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 陸上競技特集



 【特集】新春ヲ追憶ス〜箱根路の想い〜 8区 北爪貴志

 今回お届けするのは、8区を務めた北爪貴志(スポ3)のインタビュー。大学駅伝デビューを箱根駅伝という大舞台で飾った北爪。区間6位と好走したレースを振り返りながら、層の薄さを不安視されている現3年生への思い、そして最終学年への意気込みを語っていただいた。
※この取材は1月30日に行ったものです


取材に応える北爪 ――箱根後の練習はいつから
  箱根が終わった後、1週間くらい休んで、その次の日曜日からもう練習が始まりましたね。

――お休みの間はご実家の方に
 そうですね。まあ僕実家が東京なんですけど(笑)、帰ってました。

――箱根駅伝の話は
 あー、しましたけど…でも「あんまり(テレビに)映ってなかったね」って言われちゃいました(笑)。

――8区を走ってみての感想を
 8区を走らせてもらって、たしか区間6位だったと思うんですけど、渡辺(康幸=平8人卒)監督からは「最低限の走りをしてくれた」と言っていただけました。でも15キロすぎからは自分でも失速してしまったというのがわかりましたし、他大の選手ともずっと競り合っていたのに、ラストで競り負けてしまったので、そこが課題として残ってますね。br>
――満足度は
 満足度!?えーっ…10点満点で7点とかですかね。

――マイナス3点は先ほどおっしゃっていた課題が影響していますか
 そうですね。特にエンジを着て対校戦を走らせてもらったのが今回2回目で、ちなみに1回目は春先にあった六大対校なんですけど、そのときもラストで競り負けてしまって。六大のあとコーチに言われたのが、普段でもそうなんですけど、特にエンジを来た時には最後は競り負けてはいけないっていうことでした。まあ他大の選手も同じ気持ちでやっているので、なかなか簡単にはいかないと思うんですけど…でも、それを自分の中でも課題としてやってきていたぶん、やっぱりエンジの時は競り負けちゃいけないってことで、あのラストが心残りですね。

――エンジを着た時は気持ちを強く持って粘るのが大切ということなんですね
 そうですね、多分コーチはそう言いたかったんだと思います。

――チームの総合7位という結果についてはどのようにお考えになっていますか
 多分部員全員がそうだと思うんですけど、ことしは総合優勝を目標に1年間やってきたので、7位という結果はやはり満足できるものではなかったのかなと思います。

――自分たちの力を考えると物足りない結果
 そうですね、自分たちひとりひとりが持っている力をきちんと出せれば、優勝できるチーム力は持っていたと思うので。

――8区を走ることが決まったのはいつでしたか
 僕って多分ボーダー上の選手だったんですよ。たとえば7とか8区って展開によって使う選手が変わってくるんですよね。なので、お前で行くっていうことを明言されたのは前日でした。1月2日の往路が終わった時点で行くぞって。

――起用の理由はどこにあったのでしょうか
 直前の集中練習もミスなく積めていましたし、前の方でできていたのが大きかったのかもしれないですね。でも自分の中では展開によっては別の人間を使うこともあり得るとは思っていたので。

――8区を走ることを受けて気持ちに変化は出ましたか
 もちろん16人に入って、エントリーメンバーにも入れていただいたので、走るつもりではいたんですけど、いざとなると「おお、走るのか!」って感じでしたね。走る気持ちは前から作っていたんですけど、まあ展開によって変わるから、と言われて色々思う部分もあって(笑)。でも前日に走るってことをしっかり言われてからは変に緊張することはなかったですね。

――往路のレースはご覧になっていましたか
 テレビで見てたりしてました。でも前日も復路組は直前練習をしているので、本当にとびとびになってしまったんですけど。朝見て、ワンセグでも見てって感じです。

――往路のレース展開は予想と違っていましたか
 確かに予想とは違うところもありました。順調にいっていたかと言われればそうでもなかったですし。でも復路にも下りの加藤(創大=スポ4)さんであるとか流れを変えられる選手がまだいるって思っていたので、復路次第だな、と。

――自分がタスキをもらうまでにはどのような展開になると予想していましたか
 中継所にもテレビがあったのである程度レース展開は理解していましたし、スタート前にも監督コーチに電話で連絡をとるときに今こういう状況で、お前がタスキをもらうときにはこうなっているだろうからってことを教えていただけるので、ある程度のイメージはついていましたね。情報通りのレース展開でした。

――ご自身が立てたレースプランはどのようなものでしたか
 僕の個人的なレースプランとしては、15キロの遊行寺の坂がポイントであるってことを色々な方から言われていたので、そこまでいかに余裕を持っていくかを考えていました。そこまではリラックスして行こうと。

――ペース配分は
 監督・コーチの指示通りに行くようにってことは前々から言われていたので、監督からの最初は3分から3分5秒ペースで落ち着いて入っていこう、との指示に従いました。自分でもそのくらいで行こうとは思っていました。

