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2007年度卒業記念特集
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卒業記念特集(9) 横山知伸
きっと再び
「早くまたあしたにならないかな」。2月の中旬に入団先の川崎フロンターレのクラブハウスでインタビューした際、横山知伸(スポ)が笑顔で繰り返していた印象的な言葉である。J1でも有数の実力派クラブで、レベルの高い選手に囲まれて過ごす日々は横山にとって、楽しいものでこそあって、苦しいものではないようだ。
4年前の春、早大の練習に合流した時もきっと似たような想いだったに違いない。帝京高時代の同級生で、大学では1年先輩にあたった山口貴弘(平19スポ卒・現J2・湘南ベルマーレ)に「ワセダなら試合に出れるよ」と勧められ、一浪ののち早大の門を叩いた。しかし、蓋を開けてみれば、全国高校選手権などで活躍し、全国区でその名をとどろかすような有名選手が同期にズラリ。監督にも、Jリーグで活躍したOBの大榎克己(昭63教卒)が迎えられ、古豪復活に向けチームがいざ動き出そうという瞬間に、偶然か、はたまた運命か、立ち会った。まさに想定外の展開だったが、才能溢れる仲間とサッカーに取り組む刺激的な日々の中、横山は今まで眠っていた自身の才能も開花させていくことになる。
帝京高校時代は、FWとして総体出場も果たしていた横山。しかし大学入学早々に、当時のコーチに見出され、前線から、チームを一番後ろで支えるDFへ鞍替えした。このコンバートが功を奏し、大学3年時からレギュラーに定着。元々定評のあった足下の技術はもちろんのこと、長身を生かしたヘディングや、高いポゼッション能力に磨きをかけ、大学サッカー界でも指折りのディフェンダーに成長していった。
それまで考えてもみなかったというプロの世界を意識しだしたのは、就職活動を始めた頃。ほとんどの学生がそうするように、横山も自分の未来に想いを巡らせた。その時に頭に浮かんだのはやはりサッカーのこと。早大での経験で、サッカーへの思いが強くなった自分に気がついた。とはいえ、オファーがなければ始まらない。就職先を一度は決めていた横山だったが、昨年末にフロンターレから正式なオファーを受けた時には、迷うはずがなかった。就職先には断りを入れ、自分の夢を選んだ。
まだ記憶に新しい1月の全日本大学選手権での優勝。国立競技場の真ん中で、入学時には力の差を感じていたチームメイトと、肩を並べて喜びを分かち合う横山の姿があった。堅実なプレーでチームを支えるうち、まぎれもなく自分も「黄金世代」の一角となっていた。そして、いよいよJの舞台へ――。今は試合出場を目指し、練習に打ち込む毎日だが、数年後、横山はきっとピッチで同じ感慨を味わっているに違いない。そう、高いレベルに揉まれることで、能力が伸びていくことは既にこの4年間で証明済み。新天地となるフロンターレでも、着実に力をつけ、チームにとって欠かせない存在になっていくはずなのである。
(平野麻理子)
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