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the pride of Waseda
【第3回】関根崇
陸上はどうしても100メートル走やマラソン、駅伝といった花形種目ばかりに注目が集まりがちだが、それ以外のマイナー部門に目を向けてみることもまた、新たな醍醐味やドラマの発見があって面白い。今回は、競歩という決してメジャーとは言えない種目で、入学以降右肩上がりの成長を続ける関根崇(政経2)にスポットを当てる。伝統ある早大競走部においても唯一歴史がない、それが競歩。自力で競技の環境を切り開いて日々練習に勤しむ競技人の素顔とは。
――今の練習の流れは
次の大きな大会が10月にあるんですけど、それに向けて歩き込んでいます。
――次の大会の目標
20キロなので、1時間28分台を目標にしています。
――春シーズンを振り返って。全カレで自己ベストを塗り替えるなど着実にステップアップしている様子がうかがえましたが、関根選手自身、充実していた春だったと感じていらっしゃいますか
目標にしていたのは関カレと全カレの入賞だったので、それを取り逃したっていう点ではそれほどでもないんですけど、自己ベストを出せたっていうことは次につながるステップにはなったかなと思います。
――早大本庄高校出身。昔から早大に入りたいという気持ちが強かったのですか
中学では長距離をやっていて、そこそこ速かったんですよ。なので、箱根駅伝を走りたいなという風に思っていたので、ワセダに入りたいなと。箱根を走りたいっていうのが大きかったですね。
――競歩をはじめたきっかけとは
中学校3年間と高1までずっと走ってたんですけど、走りのフォームを改善するために競歩が役に立つということで始めたのがきっかけです。走るのを速くするために始めたら、競歩の方が記録が伸びたので、競歩を重視するようになっていきました。
――高校時代はどうでしたか
地元が埼玉の行田市で、行田から本庄まで通っていました。高校の部活は基本的にかなり自由でしたね。メニューとかも先生が考えるんじゃなくて自分たちで考えて。顧問の田邊先生(潤=昭55年教卒)にはずいぶんお世話になりましたね。
――付属高校から大学の部活に入る人は少ないと思いますが、なぜ大学でも続けようと思ったのですか
大学でどこまで通用するかっていうのを試してみたかったので、続けようと思いました。
――高校と大学の違いは感じましたか
高校までは5000メートルだったんですけど、大学になると10キロ20キロもやるので、それに対応して、長い距離の練習って言うのが重要になるんだなって思いました。
――現在の普段の練習について
普段は主に所沢キャンパスで練習をしています。グラウンドの上の700メートル周回コースの折り返しを使ったりだとか。あとは、色んな大学が集まって練習会をやるんですけど、そこに行ったりとかしています。きょうも練習会に行ってきました。この夏の合宿では長距離のBチームと一緒に混ざって、走りに行ったり、歩く練習をしたりとかします。
――今は誰が指導してくださるのですか
今は競歩に関しては指導者っていう立場の人はいないです。なので、全部自分でメニューを考えてやっています。たまに、高校の時に見てもらっていた熊谷女子高校の先生とかに教えてもらったり、あとは練習会で指導者の人がいるので、そこでちょっと見てもらったりとかですね。
――早大は決して競歩をやる環境が整っているわけではないのですね
指導者っていう点では整ってないかもしれないですけど、練習環境としてはいいんじゃないかなとは思います。
――競歩をやっていて今までに苦労したことは
高校の時から多いのがひざのケガですね。競歩って変わった動きをするので、ひざにすごい負担がかかるんですよね。
――競歩の魅力とは
長距離もそうですけど、飛躍的に記録が伸びる時があるんですよね。長い距離の分、記録の伸び率もいいので、そういうところは魅力ですね。
――競歩はマイナーだと思われがちですが
日本だとそれは否定できないですけど、でもヨーロッパの方を見ると、イタリアとか競歩の学校とかあるんですよ。だから日本ではマイナーだと思われがちですけど、世界で見るとそうではないので。そこに近づけるように頑張りたいなって感じます。
――目標としている選手は
やっぱり関カレ、全カレで優勝して、世界陸上に出る順大の森岡(紘一朗)さんですね。その人は目標ではありますね。