――中継所の時点で前を行っていた青学大との差が縮まってきたのはどのあたりでしたか
 徐々に感覚的につまってきているのはわかりましたし、監督からもつまってるよーと言われていたので、たぶん6〜7キロあたりで追いついて、並走するってかたちになったんですけど。でもさっきもあったように遊行寺まではリラックスしていこうってことだったので、しばらくはついていこうと考えていました。

――ということは遊行寺から前に出ようと
 そうですね、そこから前を追って、差をつめていこうというのが僕のプランでした。

――それで、そのプラン通りに…
 いったかと言うと…そうではなかったですね(笑)。ある程度余裕をもった状態で坂に入ったつもりだったんですけど、まああれだけ「辛いよ、キツイよ、辛いよ」って言われていただけあって、15キロを走ってから坂になると、いくら心構えをしていても足りない部分がありました。上り切ってからペースがあがりきらなかったのが反省点ですね。

――その後も青学大の選手と並走するかたちになりましたね
 ペースが上がり切らなかった分、相手もついてこれちゃったんでしょうね。

北爪 ――8区の対策はとっていましたか
 エントリーされた時点で、自分はもう8区を走るしかないじゃないですか。補欠の人はどこに入るかわからないですけど、自分は走るか走らないかだけだったので、とにかく8区のビデオを見てイメージしたりしてました。

――坂がポイントの区間に起用されるということで、上りに自信はあったのでしょうか
 上りは…自信があるかって言われるとそうでもないんですけど(笑)、かといってアップダウンが苦手とかそういう意識は全然ないので、上りがあるから8区はいやだとか走りたくないとか、そういう風に上りを気にはしていなかったです。苦手意識はないってくらいですかね。

――16人に入った時に、自分はここを走るという予想はしていましたか
 とにかく何が起きるかわからないので、どこでも走れるようにしなくちゃとは思っていましたけど、もし順調にいけば自分は上級生ですし、上りに強いってことも考えて、復路で使われるかなとは。前々から復路の7〜9区っていうキツイところは上級生が走らなきゃいけないと言われていたので。

――レースについてまたお伺いしますが、ラストで競り負けそうになったときに監督からの声かけはありましたか
 最後の最後は声をかけられてたのかな…耳に入っていたかもわからないんですけど。でもラスト1キロあたり、20キロのポイントでは声をかけてもらってたかもしれないですね。よく覚えてないです(笑)、たぶんあと少しだとか練習を思い出せ的なことを言われてたのかな。

――タスキリレーのあと倒れこんでいました
 追い込んでいたので。最後中継所に入った時はひとつでも順位をあげようと追い込んで走っていたんですけど、やっぱり青学の選手も考えることは同じで。負けちゃいましたね。

――中継所で大きな声を出して北爪選手を応援する9区の中島賢士選手(スポ3)が印象的でした
 そうですね、やっぱり次の走者が見えると安心する部分がすごくありますね。もう終わりだって思えるし。結局は一人で走っているとろがあるので、仲間が見えるとほっとします。

――現3年生で箱根を走ったのは北爪選手と中島選手だけですが
 よく言われるんですけど、うちの学年がまあ穴といったら穴なので…。正直他の学年は力のある選手が多いですから。現3年生は自覚しているとは思うんですけど、穴なんでしょうね。でも練習の時はしっかり前に出たりとか、すごくポテンシャルの高い選手が多いと思うので、それを結果に結び付けられるようにしないといけないですね。上級生が強いチームが本当に強いチームだと思うので、僕らが4年生、最上級生になったら箱根とか他の駅伝に食い込んでいかなきゃいけないのかなって感じます。

――来年度は自分がチームを引っ張っていこうと
 そう思ってます。でも僕が走れたっていうことは、本当にみんなポテンシャルが高くて持ちタイムも高い部分があるので、それを踏まえてみんなで引っ張っていった方がいいのかなって。

――他の選手にも箱根のチャンスがある
 僕が走れたんだから、みんなも走れるよって思う部分はあります。

――高野寛基次期駅伝主将(スポ3)も駅伝未経験ですが
 そうですね。力はあるので、あとはチャンスをつかんで結果につなげていくことが大事ですよね。

――この一年間の目標は
 具体的な目標って言われちゃうと、箱根の総合優勝になっちゃうので、みんなで目指していきたいですし、関東インカレと全日本インカレの優勝も部全体の目標としてあると思います。

――北爪選手ご自身の目標は
 箱根とかインカレの優勝に少しでも走って力を与えられたらっていうところと、あとは試合じゃなくても普段の練習からみんなを引っ張っていければって思います。

(取材・編集 神戸恵) 


◆北爪貴志(きたづめ・たかし)
 1988年(昭63)8月24日生まれの。173センチ62キロ。東京・早実高出身。スポーツ科学部3年。自己記録:五千メートル14分70秒。







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