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早慶レガッタ号
3年ぶりの奪冠へ 早大エイト快漕
両校の威信をかけた伝統の戦い――早慶戦。さまざまな競技でその戦いが繰り広げられるが、一年のうちで一番最初の戦いとなるのがこの早慶レガッタだ。昨年、下馬評ではワセダ有利だったものの結果は5艇身差の惨敗。だが今年も同じ結果に甘んじるつもりはさらさらない。個々の力が強い点が強みの早大エイトが今、慶大を倒すべく力を一つに合わせ戦いに挑む。
「大差で勝つ」。幾人もの選手が口々に言った。2年連続で慶大に負けを喫し、もう負けることは許されない。そのことを誰よりも分かっているのは選手たちだ。だからこそ、圧倒的な勝ちを目指す。
昨年、一昨年と前評判はいずれもワセダ優位。だが終わってみれば完敗だった。「負けたくない。勝ちにこだわりたい」と諏訪倉一(スポ3)が言うようにその思いが練習にも変化をもたらした。個々の練習を中心にレベルアップをはかった一昨年と、逆にクルーでの練習を中心とした昨年。そのどちらも否定することなく、それぞれのいいところを合わせた練習が今年だ。普段は個々の練習を中心に行うが、週末にクルーでのまとまった練習も行う。そして練習一本一本に対してしっかりとした意味付けをすることで「昨年と比べて自信をつけられる練習ができている」(鳩貝滋=教4)。
個々の力の強さ。これが今年の早大エイトの強みだ。「体格差がこんなにあるチームはない」と諏訪が言うようにそこからくる力はチームを勝利へと近づけることに間違いはない。だが個々の能力が高いが故の課題も多い。それぞれの力が強いことでその力がうまく噛み合わず、艇を進める上で邪魔をしてしまうことがあるのだ。付属校上がりで、高校の時からの気心の知れた仲間とクルーを組む慶大に打ち勝つためには、いかに個の力を一つにできるか。そのまとまりにかかっていると言っても過言ではない。
だからこそ必要なリーダーシップ。その重要な役割を請け負うのが主将林仁哉(スポ4)である。林は、チームの輪を大切にしながら、個々の力をまとめあげることに重点をおいている。チームの起爆剤的存在である高木慎也(スポ2)は「船を降りたら色々しゃべるが船に乗っている時は黙っている。パフォーマンスでみんなをひっぱる感じ」と語り、2年ぶりに対校エイトに選出された村上健太(スポ3)もまた「プレーが正確。だからみんな安心してついていける」と信頼を寄せる。
風の強いこの季節に隅田川で行われるレースでは、普段コースでできていたことができない場合もある。そんな不測の事態に備え、完成度を高める練習も積んできた。インカレ優勝を狙う早大エイトにとって、早慶レガッタは大切なシーズンの始まり。勝って流れを引き寄せたい。個々の力を結束した早大エイトが圧倒的な勝利を遂げる。何年経っても変わらぬ勝ちへのこだわり。その瞬間を見据え続けてきた男たちが勝ちを現実のものとするのはもうまもなくだ――。
(藤田絢子)
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