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勝負強い男、由田慎太郎
早大強力打線の一角を担い、昨秋のドラフト会議でオリックスブルーウェーブに8順目で指名された由田慎太郎(一文)。由田の一番の特長
は勝負強さであった。ここぞという場面で殊勲打を放った姿は鮮明に記憶に残っている。由田の四年間、特に紆余曲折あったこの一年間を中心
に振り返ってみる。進路の選択においても勝負強さを見せてくれた。
由田の3年シーズン終了時での通算成績はそれほど目立ったものではなかった。実際昨年春には就職活動も行い、受かっていたらプロには行
かなかったという。だがそこで受からなかったのは1つの運命だったのだろう。野球に専念すると決めてから由田はその才能を爆発させる。春
季リーグで首位打者を獲得、秋季リーグも引き続き好調で、打点王に輝いた。昨年1年通して見れば、打率・本塁打・打点3部門においてチー
ム1の数字を残した。プロ入りすることになる4人の中でも抜きんでた成績であった。けれども阪神に自由獲得枠で入団が内定していた鳥谷敬
(人)を始め、比嘉寿光(社)、青木宣親(人)もプロからドラフト指名確約を受ける一方で由田だけ具体的な指名の話があがらなかった。指
名されなかったら野球はやめる。社会人で野球を続けるという選択肢は排して臨んだドラフト会議であった。早大の同僚を始めとして各球団の
指名選手の名前が次々と読み上げられる中になかなか由田の名が出てこない。その名が呼ばれたのは実に会議が始まってから約1時間40分後
だった。全指名選手中一番最後となるオリックスの8巡目、ようやく会場に響き渡った、由田慎太郎 外野手 早稲田大学、と。
昨秋のドラフト会議では71人の選手が指名された。プロに入ってしまえばドラフト指名が何巡目であろうと、スタートラインは皆同じであ
る。もう開幕へ向けて激しい競争が始まっている。由田が競争を勝ち抜き、その勝負強さで神戸をわかせる日を、そしてぜいたくな願いかもし
れないが今年早大からプロ入りした四人がオールスターで顔をあわせる日を、待っている。
(五島悠一)
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