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 陸上競技特集



 【特集】217.9km〜熱走の刻〜 5区 三輪真之

 最後の箱根で、山上りの5区を走り切った三輪真之(人4)。山梨学院大の高瀬や、山の神童と名付けられた東洋大の柏原とのデッドヒートを繰り広げた三輪だが、その時の心境とはどのようなものだったのだろうか。レース前後の気持ちと共に、今後の進路についてもお話を伺った。
※この取材は1月24日に行ったものです


取材に答える三輪 ―箱根までの調整はどうでしたか
 調整は、自分の中ではうまくいっていたと思うんですけど、山の練習をあまりしていなかったので、平地を走ればもっといけたのかなっていうのはあります。調子は、悪くはなかったですけど、ちょっとあまり出し切れなかったなっていうのはあります。

―意識して調整していたところはありますか
 メンバーに誰が入るか分からない状態だったので、必死に食らいついていこうということを心がけていました。離れたら、メンバーから外される可能性もあったので。

―5区を走るということはいつ監督から聞かされましたか
 11月の頭ぐらいですね。ほかにも候補の選手がいたんですけど、いろいろありまして。自分が山に適正があったのかは分からないですけど、監督から「お前やれ」みたいな感じで言われました。

―その時の気持ちはどうでしたか
 昔、僕が高校の時に、順大の今井さんっていう元・山の神の走りを見て、「山かっこいいな」っていうのはあったので、言われた時はやってやろうっていう気持ちでした。

―山への思いというのはあったんですか
 そんなに思い入れがあるって言ったら嘘になるんですけど(笑)。あこがれみたいなものはありましたね。

―去年、5区を走った駒野さん(亮太=平20教卒)の走りは参考にされたんですか
 駒野さんにも食事に行ったりとかした時に、ポイント、ポイントの走り方みたいなものをいろいろ聞いたりしました。

―箱根までのチーム全体の雰囲気はどうでしたか
 すごく良かったと思います。みんなが箱根に向かって、チームが一つになっていたと思います。

―体調は万全でしたか
 当日は、右足の付け根の部分に違和感がありました。走ってみたらあまり気にならなくなったんですけど。

―レース前に監督に指示されたことはありましたか
 4区の三田(裕介=スポ1)が、後ろに差をつけて先頭で来るだろうといういいペースで来ていたので、「最初は突っ込みすぎずに、自分のペースで落ち着いて、ちょっと遅いくらいでゆっくり山を上っていけ」っていう指示がありました。

―レース後には監督からお話はありましたか
 「三輪らしかったなぁ」みたいなことを言われました。

―打倒駒大を目標にしていたと思いますが、その駒大の失速により、気持ちの変化はありましたか
 往路の選手にはそんなに影響がなかったんじゃないかと思います。復路の選手は、スタートする前に前日のレースの状況が全部分かっているので、6区スタートする時点で、これはもらったなというような気の緩みみたいなものはあったんじゃないかなと思います。往路は、必死に走っていっただけなので。あまりそういうのは気にしていなかったですね。

三輪 ―沿道の声援は聞こえていましたか
 聞こえますね。山になると、すごくきついので、集中力が切れそうな感じになった時に、「頑張れ、頑張れ」って聞こえると、よしやってやろうっていう気持ちになりますね。 去年も9区を走ったんですけど、山の応援は平地よりもすごく力になるなって思いました。

―ファンの存在というのは大きいですか
 そうですね。やっぱり応援してくれる人がいるっていうのは、うれしいことだと思うので。

―高瀬選手(山梨学院大)に一度抜かれましたが、その時の気持ちはどうでしたか
 後ろの監督車から、「だいぶ迫って来ているぞ」っていうのはあったので、追いつかれるのは分かってたんですけど、冷静に、20秒差くらいまで詰まってきたっていう時に、わざとペースを落として、くっつけといて、距離をその後離せば向こうのペースが落ちるだとうと思っていたので。そこら辺でペースを落としたのが、最後に東洋にやられた要因でもあるのかなって今は思います。

―柏原選手(東洋大)が、迫ってきていることは気付いたんですか
 高瀬を離した時点でもうもらったなって思っていたので、気付かなかったです。山を上りきるあたりで、沿道の方から、「来てる来てる」っていう風に言われていたので、来るなぁ、怖いっていうのはありました。元から柏原が練習ですごくいいタイムを出していたのを知っていたので、速いっていうのは分かっていたんですけど、まさかあそこまで早いとは思っていなかったです。

―今回の記録についてはどう考えていますか
 記録は、自分の設定よりも1分ぐらい遅かったので。記録は全然納得できていないです。

―チームとして、往路2位という結果はどう思いますか
 往路2位っていうのは、やっぱり結果論ですけど、あの時はいい位置にいるなって思っていたんですけど、今思い返したら、あそこで往路優勝してなかったから結果的に復路の選手にプレッシャーをかけてしまって、結局ずるずるいってしまって総合優勝できなかったのかなって思います。

―これからロードシーズンですが、何か出場されますか
 もう引退したので何も予定はないんですけど、適当に大会を見つけて、市民マラソンをちょっと荒らしたいなって思っています。市民マラソンで、急に出てきて、優勝して、こいつ誰だみたいな、そういうのが面白いかなって思います。

―都道府県対抗駅伝を走ってみて、いかがでしたか
 あれはもう、箱根で引退って決めていたので、完ぺきに気持ちが切れていて。こう言ったら石川の人に失礼なんですけど、本当に気持ちが入らなくて、結局練習も箱根が終わってから全然していなくて。それで走ったら、区間40番くらいで。もう全然ダメでしたね。

―進路はどうされるんですか
 進路は、民間の企業に決まっています。

―陸上は続けられるんですか
 陸上は、もう競技というか、市民ランナー的な。ダイエットで走るくらいですね。太りたくないんで。適当に走って、たまに市民マラソンに出て、荒らしたいなって。

―東京マラソンとかですか
 東京マラソンはさすがにレベルが高いので、荒らせないと思うんですけど。

―期待する後輩はいますか
 星(雄之=スポ1)っていう選手がいるんですけど、彼はもう根性が結構あって。今はBチームでやっているので、世間ではあまり知られていない選手ですけど、僕が見る限り根性があって、負けん気も強いので、しっかり練習を積めるようになれば、面白いところまでいくかなって思いますね。粘りがあるので。

―自分が経験したことを、何に生かしたいと思っていますか
 次に働く会社で生かしたいです。最後まで粘り強く、全力投球というか。営業をやるので、粘り強くやっていきたいなって思っています。

(取材・編集 春日みわ、大坂尚子) 


◆三輪真之(みわ・まさゆき)
 1986年(昭61)4月12日生まれのB型。167センチ、54キロ。石川・星稜高出身。人間科学部人間環境科学科4年。自己記録:五千メートル14分31秒83。一万メートル29分33秒21。ハーフマラソン1時間4分46秒







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