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wasedasports.com >  2010年度卒業記念特集 >  渡邉雄太


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 卒業記念特集(2) 渡邉雄太 



 ただひたむきに

渡邉  わたしは小さいころこんなことを思ったことがある。『一番になりたい』――。漠然と思ったこのフレーズ。誰もが一度は頭に浮かんだことはないだろうか。しかしまだこの言葉を叶えることはできていない。ただ昨年、生まれて初めて一番になった瞬間に立ち会うことができた。

 言うまでもなく一番になったのは、わたしではない。一番になったのは早大剣道部。全日本学生優勝大会(インカレ)で45年ぶりに優勝したのだ。そしてその主役は間違いなく、渡邉雄太主将(スポ=福岡大大濠)だった。

 渡邉は2年時から早大の主戦力として畳に立ち、その年のインカレではベスト4。来年こそは優勝と意気込んで臨んだ3年のインカレでは3回戦敗退という苦い結果。全てが順調な訳ではなかった。「何度か辞めたい」とさえ思うこともあった。そして主将として迎えた今季も個人戦では結果を残すことはできず、全日本学生選手権の出場を逃してしまう。

 一番になるために残された好機はインカレのみ。力が入りすぎてもおかしくない状況だった。だが渡邉は「全員が一丸となって、戦いに挑もう」とした。焦ることなく、自然体に。これが渡邉の出した答え。厳しい試合が続いたが、終わってみれば、日本一になっていた。ただ日本一になって4カ月程たった今も「実感が湧いていない部分もある」と振り返る。それは自然体で臨んでいた証拠なのかもしれない。

 『言うは易く行なうは難し』。渡邉の魅力を語る上で、欠かすことができないこのことわざ。言葉だけでなく、日本一という目標に向けて、ひたすら稽古を重ねた。主将としてプレーで引っ張っていった。目標を達成するためにひたむきに努力をする、これが渡邉の強みであり、人を惹きつける人間性を表しているのだろう。そしてわたしもその魅力に惹きつけられた一人であることは言う必要のないことである。

(記事 楮佐古博文、カメラ 小笠原芳) 






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