――競歩をやる上で重要なこととは
早くゴールしても失格したら意味無いので、フォームをしっかり作った上で、練習するってことですね。フォームは、必ずどちらかの足が地面についてなくちゃいけないっていうのと、足が付いてから垂直になるまでに膝が伸びてないとだめっていう2つのルールさえ守ればどんなでもいいんですね。けど、だいたい速く歩くためにはみんな同じような形になりますね。
――レースではどんな駆け引きや作戦を立てているのですか
いかに審判に見られないように隠れるかとかですかね。集団でいると、審判は全員を見れるわけではないので。いかに審判の判定をくぐり抜けて、うまい位置で歩くかみたいな感じです。
――歩いている時はどんなことを考えていますか
苦しくなる前は、タイムのこととかを考えていますけど、苦しくなってからは一つでも前の人に追いつきたいなっていうのですかね。
――トラックを回るのと外を歩くのはどちらが好きですか
大学の大会と違って、一般の大会は20キロとか50キロなのでトラックではなくて外の周回コースを歩くのが普通なんですけど、外に行ったとしても50キロとか歩くのはつらいですけど(笑)、トラックよりも気持ち的には楽ですね。
――得意な距離はありますか
まだ20キロに対応できていないので、5000とか10000ですかね。20キロは今までに2回やっているんですけど、まだちょっとこれは長いな…みたいな。50キロは…やる気はないですね(笑)。
――普段の生活でも歩く時はついつい速くなってしまったり…?
いや、自分は本キャンの方行く時は、ゆったりちんたら歩いてます(笑)普段は全然意識してないです。
――政治経済学部ということで、学業との両立は大変ではないですか
最低やろうとしてるんですけど、ぎりぎり単位を取ってるって感じですね(笑)
――今は寮に住んでいるのですか?
今はまだ実家なので、すっごい遠いんですけど。夜、飲み会とかあったら大変ですね。
――行田から通っているということは、練習との両立は相当大変ですよね
大変な面もありますけど、授業が4限とかまである日は所沢に来ないで地元でやったりしてるので、そこは上手く両立できていますね。基本的にどこでもできる競技なので。家の周りとかで練習しています。近所の人には見えないところで(笑)荒川の土手とかでやってたりしますね。
――仲のいい選手はいますか
部はもう本当皆仲いいので。お世話になっている先輩も多いですね。他の大学にも、競歩の先輩にしろ、普通の走りの先輩にしろ、色々いて吸収している部分はあります。
――普通に走ったらどれくらいのタイムなのですか
自分は5000だと16分5秒ですね。その記録は高2に出して、それ以来伸びてないです。さすがに全然走ったほうが速いですよ(笑)。
――今は狙って走ることはないのですか
今は夏の走り込みというか体力づくりで走ったりはするんですけど、10月の競歩の大会を狙っているので、それに合わせて走りを上手く入れながらやっているという感じですね。走りについては、選手によって違うんですけど、練習に取り入れている人もいますし、歩くだけでずっと練習しているっていう人もいます。
――将来について
大学4年間で競技の方は今のところ区切りをつけようかなと思っています。実業団とかありますけど、形として定着していない面もあるので難しいかなということと、あと違う方面で色々やってみたいなというのがあるので。
――大学での目標は
ユニバですかね。今年、同学年の加藤(創大=スポ2)が行くっていうのもあって結構刺激になっています。
――最後に、応援してくれている人や競歩を知らない人へ向けて一言お願いします
日本では結構マイナーな競技かもしれませんけど、皆それぞれ目標を持って頑張っているので、応援よろしくお願いします。あと、大学に来ていろんな方にお世話になっているので、そういう部分も含めて、結果で恩返ししていきたいです。
(取材・編集 石川祥子)
◆関根崇(せきね・たかし)
1987年(昭62)6月23日生まれ。168cm、61kg。埼玉・早大本庄出身。政治経済学部2年。
自己記録 5000mW:21分57秒08 10000mW:44分42秒 20kmW:1時間31分14秒
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