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実りの“春”がやってきた 新人ザクザク大豊作
「紺碧の空」が早稲田の街にこだまする体育各部の新人パレード。毎年、全国から優秀な人材が集まってくるが、中でも、バドミントン部の平山優(社)などは、すでに高校生の時から世界をまたにかけた活躍をしている。そんなアスリートたちが一堂に集う機会はめったにない。新緑がまぶしい季節に、まぶしさの光る新人は必見だ。なお、選手宣誓はア式蹴球部の金守貴紀(社)が務める。
近年、部員不足に悩まされていたバトミントン部・女子。大会に出場するためのエントリーさえ、ままならないこともあった。しかし、そんな問題を吹き飛ばすくらいの強力な新人が今年加わった。2004年(平16)5月10日現在、シングルス日本ランキング1位の平山だ。小学3年から始めたバドミントン。その競技生活に転機が訪れたのは、高校に入ってからだ。その名を全国にとどろかせたのは高校2年時の総体。決勝まではすべてストレート勝ちで進み、迎えた決勝。第1ゲームは落としたものの、第2、第3ゲームで逆転し、シングルス優勝を果たした。さらに、高校3年時の4月に行われたヨネックスオープンジャパンでは、当時世界ランキング11位の相手を破るという快挙をも成し遂げた。
しかし、輝かしい実績と同時に挫折感も味わった。連覇の懸かったその年の総体。シングルス、ダブルスとも決勝まで進んだが、接戦の末ともに敗れた。このショックは大きく、「1ヶ月くらい放心状態だった」。それでも、「勝ちたいという気持ち」が平山の闘争心を駆り立てた。その後行われた全日本総合選手権で高校生として10年ぶりの決勝進出。結果としては逆転負けを喫したものの、高校生離れした活躍を見せた。このような高校時代を「練習環境と仲間に恵まれ、一気に成長できた」と振り返った。
昨年は大きな飛躍を遂げた一年だった。大学生が所属チームに登録されたまま、Jリーグの試合にも出場できる「JFA・Jリーグ特別強化指定選手制度」が設立され、その第1号選手に選ばれた。FC東京でプレーすることになり、8試合に出場。大学サッカーとは「全てが違う」。戸惑うことも少なくなかった。しかし、プレーの質は格段に上がった。だが、大学生活との両立は苦労の連続。プロではないため、出場給も勝利給もない。本来のア式蹴球部の試合にも出場するため、余儀なくされる往復生活。多忙な日々が続いた。それでもそういった苦労を「ワセダでやっているからこそ味わえる苦しさ」と真摯(しんし)に受け止めている。なぜなら一人の学生として得るものも多いからだ。「たくさんの人に巡り会えたし、人としての幅も広がった」。
現在は、学生で唯一ナショナルチームに所属し、世界女子選手権(ユーバー杯)に出場中。世界の厳しさを身に染みて感じている。「日本ではきれいなフォームだけど、海外では意外なフォームで打ってくる」と、世界の変則的なプレーを知った。代表入りして間もない平山は、国際大会の出場経験が少ないため、今夏行われるアテネ五輪の出場はならなかった。今後は日本代表としてさらに多くの国際舞台に立つ。そこで経験を積み、型にとらわれない世界トップレベルのプレーヤーを目指す。
いつでも平山を突き動かしてきたのは、「技術が高くない分、強くなりたい」と思う気持ちだ。この気持ちがある限り、平山の視界から世界は消えない。
(田中直樹)
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