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卒業記念特集(15) 前田航平
『NO.1』で『オンリーワン』
『NO.1』。ファンにサインをする際、名前と同時にこの言葉を記す。その選手の名は前田航平(人)。史上最強とうたわれた今季の早大の「1番(プロップ)」は常に先頭で身体を張り続けた。「ワセダの1番として絶対に負けられない」。その思い、誇りが4年間で前田を大きく成長させた。
だが3年生まではAチームで試合に出ることは無かった。3年時には同じポジションには前主将の諸岡省吾(平17法卒)がいたため、大学選手権決勝も、日本選手権トヨタ自動車戦も試合を見る側に甘んじていた。だが、その1年後、前田は正位置を確保し、同じ舞台に帰ってくる。今度はプレーする側として。
「やっぱり自分が(試合に)出るのと出ないとではモチベーションが全く違った。世界が違いました」。水を得た魚ならぬ、アカクロを得た前田は、Aチームでプレーすることの喜びを噛みしめた。大学選手権優勝、そして自身も4年間で最高の思い出と語るトヨタ自動車への勝ち星。最終学年で自分の存在を早大ラグビー史に刻んだ。
最後の上井草。4年生追い出し試合の直後に前田はこう語った。「初年度から(トップリーグ・サントリーで試合に)出場し、その上も目指していきたい」。その目は大学ラグビーを終えての安心感とこれからの希望に満ち満ちていた。そして、その5日後にまさかのニュースが流れ込む。
「前田航平、日本代表入り!」
夢へのステップが用意された。大学を卒業し、トップリーグデビュー前にまさかの日本代表に“入学”。舞台は変わったが、再び正位置確保への戦いは始まったばかり。早大には欠かせなかった『オンリーワン』の選手が、日本の「1番」になる。
(杉渕 敦)
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