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 10月号1面記事 

 28年ぶり悲願 卓球王座へ返り咲き日本一

 卓球部・男子がインカレ(全日本大学対抗選手権)優勝! 実に28年ぶりとなる日本一で、創部80周年の節目に花を添えた。一度はがけっぷちまで追い詰められたワセダ。しかし関東最強の男・中野祐介(人3)をはじめとする豪華布陣で挑んだチームが負けるはずがなかった。強い強いと言われながら団体戦では振るわなかったワセダが、今度は全員の力をひとつにして勝ち取った見事な優勝。その真の強さを全国の舞台で実証した。

 予選リーグを圧倒的な強さで通過したワセダが、決勝トーナメント2回戦・立命大相手にいきなりのヤマ場を迎えた。トップ中野、2番時吉佑一(スポ1)がまさかの連敗。だがワセダがこんなところで姿を消すわけがなかった。3番ダブルス中野・下山隆敬(社1)の左右ペアが一進一退の展開でもつれた激戦を制し、波は完全にワセダに向かう。4番下山、ラスト岸川一星(法3)がともに3‐0で自力の差を見せ付け、見事な逆転勝利に成功した。

 準々決勝、準決勝はストレート勝ち。そしてついにインカレ3連覇中、不動の王者・青森大を倒すときが――。しかし決勝の相手は、準決勝で青森大を破った明大だった。「正直言って、ちょっとショックでした。青森大を倒したくてずっとやってきたから」(下山)しかし狙いはひとつ、「すぐに前を向けた」(時吉)というワセダは勢いを止めることはなかった。トップ中野の貫録の勝利、相手エースを3‐0で下した時吉。優勝が確信的なものになる。ダブルスは落としたが、4番下山は終始ペースを握り完勝。日本一の称号は、ワセダのものになった。

 ワセダが強いのは周知の事実だった。もし青森大を頂点からけ落とすことができるとしたら、それはワセダしかいないだろうとまで言われてきた。関東(学生選手権)2連覇を成し遂げた、中野という誰もが認める絶対的エースの存在。両肩に重くのしかかるエースとしてのプレッシャーも、中野の手にかかれば人々を魅了するプレーと勝ち星に変わる。そして「自分が負けてもいい仲間がいる、チームが負けるわけじゃない」(中野)と信頼できるチームメートたち。ほかのどこよりも激しい部内競争の末にベンチに入った選手、惜しくもベンチ入りを逃した部員、「みんなが優勝に向けて一丸となって戦ってきた」(岸川)。日本一という黄金の勲章は、それらすべての要素によって織り成された青の時代からエンジの時代への変換を遂げた卓球界。最強ワセダが、その歴史を鮮やかに塗り替える。

 
(佐藤香苗)  
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