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大学選手権決勝号外
奪還へ戦闘態勢は整った 権丈組 荒ぶる
ついに集大成を迎える日がやってきた。昨季の大学選手権決勝での敗戦から1年。中竹竜二監督(平9人卒)、権丈太郎主将(スポ4)の下、『考えるラグビー』を貫き、幾多の経験を積んできた。早慶戦、早明戦での圧勝。苦戦続きだった大学選手権。どれもきょうのためのステップだった。王座返り咲きへ死角はない。持っている力をすべて出し切り、慶大を圧倒する。権丈組『荒ぶる』へ。
すべてが決勝戦を見据えた日々だった。今季の原点は昨季の大学選手権決勝での敗北。「自分たちが勝てなければ、これからのワセダに未来はない」(権丈)。強いワセダを取り戻すため、権丈組が目指すは唯一無二『荒ぶる』奪還だった。
目標への青写真は中竹監督、選手ともに共通のものだった。
昨季の敗因から、シーズン序盤はブレイクダウンとディフェンスを強化した。焦らず、時間をかけて徹底的に戦術の土台作りを図った。その結果、区切りの試合となる春と夏の関東学院大戦で連勝。「春からやってきたことが間違ってないと証明できたし、自信になった」(権丈)。
アタックに手をつけたのは、対抗戦開幕後。それからは、うれしい誤算がチームの成長を加速させる原動力となった。それは若いBKたちの台頭。山中亮平(スポ1)や中濱寛造(教1)が物怖じしないプレーを披露し、CTBにコンバートされた田邊秀樹(スポ2)も一戦ごとに伸びていった。「彼らの活躍と自分たちが築いてきたものがうまく融合して今のワセダがある」(権丈)。下級生が活躍するベースを上級生がつくり、若い選手は持てる能力を存分に発揮する。この信頼関係がチームに『まとまり』をもたらした。
選手同士だけではない。就任2年目を迎えた中竹監督と学生の結束も昨季以上に確固たるものとなっている。
春と秋の「チームに元気なかった時」(中竹監督)にAチームのメンバーと監督で食事会を開催。普段話さないこともざっくばらんに腹を割って話した。「後から考えると、いい結果につながったし、若い選手も緊張や不安をほぐす良い機会だった」と権丈。
グラウンド内外でのコミュニケーションの向上とともに、中竹監督も自分らしさをより表に出し、選手に考えさせるラグビーを浸透させていった。それが実を結んだのが、大学選手権・準決勝での帝京大戦。今季唯一の接戦だったが、指揮官は全く動じなかった。「普段の練習で学生の表情を見ているし、スタンドから見ていて自分の言いたいことをリーダーたちが言ってくれていると感じた」。監督と選手とが話し合いを重ね、チームをつくり上げてきたからこその勝利だった。
覇権奪取へ向けた準備はすべて整った。「あとは暴れて、1年間やってきたことを存分に発揮するだけ」(権丈)。その後には最高の『荒ぶる』が待っている。
(本間裕二)
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