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 陸上競技特集



 【特集】箱根路のキーマン 第2回 相楽豊コーチ

 2回目は、相楽豊コーチ(平15人卒)。昨季逃した総合優勝を今度こそ獲得すべく、チームの強化に尽力したコーチに、チームの雰囲気から今季の総括、そして、『全員駅伝』で挑む箱根に向け、お話をうかがった。
※この取材は11月29日に行ったものです

――今季のチームの雰囲気は
昨年の4年生がチームの力的にもキャラ的にもというか雰囲気的にも、ある程度中心となっていた4年生がごそっと抜けてチームカラーが変わったな、と。主力が若手にいったりだとか、それをまとめる上級生の人数が少なかったりとかで全然違うチームに一新されたな、と思いますね。

――やはり竹澤(健介=平21スポ卒、現ヱスビー食品)選手の抜けた穴は大きい
そうですね…色んな意味で大きいです。戦力的にもそうだし、やっぱりキャプテンとしてまとめてくれてましたし。で、その周りにいた三輪(真之=平21人卒)っていう長距離ブロック長がいたりしたんですけど、そういうのがみんな居なくなっちゃって本当に違うチームになっちゃいました。

――コーチから見て、尾崎(貴宏=教4)駅伝主将の存在とは
あんまり物事はっきり言わない子なんですけど、自分のやることをしっかりやってるし、そういう所はしっかりやっていて、僕らの見てない所でちゃんとまとめてくれて来たな、と。

――では今季を振り返って頂きます。まずトラックシーズンはいかがでしたか
トラックシーズンは毎年失敗してるんですけど、今年は特にひどいというか、例年以上に春の故障とかが響いちゃって。どっちかっていうとAチームがいい時はBチームが悪かったり、Bチームがいい時はAチームが良かったりっていう年が結構あるんですけど、今年はAチームもBチームも停滞しちゃって自己記録(更新)も少ないし、関東インカレの入賞者もハーフ(マラソン)のロードの方がほとんどだったので矢澤が1人で頑張ってた感じなので…ちょっと例年以上に失敗したなと思います。

――ちなみに故障というのはどなたが
いや、もうみんなですね。3月位に例えば三田(裕介=スポ2)なんかも体調崩して練習積めなかったりだとか。

――三田選手は具体的にどこを故障されていたのですか
故障というか、疲れだと思うんですけど、箱根が終わった後に疲れが出て練習が上手く積めないまま春の2月、3月が終わっちゃって、トラックシーズンに入ってもその影響で“いまいち”じゃなくて”いまじゅう“ぐらい…。練習でも全然だめで、本番ある程度強い子なんですけどやっぱり練習が全然出来てないから。

――最近は調子を上げて来たと
戻って来てたんですけどね。今はちょっとお腹壊して外れてますけども。

――先日の1万メートルの欠場もその影響ですか
そうです。本当は出すつもりでいたんですけども、ちょっと体調崩しちゃって。というようなのが年間を通して、誰がじゃなくてみんなにぽろぽろ出てて。

――しかし矢澤(曜=教2)選手の活躍は目立ちました
そうですね。1年間安定して、記録もそうだしインカレなんかの入賞もそうだし、結果でずーっと本当にエース的な役割を担って来てくれたと思います。

――平賀選手も春からトラックで健闘されていました
はい。あんまり1年生には期待していないんですけど、1年生らしからぬ落ち着いた選手で。試合もそうだし、学校の方も勉強もしっかりやっています。

――1年生を5月の関東インカレに間に合わせて、記録を出させるのは難しいのでしょうか
そうですね、高校時代に記録を持っていれば。で、それ以外だと4月以降ってインカレから逆算すると大体試合2発かな、と毎年選手には言ってるんですけど、そうなると5千メートル1回、1万メートル1回ってチャンスが1回ずつになっちゃうので。うちは秋もこのシーズンは記録が狙えるような記録会には箱根準備のために基本的には出さないので、春に記録が出ない選手は、そのまま全日本インカレにも出れないという選手が多いですね。

――今季、八木(勇樹=スポ2)選手が5千メートルで素晴らしいベストタイムを出しました
素晴らしいですね。5千メートルでは素晴らしいタイムです。7月のホクレンという大会で出したんですけど、記録を狙わす大会で出した記録で、記録自体は本当にものすごい素晴らしい記録なんですけど、そこにまだ力が追いついてないというか…やっぱり各地の試合で入賞出来てないっていうのはそこだと思うんで。ただ、記録を出せるということは能力がある証拠なので、これから力が付いてくれば面白いです。

――では夏合宿について。今季はどのような収穫が
収穫は…そうですね…今となっては無かったのかなぁ…。3年生が結構頑張ったんですよ。AチームもBチームも。で、今は結果的に壊れてますけど。猪俣なんかは残ってますけどね。これまで全然眠っていた3年生が合宿すごく良くて、秋以降期待出来るかなと思ってて、2、3年生がすごく合宿頑張ってて結果今壊れてたり抜けてたりしてるんですけど。ただこれは来年以降に繋がる練習が出来たかなと思います。

――3大駅伝第1節、出雲駅伝は4位と例年になく良い滑り出しでしたが、チームにどのような影響がありましたか
例年と調整方法を変えたということで、出雲でいつもコケてっていうのが気分的になんか良くなかったんで、そういう意味では1回首位にも立てましたし、うちがあの時点でやれることは100パーセント出来たかな。っていう意味ではいいスタート切れたと思います。

