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2010年度卒業記念特集
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卒業記念特集(27) 飯田愛梨
「感謝と理解」
昨季、早大剣道部女子部は初めて日本一の栄冠を手にした。愛知・春日井市総合体育館には『都の西北』が響き渡り、歓喜の輪が広がった。その中心に居たのが女子部を引っ張ってきた主将の飯田愛梨(社)だった。
「今年の女子部は強い」。シーズンが始まる前からあらゆる方面から言われてきたことだ。実際、主将の飯田を始めとする多くの選手がかなりの実力の持ち主だった。だが、満を持して臨んだ関東女子学生優勝大会ではまさかのベスト16敗退。チームの雰囲気も良く来ていただけに、「なぜ負けたのか・・・」と自信を砕かれてしまった。「もう大変でしたね、あの時は・・・」。飯田は部員たちの不安をひしひしと感じていた。だが、日本一への挑戦権はまだ残されている。「負けたことは試合内容だけ反省して、あとは全部忘れようって、負けを受け入れたら、逆に気持ちが強くなった」。こうして、日本一への道を再び歩き始めたのだ。
迎えた全日本女子学生優勝大会。試合が始まればやはり前評判の通りに強かった。全国の強豪相手にどんどん勝ち上がっていく。そして優勝への正念場、法大との準決勝は0−0のまま代表戦へともつれこんだ。試合に臨むのは大将を務めた飯田。試合は互いに積極的に打ち込むも中々一本にはならない。それでも飯田は攻め手を緩めず、相手の面を目がけて一気に飛び込むと、振りかざした竹刀は完ぺきに面を捕らえ一本。飯田の気迫の一打で決勝進出を決めた。そして早大剣道部女子部は勢いを留めることなく決勝戦も勝利し、初の日本一に輝いたのだ――。
主将をして良かったことは「胴上げしてもらったこと」と飯田は笑顔で語った。飯田は主将をするにあたって描いたビジョンがある。『部員全員が同じ方向を向くこと』。一人でも自分は関係がないと思ってしまったら同じ方向を向いているとは言えない。そのビジョンのためにも、飯田は「感謝と理解」を大切にして来た。支えてくれた人々への感謝、そして人を理解しようとする姿勢がチームワークを育む。『部員全員が同じ方向を向くこと』無くして日本一は達成できなかった。最後の胴上げはきっと飯田の「感謝と理解」の集大成の表れなのだ。
(記事、カメラ 谷口奈津希)
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