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宿敵倒し念願の初優勝

今年こそ全日本大学選手権(インカレ)制覇。チーム一丸となりこの一つの目標に向かって突き進んできた。今年に入って公式戦負けなしと、その圧倒的な強さを誇って迎えた今大会。ついに念願の初優勝という栄冠を手にした。そしてインカレ前に行われたNAFAワールドシリーズでも海外の強豪を倒す快進撃を見せ優勝。学生レベルを超越したエース・中島幸紀(人4)、全員が主役になれる打線。早大の強さを全国に、そして世界に見せつけたひと夏となった。
大会前から下馬評では断トツの優勝候補。裏を返せば勝って当たり前、というプレッシャーもあったかもしれない。しかし、1回戦で17得点と、打線が大爆発。そんなプレッシャーなど跳ねのける力の差を見せつけた。
その勢いのまま進むと思われたが2回戦、早大打線は立命大の前に苦しい展開。昨年は1回戦で大勝し、「気が緩んだ」(橘内基純=人4)2回戦でまさかの敗退。選手たちの頭にはそんな嫌な記憶がよぎった。しかしエース・中島はその記憶を断ち切るかのように三振の山を築く。投手戦のなか、1回に敵失から奪った1点を守り、厳しい試合を制した。
3回戦では日暮真之(人4)の3安打の活躍など、投打がかみ合い12―0と快勝。そして大粒の雨が降りしきるなかで行われた準決勝。相手は昨年の覇者・国士大。同じ東京都1部リーグで、お互いに長所も短所も知り尽くしている宿敵だ。5回まではゼロ行進、打線も散発3安打と相手投手に抑え込まれていた。しかし6回、国士大先発・小田澤は疲れからか、突如制球が悪くなる。そこにつけ込み、構真吾(人4)の二塁打、萬野修平(スポ3)の三塁打などで、6、7回で計7点を奪った。終わってみれば最大のライバルを7―0でけ散らし、決勝戦へと駒を進めた。
東日本大学選手権決勝と同じカードとなった決勝戦の国武大戦。4回までに10安打を集中させ11点を奪い、早々と試合を決めてしまう。投げては中島が被安打2、奪三振10と雨のなかとは思えない軽快な投球を見せる。最後の打者を三塁ゴロに打ち取り、悲願の初優勝、大学日本一の座に輝いた。
この試合で4年生が代打、守備などで全員出場を果たした。「このメンバーで決勝のグラウンドに立てて、勝てて本当にうれしかった」と吉村達彦(人4)が言うように、4年生10人の信頼、きずなはとても強い。そのチームを引っ張ってきたのが新井悠馬主将(人4)だ。1番打者として、打線を引っ張り、試合中は幾度もマウンドに行き、中島を、そしてチームメートを励まし続けた。しかし、主将になって間もない昨年9月に右手親指を負傷。プレーで周りを引っ張ることができなくなってしまったことに新井は悩んだ。だがそこから、自分たちがみんなでチームを引っ張ろうと、今の4年生がひとつになった。「あの時期でよかった」とケガのことを振り返る新井。ベンチからいつもとは違う視点で試合を見ることで、選手全員の気持ちを理解できるようになった貴重な時期でもあった。そして、チーム全員の目標であったインカレ制覇。感想を聞くと幾度も「楽しかった」と口にした。大好きなこのメンバーで、大好きなソフトボールをやれた幸せ。その幸せを胸に、10人は新たな道を歩み始める。
(川崎恵美茉)

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