――調整方法をどのように例年と変えたのですか
合宿をちょっと例年よりも早目に切り上げて、出雲までの日数を空けたことと、あと例年出雲の前は記録会で1万メートルに出してるんですよ。いつも調整しないで出すから記録もあんま出ないんですけど、1回そこで1万メートルに出して出雲に行くんで、ちょっと(距離が)短い出雲だと体が動かなくてコケるっていうのが毎年のパターンだったんでそれを今年は5千メートルにして、まあ5千もみんな(体が)固まってて動かなかったんですけど、それが刺激が入って出雲はみんな体が動いて、結果的にああいうことになりました。

――大学駅伝デビューを飾った1年生の活躍が特に印象的でした
平賀(翔太=基理1)はトラックシーズンから走れてて、佐々木(寛文=スポ1)がちょっとトラックシーズンがあんまり良くなくて1年生っぽいんだなと思ってたんですけど、ロードになったらその2人は全国でも勝ってますし、やっぱり違うな、と。

――積極的な走りです
そうですね。指示は1年生なので、「思いっきり何も考えずにいけ」と。ただこちらが望んだ以上の走りを2人ともしてくれたんで。あれがものすごい収穫です。(流れが作れる1年生です)そうですね。例年2人とも、監督もそうなんですけど1年生ってあんまり計算に入れないんですよ。ただあれがあって全日本も1年生2人を柱に区間組むことが出来たので、あれはすごい収穫になりましたね。

――全日本は4位に沈みました。見つけた課題というのは
完全に出雲の反動だと思いますね。出雲が終わってから例年調子が上がって来るのが、例年とちょっと変えたことで、出雲が良かった分終わった後にピークが来ちゃって全日本の前は立て直すのがすごい大変だったんですね。で、何人かが体調不良で区間なんかを組むのにすごい苦労しました。だめだと思いながらやって負けたんですごい悔しかったんですけど、まあ色々課題も見つかって最低限シードは獲れたので、そういう意味ではぎりぎり合格かな、と。

――チーム内では落ち込んでしまった選手もいらっしゃったと思います。メンタル面のケアの方は
まあ原因はある程度はっきりしてるので、その辺は話をして。例年全日本が良くても悪くてもここで一旦区切りになって、箱根に関してはまた切り替えて集中練習やって、その結果で箱根の成績が全部決まるので。いい意味でも悪い意味でも切り替えていくっていう話をみんなにしました。

――11月の上尾ハーフについて。平賀選手の優勝はある程度予想していたのですか
いや、調整全然していなかったので…あとペースも思ったより例年以上にものすごい遅かったみたいですね。ある程度で走るんだろうなとは思ってたんですけど、他の大学の強い選手いっぱい出るんで優勝までとは思ってなかったですね。

――嬉しい誤算ですね
そうですね!改めて20キロ走れるんだ、1年生なのに…と思いました。

――平賀選手も距離への不安を克服した様子でした
そうですね。もう心配してないです。

――平賀選手以外の収穫は
無かったのが収穫ですね。例年調整しないで出して15キロ過ぎにみんな脚が止まったりするんですよ。今年はみんなそれが10キロ位で止まっちゃって、後半めためたになったんで。色んな意味で練習が足りてない部分とか確認出来て。箱根の集中練習に入るにはいいきっかけになったと思います。ある程度引き締まってみんな(集中練習に)入れたんで。

―加藤(創大=スポ4)選手がしばらくレースに出ていらっしゃいませんが、今の状態は
出雲の直前かな。出雲もエントリーしてて練習も出来てたんですけど、本当に直前の調整練習で捻挫しちゃって。1ヶ月位別メニューでやってたんですけど今はもう普通に合流してやってるんで。箱根には問題ないと思います。

――早大の鬼門は山上りというイメージなのですが
(笑)。三輪のせいですよね。駒野(亮太=平20教卒、現JR東日本)は良かったのに…。大分昔に比べると力のある選手を置けるようにはなってるんですけど、やっぱり中々駒野位の適正を持った選手がいなくて、探してはいるんですけど。

――『総合力』で勝負する今季の早大ですが、箱根駅伝の構想は
区間配置は決まってないけど、どうやるにしても東洋に山の柏原君がいますから、うちのパターンとしては先手必勝ですね。追うパターンはあまり得意じゃないので。どこかは決めてないですけど、ある程度どこかの区間で勝負をかけて、前に立ってレース運びをしたいと思っています。

――優勝争いに絡んで来る大学はどこだとお考えですか
やっぱり駒澤、東洋。ここ2回の駅伝なんかを見ていると明治も日大も山梨学院も。山梨学院の4年生がすごく充実してるんで。この間も留学生抜きでちゃんと上位来てたんで。もっといるんでしょうけど、その辺りまで。多分例年以上に優勝争いも混戦になるんだろうな、と思います。

――早大優勝のためにカギとなるのは
山以外をどうやってカバーするか。山はトータルで見たら他大とそんなにひけを取らないはずと思ってますけど、優勝するんであればやっぱり東洋大の柏原君が来ればうちよりは多分2、3分貯金をするはずでしょうから…。それ以外の8区間でちょっとずつでいいんですけど貯金を作れるかっていうのがカギですね。そういう意味では本当に『全員駅伝』ですね。去年まではエースが作った貯金をみんなで上手く繋いでく戦い方だったんですが、今年は全員がちょっとずつでいいから貯金をする。借金をするにしても、最低限に留めるということが必要になると思いますね。

――最後に箱根駅伝に向けて意気込みを
色んな応援して下さる方々のためにも、当然自分達も総合優勝という目標を1年間掲げてやって来てますので、色々難しいという問題を抱えてますけど、なんとか優勝争いをして優勝出来るように頑張りたいと思います。

(取材・編集 杉山幸美) 








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