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第85回早慶定期戦
11月23日 慶大日吉ホッケー場
多和田ワセダここにあり!早慶戦で有終の美!
4点目を決めた宮田のもとに駆け寄るメンバーたち
両校のプライドを懸けた伝統の一戦であることに加え、4年生の引退試合でもある早慶定期戦。今季の慶大は秋季関東学生リーグ(秋季リーグ戦)優勝、全日本選手権4位と好成績を残している手強い相手だ。早大は先制するも、一時は好調の慶大に逆転を許す苦しい展開となる。しかし、前半終了間際にPC(ペナルティコーナー)からDF田中智大(社1=福井・丹生)が決めて同点に追いつくと、後半にFW福井玲央(スポ4=奈良・天理)の勝ち越し弾を皮切りに立て続けに3点を挙げる。絶対に勝たなくてはいけないこの試合を5−3で制し、有終の美を飾るとともに秋季リーグ戦5位のうっぷんを晴らした。
序盤から両者ともに積極的に攻め上がり、互角の戦いを見せる。先に試合を動かしたのは前半10分にPS(ペナルティストローク)の絶好機を得た早大だった。福井が落ち着いてシュートを放ち、ボールは慶大GKのスティックを抜けてゴールネットを揺らす。先制点を挙げた福井は何度もガッツポーズ。しかし、今季関東王者となった慶大も黙ってはいなかった。果敢に早大ゴールに襲いかかり、同20分、27分と連続でPCを決められてリードを許す厳しい展開となってしまう。それでも前半終了間際の同34分、PCから田中がゴール右隅に決めて2−2とする。ゴールを決めた田中は雄叫びをあげながら両拳を突き上げて喜びを爆発。良いムードのまま前半を折り返した。
試合後観客に勝利の報告をする選手たち
後半、勝ち越しの好機はいきなり訪れた。後半1分、DF多和田雄仁主将(スポ4=岐阜総合学園)が攻め上がってPCを獲得。そのPCから福井が放ったシュートはゴールに突き刺さり、ついに再逆転に成功する。その後も早大は攻撃の手を緩めない。同7分、FW吉川竜(スポ3=島根・横田)が得たPCをMF宮田将大(スポ2=山形・置賜農)が真ん中に決めて追加点を奪う。さらに同12分、PCからDF羽田康佑(教2=奈良・天理)が決定的な5点目をマークすると、主導権は完全にこちらのもの。得点が決まるたびに観客席は大いに沸く。同34分にPCから1失点こそするも後半は終始早大ペース。試合終了のブザーが鳴ると、選手と応援席は歓喜に包まれた。
早大の勝利を示す『紺碧の空』が響きわたる応援席の前に、ガッツポーズを見せる多和田主将をはじめ選手やスタッフ全員が整列する。多和田主将と小田洋一郎監督(昭60年卒)が固く抱き合うと観客席から大きな拍手が送られた。多和田主将は左腕に付けていたキャプテンマークを外し来季主将の吉川に託すと、観客席からの拍手が一段と大きくなる。それは多和田ワセダから吉川ワセダへと継承された瞬間だった。
(記事 和田仁美、カメラ 楽満賀奈子)
第85回早慶定期戦
早大
5
2−2
3−1
3
慶大
【得点者】(早大)
前半10分 福井
前半34分 田中
後半1分 福井
後半7分 宮田
後半12分 羽田
◆コメント
藤本一平コーチ(平22スポ卒=奈良・天理)
――きょうの試合について
前評判では厳しい試合になるのではないかと思っていましたけれども、選手たちの気持ちで勝ったのだと思います。自分が現役のときよりうれしかったです。
――PCが効果的でした
普段からPCの練習はしているのですが、きのう相手がケイオーだと想定して練習をしていたので、その成果が出たのではないかと思います。
――5得点の攻撃陣については
前半の終了間際で追いつくことができて、その粘りが後半につながったのではないかと思います。
――藤本コーチの目には今季のチームはどのように映りますか
4年生は正直思い通りの結果を残せなかったと感じていると思いますが、その分をきょうの試合にぶつけてくれたんじゃないでしょうかね。思いの強さはきょうの試合で表れていたし、これを来年につなげてほしいですね。
――それでは来年のチームに対して一言お願いします
