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日本一の漕艇部女子主将
「やればできる競技」。御手洗和美(商)はボート競技をそう形容する。全日本選手権2種目優勝、インカレ(全日本大学選手権)3年連続
通算4種目優勝、全日本軽量級選手権3年連続優勝、早大個人名誉賞…。数々の燦燦たる栄冠を手にしてきた。だがこれらの実績以上に輝いて
いるものがある。御手洗が燃やし続けた情熱だ。
1つエピソードがある。早大女子にとって3年連続総合優勝の懸かる重要な試合だった2003年8月のインカレに向けたクルー決め。岩畔
道徳監督(平元教卒)は、エントリーした女子3種目のなかで少なくとも2種目優勝できるようなクルー編成を考えていた。インカレ総合優勝
を決めるにはそれで十分。強豪社会人を破り『日本一』を勝ち取った6月の全日本選手権同様、御手洗は舵手付クォドルプルを漕ぐ。これが構
想だった。しかし、ここで御手洗はダブルスカルでの出場を願い出る。ダブルスカルへの思いはもちろん、何より御手洗には3種目全てで早大
女子を優勝させたいという気持ちがあった。インカレの約1ヵ月半前の全日本軽量級選手権、試合直後の御手洗は、自身の優勝の喜びよりも他
の種目の早大女子クルーが優勝を逃した悔しさを口にした。「ワセダは勝たなければいけないことを再認識した」。その時からインカレ出場全
種目優勝への思いは強く湧き上がっていたのかもしれない。一方でこの変更は冒険とも言えた。下手をすれば、総合優勝すら危うくなる可能性
もある。女子主将としての責任感もあっただろう。だが、それ以上に御手洗を突き動かしたのはやはり勝利に懸ける情熱だったのではない
か。
早大女子はこの大勝負に勝った。出場全3種目優勝で、3年連続のインカレ総合優勝に輝いたのだ。試合後、岩畔監督の言葉が全てを物語っ
ている。「御手洗は日本一の女子主将だよ」。 女子主将になったのは2年生の秋から。当初部員不足に悩んでいた早大女子を最終的に全日本
優勝にまで導いた。男子と同じメニューをこなす練習熱心さと、後輩から「みたらいねーさん」と慕われる人柄。本人は大学生活の終わりとと
もにボート競技の第一線から退くが、漕艇部には大きな大きな財産が残されたに違いない。
(鈴木宣仁)
御手洗和美(みたらい・かずみ) 1982年(昭57)3月17日生まれ。162?55?。愛媛・今治西高出身。商学部4年。高校時代
には青春ボート映画「がんばっていきまっしょい」に出演
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