自身がどれだけ得点を取ったり活躍できたりしようとも、チームを勝たせることが出来なければ、それでは全く意味が無いと思っているので…そういった意味では、自分はまだまだだなと思います。
――後半は崩れてしまったが
そうですね……今年からゾーンディフェンスに変わったので、やっぱり『チーム全体で声を出して守っていく』っていうところをもっと突き詰めていかないといけなかったかなと思います。ディフェンス陣が前半でしっかり守ってくれて後半に入って、確かに立て続けに得点は決められてしまって、目標失点は5点以内とあらかじめ決めていて、最終的には1点多く取られてしまいました。ただディフェンス陣が崩れかけたときにオフェンス陣が点を決めてあげられたらまた流れも動くはずなんですけど、そこで決めきれなかったことの方が崩れた要因かなと。相手の流れにもって行かれてましたね。同点に追い付いてもすぐ点を決められてビハインドになってしまいましたし、そこで点を決めてリードを保てていればもうちょっと落ち着いてできたかなというのはあります。そこが良くなかったですね。
――最後の同点弾は無効になってしまったが
あれは今さら言ってもどうしようもないんですが、ちょっと誤審だったとこもあるみたいで…リストレイニングラインを規定以上の人数で攻めてしまったというオフサイドらしいです。ショットは決まったんですが仕方ないですね。
――昨年度早慶戦に続く惜敗だが
去年の良くなかったところをまだ引きずっているのかなとも感じていて。去年のリーグ戦の慶大との集客試合でも前半リードで折り返して、そのあとに後半で逆転されて負けたというのがあって、最近の練習試合でもこういう1点、2点差に泣くということがけっこうあって、スローガンにも掲げている『一への執念』というのがまだまだ足りないなと思います。もっと一つのプレーに集中して、1点1点にこだわるっていうところを突き詰めていきたいなと感じました。
――六大戦からのチームの成長は
良くなったところもあると思っています。ゾーンディフェンスも今年から始め たものだったんですがDFリーダーの柏木(理沙=政経4、東京・日大三)を中心にまとまってきています。チームとして出来ることも増えてますし、ATも共通理解を取れなかったものをしっかり取るようにして、やりたいことを全員でやっていこうという風になってきました。でも一つのプレーへの執着心っていうのがまだまだ足りなくて1点取れないのかなっていうのはありますね。
――最後に、今後に向け意気込みを
負けてしまったこと自体はすごく悔しいです、ただ、今がまだ早慶定期戦で良かったと思います。もちろん勝ちたかった思いはあるんですが、目指すのはあくまで日本一なので、ここで出た反省とか、今までやってきた練習を一度振り返る良い機会と捉えています。ここからもう一度『一への執念』というスローガンをどうやって体現していくかっていうところをしっかり考えてやっていきたいなと思います。
中林
――試合を振り返って
ワセダがやらなくてはいけないことをできなかったのが敗因だと思います。でも、悔しいというより悲しいような感じです。
――具体的にやらなくてはいけないこととは
今日のゲームプランがDFが5失点以内、ATが8点取るということだったので、ATでもう少し点がほしかったというのが正直なところです。ただ、自分は任せるしかなかったので・・・。
――最後のノーゴールについて
たぶんあれはオフサイドだったんですけど・・・。でも、あれを取ったとしても引き分けですし、DFがもう1点抑えてATがもう1点取れば勝てた話なので、あのファールは仕方なかったと思います。
――ここまでチームの準備は
今年のチームは去年のリーグ戦に出ていたメンバーがかなり少なくて、経験値のある人もほぼいない状況でした。基本的なところからスタートしたので、最初は戦術的な部分に入れず不安でしたし、地震の影響で一度落ちてしまたものを上げるということで、難しかったですね。技術的なことが足りない分、意識でカバーしようと共通理解をもって、自分たちのやりたいプレーをイメージしてきました。
――前半はリードして終えました
イメージ的には、取ったり取られたり、リードできても1点くらいだというイメージだったので正直びっくりした部分はありました。それでもATの人が落ち着いていたので良かったです。また、慶大が焦って角度のないところからショットを打ってきたので、自分もそれを止められました。前半に関しては合格点です。
――後半の失点については
U22の代表選手など2人くらい抑えるべき相手を抑えられなかったんですが、チームとして気をつけていこうと話していた部分では失点しなかったので、やるべきことはある程度できていました。試合後にDFメンバーで話したんですが、「やっていて楽しかった」という声もあったので、手応えもありました。
――リーグ戦に向けて
また慶大と当たるので、次は必ず勝ちたいです。このチームは若いし経験も無いんですが、それをどうひっくり返すか。だれもワセダが優勝するとは思っていないと思うので。もちろん、そのためにはそれ相応のことはやらないといけません。いかに気持ちを強く持って毎日練習していくか。後輩とのコミュニケーションを減らさず、みんなでまとまっていきたいです
堀田
――今日の試合を終えて
自分としては不完全でくやしく、良くも悪くも泣けない試合でしたね。対策をしたかいがあって前半はうまくいったのですが、後半で相手も修正してきたのでそれに対応することができませんでした。リーグ戦に向けて対策が必要だと感じました。
――具体的には
技術面ですね。パスキャッチに技術の差があるので。また私は熱くなるとまわりが見えなくなってしまうので、いつでも相手の動きに対応できるようにしたいです。
――今日の出来は
緊張しなかった点は良かったです。でも最後は熱くなりすぎて、仲間を信頼して動くことができなくなってしまいました。また自分も声を出すなど練習の時から気を配り、相手に信頼してもらえるようなプレーを心がけたいです。
――早慶戦ということで何か意識をしたか
個人的には何も意識せず、単なる一試合として望みました。ただ慶応にはUー19代表がいるので勝たなくてはいけないという思いもあり、力んでしまった点もあるかもしれません。
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