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NFLE2004シーズン振り返りインタビュー
(6月25日 早大・紺碧寮)
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QB波木健太郎、NFLEを振り返る
NFLヨーロッパ2004シーズンに、日本人史上最年少プレーヤーとして乗り込んだ、QB波木健太郎(法5)。ケルンセンチュリオンズに所属し、出場試合1試合。6回中5回のパスに成功し、総獲得ヤード数38ヤード。派手な数字ではないが、その数字こそが、ナショナルプレーヤー(米国人以外)史上初のパス記録という快挙を示す。アメリカでキャンプを過ごし、ヨーロッパの地を転戦した今シ―ズンを振り返ってもらった。
―率直に伺います。NFLEはどうでしたか?
波木 日本が恋しくなったけど、フットボール漬けの生活を送れて良かったです。(ドイツでの)生活は基本的にはミーティングをして2時間くらい練習して、午前中で終わり。夜にQBだけのミーティングがありました。レベルは低いと聞いていたが、高かったです。ナショナルのQBは一人だけでした。(波木の所属していたケルン・センチュリオンズには波木を含め、3人のQBが在籍していた。その中で波木は第3QBという立場にあった。)
―シーズンが始まる前にアメリカフロリダで行われていたキャンプはどうでしたか?
波木 フットボール離れて2ヶ月たっていたから、最初の一週間でやっと取り戻した。(※早大は昨シーズン11月にシーズンを終了していた。)最初は言葉の違い、プレーの違いでスナップがとれないこともありました。(1週間を過ぎたあたりから)徐々に調子はあがっていきました。
―パス中心のオフェンスについてはどうでしたか?
波木 (ヨーロッパでは)QBは走らなくていいポジションで、みんなをまとめていくことでした。今までは走る方だったから戸惑いもありました。むこうでは、QBは自分で持って走るより、短いパスをリズムよく刻んでいくことの方が大事です。二人いたQBよりも足が速かったが、パスが投げられないとダメです。パスもある程度は(早大)4年の時からやっていたが、肩が弱い。キャンプ、シーズンを通じてうまくなった実感はあります。他のQBは癖があってもクイックリリースで投げたり、スピードがありました。今までのレベルの低さを痛感しました。
―ドイツでの生活はどうでしたか?
波木 寒かった。練習中は着込んでやってました。フロリダからの移動もあったから余計に。ケルンは住みやすかったです。(チームは)8割が米国選手だから、アメリカンフードばかり。日本料理も週に何度か行きました。体重、コンディションの管理は苦労しました。痩せちゃいました(笑)すべて英語の生活。日本でのレッスンはまったく意味なかった。つい、日本人選手とつるんでしまいました。また、以前からNFLEに行っている方がいろいろ教えてくれました。チームはプロモーションとかもしっかりしていて、ファンとの食事会とかにもでました。NFLのためには、プロとしての環境にも慣れないと。
―背番号5について(※早大時代も背番号は5。)
波木 ヘッドコーチの粋な計らい。背番号違ったら一週間はやる気でなかったかもしれない(笑)うれしかった。
―さて、実際にリーグが開幕して試合に出場できない日々が続きましたが、どうでしたか
波木 キャンプ中はQBの序列がなくて全員が同じプレー数をやらせてくれました。いい待遇を受けたと思います。リーグ開幕後は3本目として、オフェンスには参加できず、スカウトチームとしてスタッツをつけたりで悔しかったです。(出場する)自信はなかったが、経験してみたいと思っていました。
―ようやく巡ってきた、シーズン最終試合にしての出場の機会。実際に出場を果たされたわけですが。
波木 試合の一週間前くらいにコーチからシグナルの勉強をするように言われて、もしかしたら出れるのかもという期待はありました。コーチからも、「出したいけど、状況による」でも、「勝つために出す」と言われていた。あの試合は緊張感から疲れた。パスの練習を開始したときは「全然ダメ」だと思ったが、プレーの瞬間、冷静になった。パス成功して、日本人、ナショナルで初なことは分かっていましたが、それよりも試合にでれた興奮があった。無我夢中でやったらうまい具合でつながった。自分が走ったり、パスを決めてリズムよくとっていけました。チームメイトの協力がありました。
―ナショナルプレーヤーとして初めてのパスを成功させたことについては、どうですか。
波木 日本のフットボールの発展、夢のためにもいいと思います。でも、シーズン、練習を通じて、「チームの勝利」に貢献できてうれしかった。実際、シーズンが始まる前にも日本人初だとかそういうことを意識していたことはありました。でも、シーズンが開幕して、チーム一員として戦っていくと、そういう意識より、純粋に勝利に貢献したいと思うようになりました。だから、貢献できて本当に嬉しかったです。
―チームメイトとはどうでしたか?
波木 まず名前を覚えてもらえて、いやなこともなかったです。一緒に騒いだり、飲んだりした。同世代の人ばかりで、「楽しければいい」でも、みんなNFL目指して真剣にやりにきていて、刺激になりました。
練習がうまくいかなくてヘコんでいたら、QBの選手が「プロはどんなときも前向かないといけない。QBは特に」と言われました。意識、メンタルもしっかり持たないといけないということを教えてくれました。
―今後もQBでやっていくという気持ちでしょうか。
波木 QBとして送ったシーズンで成長した実感もある。やっぱりQBじゃないといけないかな。日本では大きいサイズだったけど、体系にあったプレーをみつけていきたい。クイックのパスとか。
―日本のフットボール界と比較してみて、感じたことはありますか。
波木 日本人の限界もあるかもしれないけど、自分の誰にも負けないプレー、特徴を見つけること。日本は細かすぎるかもしれない。逆に言うと、頭がいいということを言えるのかもしれませんが。でも日本でも学べる環境が広がってきていると言えると思います。
―今後はどうされる予定ですか?
波木ビッグベア―ズのコーチです。あとは練習生として社会人で練習していければいいかなと。来年にむけてのトライアウトを受ける。NFLにむけて、まずはヨーロッパで活躍したいです。QBとしての信頼を得たい。どんな機会も無駄にしないで一年一年大切にしていかないといけないと思っています。
こちらの質問に対して、終始丁寧に答えてくれた波木。プレーヤーとしては苦しいシーズンを過ごしながらも、この4ヶ月の経験は大きかったようだ。
最後に質問を投げかけた。
―夢は「NFL」ですか。
波木 そうですね。自分の目標には正直でいたいですね。シーズンを終えて考え方が少しかわりました。まだまだ遠いかもしれませんけど、ゆっくりでもいいから時間をかけて近づきたいです。
(取材・編集 内田陽子、堤之剛、大森麻衣)
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