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 新人パレード号 



 次世代ワセダの成長株

一面  新たな時代の到来を予感する。創部101年目の水泳部に「新時代」の幕開けにふさわしい大型新人が加わった。パンパシフィック選手権代表、北川だ。

 大きなストロークと後半にも落ちないスタミナが持ち味。高校3年時の総体では百メートル、二百メートル平泳ぎ、二百メートル個人メドレーの3冠、大学入学直後の4月の日本選手権で、平泳ぎと個人メドレー、2種目の代表権をつかんだ。今最も波に乗っているスイマーである。

 3歳のときに姉の影響で泳ぎ始めて以来、身長が伸びるのと同じがごとく着実にタイムを縮めて続けてきた。名門、埼玉・春日部共栄高校に入学すると、そのスピードは加速度を増す。競泳のメダルラッシュに沸いたアテネ五輪と同時期に行われた高校2年時の総体、百メートル、二百メートル平泳ぎで初優勝。当時、周囲にアテネが来年だったら行けたかも知れないと言わせしめた才能で、あっという間に日本水泳界のトップへと駆け上がった。

 栄光ばかりではない。05年日本選手権では、初代表を狙うという気負いに自らつぶれた。百メートル平泳ぎは4位、二百メートル平泳ぎは3位に終わり、目標としていた05年世界選手権の代表に落選。「(日本選手権後)2週間くらいは水に入ることがほんとに嫌で…。かなり苦しい思いをしました」。後遺症ともいえる状態だった。乗り越えたれたのは「もっとも大きな目標」とする言葉が胸にあったから。尊敬するスイマー、萩原智子さんから聞いたという「克己(こっき)」だ。勝負に勝たなければ代表にはなれない。しかし、恐怖、期待、不安―。試合前にはさまさまな雑念がまとわりつく。「己(おのれ」に「克(か)」たなければ、勝負には勝てない。自分と逃げずに向き合い戦うことで、北川は選手として成長し続けている。

 数々の五輪選手を輩出し続ける水泳部だが、アテネ五輪では現役部員の出場者はゼロ。北川の五輪出場が適えば、早大水泳部勢として2大会ぶりの快挙となる。北京五輪はもう2年後。当然本人も標準を定めているが、「まずはパンパシで経験をつんで世界選手権の切符を取りたいです。そして(オリンピックに)出たいですね。メダルを取りたい」。謙虚でどん欲な18歳。北川麻美はまだまだ速くなる。

(小嶋一輝) 






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