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2007年度卒業記念特集
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卒業記念特集(12) 小野塚誠
野球への感謝とともに…
「野球に感謝。」小野塚誠(社)が最後の早慶戦を前にして色紙に力強く書いてくれた一言だ。
早大卒業とともにユニフォームを脱ぐ決意をした小野塚にとって、最後の早慶戦は人一倍の思い入れがあった。今まで当たり前にやっていた野球が当たり前でなくなる。小野塚は監督や先輩から様々な話を聞き、悩んだ末にバットを置き就職をする決断をしていた。四年生として望んだ最後のシーズン、結果は春季、秋季リーグで連覇。そして全日本大学選手権優勝という最高の形で締めくくった。
そんな小野塚の大学四年間は必ずしも順風満帆ではなかった。「良い事もあったし、悪いこともあった。」自らの大学生活を振り返って小野塚はこう述べた。まさに小野塚の野球人生は波乱万丈であった。早実のエースとして活躍、大学入学後は打者に転向、一年の春にはレギュラーの座を勝ち取った。しかし、万事うまくいくかに見えた小野塚の野球人生に狂いが生じ始める。調子を落としたことでレギュラーから外れ、寮を出された。
それでも小野塚が自らを見失うことはなかった。「一度寮を出されたことで、何か自分の中で変われたのかもしれない」と当時を小野塚はこう振り返る。マイナスの経験をプラスに変える力が小野塚にはある。小野塚が、神宮に戻ってきた。
副将という大役を任され迎えた今シーズン、チームは快進撃を続け全日本大学選手権の決勝に進んだ。四回、走者を三塁に置き打順が回ってくる。四年間の集大成、振りぬいた打球はきれいな放物線を描きバックスクリーンに吸い込まれた。歓喜の中、ダイヤモンドを一周した。この本塁打が決勝点となり自らのバットで早大を33年ぶりの日本一に導く。つらい経験を乗り越えたからこそ身についた風格、そして強さがその時の小野塚にはあった。チームを勝利に導いた一撃、小野塚の本塁打が目に焼きついたのは私だけではないはずだ。
「ここまでやってこられて本当によかった」。最後に自らの四年間を振り返りこう述べてくれた。「自分が野球をやめると決めてからは今まで当たり前に野球をやってきたんですけど、なんかちょっと感謝したりはありますね」と話す小野塚。早大の副将として内野手をまとめあげ、チームを日本一に導いてくれた小野塚に感謝したい。野球人生に別れを告げ、小野塚誠の第二の人生が始まる。
(田島祐介)
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