| 記事一覧 | 速報掲示板 | 競技日程 | 定期購読 |
 wasedasports.com > 紙面より > 早慶サッカー号外

  ▽記事一覧
  ▽速報掲示板
  ▽野球
  ▽ラグビー
  ▽陸上競技
  ▽サッカー
  ▽アメフト
  ▽その他の競技
アディダス ジャパンの
早稲田ラグビーページ
へジャンプ
 早慶サッカー号外1面記事 

 伝統の一戦制し 早大新時代へ

 名門と言われた早大も、いまは苦悩の道をたどる。その再建のため、今季から元Jリーガーの大榎克己新監督(昭63教卒)を迎えた。強い時代を知る監督の下、早大は新たな道を歩み始めている。そしてこの新生ワセダを支えるのが、主将・近藤繁也と守護神・植草裕樹(ともに人4)だ。二人の闘志に鼓舞されて、チームはここまで成長してきた。共に昨年は早慶戦はピッチの外で悔しさを味わった。今日は2年ぶりの最高の舞台。伝統の一戦は当然制す。そして、チームに勝利の流れをつくる。

 「1部でやりたかった」(近藤)。一昨年の関東大学リーグ最終節、屈辱を味わった。東京都大学リーグ(都リーグ)に自動降格しただけではない。1部で戦う夢もついえた。その悔しさをピッチで味わったのが当時2年生の近藤と植草だった。だが、昨年はケガもあり、昇格の懸かったリーグ戦の出場は共にゼロ。気がつけば、もう最終学年を迎えようとしていた。

 大榎監督が就任し、即戦力となる新人たちも入ってきた。これまでの流れを断ち切ったゼロからのスタート。「良い選手がいれば使う」と言い切る監督の言葉に、日に日に激しさの増すレギュラー争い。勝ち取ったのは、多くの下級生。そして、近藤と植草の姿があった。最後の年に懸ける二人は、(関東大学リーグ)2部昇格を目指す。そのために「勝ちたい気持ち、勝負へのこだわり」(植草)を失わず、「全員で戦う意識を持った」(近藤)チームにする。二人は勝利への思いを全身で訴える。

 主将としてチームを引っ張る近藤。声を出してチームを盛り上げる。一人ひとりに届くように、時にほめ、時には怒らずに励ます。「(自分は主将だが)視線はみんなと一緒」。その重責を苦しいと思ったことは一度もない。いま近藤はポジション争いの渦中にいる。だが、チーム一を誇る熱さで、再起を図るチームの先頭をひた走る。

 今季正GKに定着した植草。ピッチ中に響く声で指示を出し続ける。激しくげきをとばすこともあるが、絶大な信頼を置かれる守護神が、的確なコーチングでチームを動かす。ピッチ上に4年生が一人になっても信念を貫く姿勢は変わらない。

 今季初の公式戦となった東京都大学トーナメントは、無失点で優勝。1回戦負けした昨季とは違い、幸先の良いスタートを切った。しかし、直後の関東大学選手権は日大(関東大学リーグ・2部)に敗れ1回戦敗退。得点力不足が露呈されるなど、今季ここまで見逃してきた弱点が見えてきた。

 そして何より、危ぐされるのは若いゆえの弱さ。低迷脱出のカギとなるであろう『勝利への執着心』の差である。「4年は最後だから思い入れがある。差はあって当然」(植草)。だが、その差が明暗を分ける日が来るかもしれない。これからは、「(秋までに)いかにその差を埋めていけるか」が戦いとなる。近藤は自らが味わった経験から、「結果は残された下級生が背負うもの」だと伝えたいと言う。

 今日、二人は最後の早慶戦を迎える。未来を託す後輩たちに、「勝利への思いを体現」(近藤)できる最高の舞台。伝われば、秋には全員の思いが結実するだろう――。昇格と言う形で。

(鈴木昌恵)  
wasedasports.comに掲載の記事・写真・カット等の転載を禁じます。
すべての著作権は早稲田スポーツ新聞会に帰属します。
なお学校長期休暇中のお問い合わせには応じられませんのでご了承をお願いします。
(C)2001-2004,Waseda Sports Press