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wasedasports.com >  2004年度卒業記念特集 >  福井由佳


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 卒業記念特集(11) 福井由佳 



 テニスと歩んだ17年間

福井由佳  昨年12月の卒部式のとき、少しテニスから離れたいなと思っていた。それは、主将として迎えた大学最後の年、どの瞬間も無駄にしないでテニスに打ち込んできたから。いつもどういう主将であるべきかを考えて、言うからには自分の行動で示し続けた。全てをやり遂げ、後悔はなかった。でも、卒業式を終えたここ最近、テニスがしたいと思うそうだ。「やっぱりテニスが好きなんだと、しみじみ感じますね」。福井由佳(社)は笑顔で語る。

 福井は5歳でテニスを始めた。父親について行って遊んだのがきっかけだ。「知らず知らず、テニスが自分と一緒になっていた」という言葉通り、めきめきと上達し、小学校では全国優勝も果たす。中学校を経て、エスカレーター式に園田学園高校に進学した。しかし、勝てなくなってやめたくなったこと、大学進学を考えて、福井は大きな決断をした。テニスの名門、柳川高校への転校である。福井が「テニスで濃かったのは高校」と語るように、毎日毎日テニスに打ち込んだ。それから大学に進む。父の母校でもあるワセダは、集う者の愛校心が強く、誇りが感じられ、それが自分に合っていると思った。結果を求めた中学高校とは違い、いろんな観点でテニスを見られるようになり、さらにテニスが楽しくなった。仲間にも恵まれ、特に最後の年ダブルスを組んだ波形純理(社)には多くの刺激を受けた。「最大の努力をして試合に臨む。その姿勢には見せつけられるものがあった」と波形について語る。彼女のプロ転向についても、「私の夢でもあったので、一番応援したい。」とエールを送っている。

 福井を語る上で外せない試合が、昨年夏の全日本学生選手権(インカレ)である。初のインカレシングルスベスト8入りを懸けて臨んだ4回戦。園田女大・伊藤と対戦した。福井は得意のボレーを軸に試合を有利に進め、第1セットを6−3で制し、第2セットも勢いに乗る。しかし、終盤で追いつかれ、セットを落としてしまう。気温が30度を超える中、このときすでに3時間を経過していた。マッチポイントを握っていながらセットを落としたことを悔やむ一方で、あまりの暑さに「倒れるかなと思った」という。しかし、休憩の後、「相手も苦しいんだ、チャンスはある」とここまでやってきた自分を信じた。「自分のプレーは自分しか信じることができない」。最後のインカレで悔いは残したくなかった。攻めの姿勢を崩さなかった福井は勝利をつかむ。試合は4時間を超え、まさに死闘だった。

 この春、福井は社会人生活を始める。企業を食品関係に決めたのは、中学から親元を離れた生活を送り、母の味、料理の重要性を意識するようになったからだ。テニスと歩んだ17年間を、福井は「私一人では無理。どこに行っても人に恵まれていて、出会いが私を支えてくれた」と振り返った。きっとそれは彼女の人間性が皆を惹きつけるからだと私は思う。17年間磨き続けたテニスのように、これからもっともっと、福井自身が輝いてくれるだろう。

(増田 仁) 






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