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充実一途の3年目 不動のエースだ 宮本

一球入魂。目の前の打者に一球ずつ全力で投げ込む。それが宮本の快進撃を支えるキーワードである。
応武篤良監督(昭56教卒)からは、「早大は投手層が厚いから、とにかく目の前の打者一人ひとりに全力で投げろ」と言われていた。すると、開幕から投げても投げても失点を許さない。7試合目、33回を投げたところで初めて適時打を浴び、失点したものの、現在防御率0.40。2試合完投しても1点取られるか取られないか、という計算になる。
連続イニング無失点記録が延びるにつれ、リーグ記録(慶大・志村が昭63年春から同年秋にかけて記録した53回)に関する周囲の声が大きくなるなかで、本人はいたって冷静だった。「点を取られなかったのはたまたま。とにかく勝つことが一番」と取り合わない。
その一番の目的である勝利という観点から見ても投球内容は申し分ない。立大3回戦、2−0で完封。法大4回戦、1−0で完封と、ともに勝ち点の懸かる試合で打線の調子が上がらないなか、最高の結果を出した。宮本自身もこの2試合が今季のベストピッチングだと言う。
「もっと(練習を)やっておけば良かった、と後から思いたくないから。やってて良かった、って思えるようにやる。それが自信につながる」と言うほどの練習の虫だ。その成果が結果につながれば、自身のやってきたことに確信を得て、また練習に励むという好循環。さらに試合での失敗からもどん欲に学習する。明大3回戦では、2死走者なしから四球を出してリズムを崩し失点、5回途中で降板という悔しい思いをした。だが、「試合には勝ったし、早慶戦前に悪い部分が出てむしろ良かった。同じミスをしないように注意できるし、この悔しさを早慶戦にぶつけられる」と常に前向きだ。
2年前の早大が4連覇を決めたシーズン、最後にマウンドに立っていたのは宮本だった。「本当に感動した」と振り返るが、当時と比べて今季は勝ちの感触が違うという。ベンチ内外を問わず今年の早大野球部は非常に明るく、ベンチの元気の良さは六大学随一。そんな仲間とともに「勝ちを喜べるのがうれしい」のだそうだ。だからこそ「今回は本当に優勝したい。いや、したいとかではなくて絶対に優勝する!」。栄冠へ向かって突き進む左腕には、一片の迷いもない。
(五島悠一)

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