来年の新主将(吉川)が日本一目指すと言っていました。我々OBやいまの4年生が全力でサポートするのでなんとか結果を出してほしいですね。
DF多和田雄仁主将(スポ4=岐阜総合学園)
――引退を迎えて、いまのお気持ちは
今季最後の試合となった早慶戦を勝ちという結果で終えることができたのですが、まだ引退という実感はあまりないです。今はただ勝ったという余韻に浸っています。
――きょうの試合を振り返って
5−3と2点リードをキープしたまま終わることができたのですが、このチームにはあまりない試合展開でした。ことしはなかなかリードして試合を進めることがなかったのできょうは戸惑いもあったのですが、0−0だと思っていつも通りに攻めも守りもできました。それがいい結果につながったのかなと思います。
――後半直後の3点目になるPCをとったときは
ここはどうにかして結果を残さなくてはと思って攻め上がりました。それが相手のプレッシャーになったのかな、と。PCにつながってすごくうれしかったですね。
――主将としての1年間は
高校でもキャプテンをやっていたのですが、その時は監督が中心となって練習を考え、チーム作りをしていました。けれど大学の部活ではキャプテンが自らチーム作りをし、戦術を考えなくてはならないので、戸惑うことが多かったです。みんなにとっては非常に頼りないキャプテンだったと思います。今まで結果も残せなかったのですが、最後に勝ってようやく先輩らしく終わることができてよかったです。
――4年間を振り返って
良い4年間でした。関東優勝も全国2位も味わうことができましたし、早慶戦も3回勝てました。高校から数えて通算7年間ホッケーをして、より結果を残せたのは高校の時でしたが、大学4年間の方が濃いホッケーだったなと思います。
――4年間で1番苦しかったことは
ことしの春、全国大会に行くことができなかった時に一番精神的にきましたね。
――逆に1番嬉しかったことは
きょうですね。今です!
――同期へのメッセージを
同期はみな個々が強くてしっかりと考えを持っていたので、みんなの意見を聞きながら、キャプテンとしてまとめて引っ張っていくのが大変だと思うこともありました。でもこうやって最後に勝利の喜びを分かちあうことができて本当によかったと思います。
――後輩へのメッセージを
OB、OG、スタッフなど周りはやはり結果を重視します。たとえ負けても悔いのない試合だったとプレーをしている選手自身が思ったとしても、みんなには結果を出した試合の方が印象に残ります。苦しいとは思いますが、結果を残すことを意識したチーム作り、勝てるホッケーをやっていってほしいです。
――次期主将の吉川選手へのメッセージを
実際キャプテンは大変だと思います。でもあいつはすでに試合でも中心にいて引っ張るポジションにいるし、みんなからも信頼されている。自信を持ってやっていけばいいと思います。
――最後に多和田主将にとってホッケーとは
うーん、なんですかね。難しい!単純ですけど、かけがえのないものだなと思います。
FW石尾圭佑副将(人4=富山・石動)
――きょうの試合を振り返って
慶大は関東1位のチームなので、勝つことができて本当に嬉しいです。(今季)あまり活躍できなかったことに対し責任もあったので、きょう勝てて嬉しいです。
――引退を迎えた今のお気持ちは
11年間ホッケーを続けてきました。人生の半分をホッケーに捧げてきたので、その引退試合に勝てて嬉しいです。
――ホッケーを始めたきっかけは
小学校にグラウンドホッケー部があったので、友達に誘われて始めました。
――卒業後の進路は
地元のテレビ局で働きます。そこでホッケーについて取り上げて、ホッケーを盛り上げることに貢献できればと思います。
――4年間を振り返って
全国大会や早慶戦が思い出されます。早慶戦は4年間で3回も勝ててよかったなと。
――同期へのメッセージ
本当にありがとうと素直に言いたいです。自分が続けられたのは同期がいてくれたからだと思います。1人では続けられなかったです。同期と最後に勝てて本当によかったです。
