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2004年度卒業記念特集
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卒業記念特集(9) 近藤繁也
大切なもの
2部昇格。ア式蹴球部が日本サッカー界を牽引した歴史を持つなかで、この事実はその1ページに過ぎないかも知れない。しかし、それが大いなる飛躍への第一歩であること。そして、そこに熱き魂で導いた男の存在があったことを忘れてはならない。
近藤繁也(人)。低迷するチームを支え続けた主将である。厚い選手層のなか数少ない4年生レギュラーとしてディフェンスを統率した。そんなチームは復活を目指して、この4年間大きく変わっていった。選手主体だったチームは監督主体のチームへ、また徳永悠平(人4)や兵藤慎剛(スポ2)などワールドクラスのプレーヤーの加入。次々と変わり行く環境の中でも近藤は熱き魂を持ってチームを見つめ、牽引し続けた。
近藤が入学した当時、チームは2部に所属していた。しかし、2勝しか上げられず翌年、チームは自動降格。再び3部での戦いを余儀なくされる。リベンジを誓い臨んだ3年目。3部リーグで優勝を飾り、誰もが2部昇格を確信した。しかし待っていたのは入れ替え戦出場をかけたトーナメントでの準決勝敗退というあまりにも残酷な現実。入れ替え戦を前にチームは戦いから姿を消してしまった。そして最後の年。『結果だけではない。今後一部で優勝するためのチームを目指す』その場の結果だけでなく次の世代のことも考える。1年時の自動降格。そして昇格を逃し続けた苦しい経験がチームを、そしてア式を心から支えていこうという思いをはぐくんでいった。そしてその思いは二部昇格という最高のフィナーレとして結実した。
『ア式に入ってホントに良かった』。近藤のそんな一言には結果だけでなく何かを手にした充実感を思わせる。ア式で得たもの、近藤に聞いてみると少し困ったように間を置き、そして笑って答えた。『言葉であらわせないですよ』。そう、その笑顔をみればわかる。近藤は栄光の他に何か大切なものを手にしたのだと。
(灰野研一)
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