――4年間で印象に残っているシーンは
いっぱいありすぎて、どれが一番かわからないですけど……。やっぱり、きょうの試合の終了の合図が鳴った時かな。
――後輩へ
一日一日を無駄にしないように。いままでの練習で培ったことをしっかり体に刻み込んで次の練習につなげていってほしいなと思います。
――石尾選手にとってホッケーとは
僕にとってホッケーとは人生そのものです。人間的にも、体力的にも成長させてくれました。人生の糧として、また人生を支えていく土台としてこれからも大切にしていきたいなと思います。
FW福井玲央(スポ4=奈良・天理)
――引退試合を自らの2得点で勝利に導いた気持ちは
自分たち4年生は引退試合ということで、勝利が絶対条件でした。とにかく勝つために、技術云々よりも気持ちの面で相手を圧倒しようと思って試合に臨みました。それがこの試合でうまくいき、いままでにないチームのまとまりが生まれ、自分の2得点にもつながって勝てたのだと思います。
――引退を迎えるにあたって
まだ実感というものは全然湧いていません。長かったような短ったようなという感じです。2得点も決めることができて、良い引退試合になりました。
――4年間振り返って
正直なところ、楽しさよりも苦しさや辛さの部分が大きいです。でも合宿などチームみんなで楽しくできたので、本当に思い出に残る有意義な4年間になりました。
――卒業後の進路等は
大阪にある食品会社に就職することになっています。ホッケーは趣味程度に、地元の中学校の顧問が行っている社会人チームでやりたいと思っています。
――同期に向けて言いたいことは
1年の頃から仲が良くて、ときに関西のノリで厳しく言ってしまうこともあったけど、おたがい言葉がなくても十分なコミュニケーションがとれていました。本当にさみしいです。もう少し一緒にホッケーをしたかったです。
――後輩に向けて言いたいことは
いままで作ってきた良いところを活用しつつ、新しいチームの色も出してほしいです。今年よりさらに強くなるようにと、OBとして願っています。
――最後に自分自身にとってホッケーとはどのようなものでしたか
ホッケーとは生活そのものでした。なくてはならないものでした。
DF大橋敬佐(スポ4=滋賀・伊吹)
――きょうの試合の感想は
試合内容としては前半追いついて、後半の早いうちに得点して相手を突き放したのが大きかったですね。
――ロースコアでの接戦が予想されましたが、5得点という結果についてどう感じますか
自分はDFなんですけれども、前の選手たちが本当によく頑張ってくれたと思います。競った試合での5得点は今まであまりなかったのでうれしかったし、楽しみながらやることができました。
――PCも練習した通り決めることができましたね
そうですね。最後の試合で練習したことが発揮できて良かったと思います。
――4年間を振り返って
自分はチームに貢献できたかはわからないですけど、最後の試合でしっかりライバルに勝つことができましたし、4年間つらかったこともあったけれど最後は楽しかったです。
――最後に、後輩へ向けて一言お願いします
そうですね。人数的には厳しくなると思うのですが、その中でもチームワークを大切にして新キャプテンが言っていたように日本一を目指して頑張ってほしいなと思います。
吉川竜(スポ3=島根・横田)
――きょうの試合を振り返って
相手の慶大はリーグ戦で優勝していて、インカレでも良い成績を残していました。その慶大に対し、(4年生の)引退をかけた最後の試合ということで強い気持ちでぶつかっていくしかないという気持ちで臨みました。勢いで押せたかなという感じでよかったです。
――きょうの勝因は
練習通りにPCがよく決まってくれました。運もよかったと思います。
――キャプテンマークを引き継がれました
正直結構重たいものだと思います。まだキャプテンの自覚はないのですが、来年はことし以上に良い成績を残せるように、全員で頑張っていきたいです。
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